単眼視って?

鳥の眼はフクロウ類などは別として、ほとんどの鳥の眼の位置は左右の、ヒトでいうこめかみのあたりについています。何気なく見慣れているけど、これはこれで大事なこと!
これは敵を見つける時などには視界が広くて大変便利・・・というよりもこんな目的のために、この位置になるように進化したのかな? 正面を向いていても前後まで広範囲に見渡せるのです。

小鳥が枝に止まっている時に「あれ?なんだっけ?」ってな感じで首をかしげてるのを見たことない?あれは若年性健忘症の症状ではありませぬ。獲物を探す時とか上空を見る場合に、こんなふうに首を片方にかしげるポーズをするのです。


ジョウビタキ』ちゃんが「単眼視」で何かを凝視中


こちらは『ルリビタキ』ちゃん


モズ』ちゃんが獲物を探しているようです。

これは片目でジ~っと見つめたり、探している所です。これを「単眼視(たんがんし)」といいます。
人のように両眼で見ることのできる角度が極端に狭いため、片方の目でジ~ッと見つめているのです。

試しに片方の目をつぶりながら、手を出してそこらにある何かをつかもうとしてごらん? まるで距離感がつかめないのが分かるでしょ?眼帯なんぞした日にゃ怖ろしくて絶対に車の運転ができないことが分かるでしょ?

ヒトの視覚は「両眼視」といって一度に一つの方向の一つの対象しか見ることができないけど、そのかわりに、それを立体視したり遠近感が感じられます。
目が顔の横についている鳥たちの場合は視野を確保するために両眼視を犠牲にしています。
鳥は左右の眼で同時に違う対象を見る構造・・・すなわち「単眼視」となっているのです。
こんなつまんないことでも知れば、今日も一つ賢くなったのであ~る。

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