ガイコクジンの好きなベスト3

ヨシガモ
シマアジやトモエガモのことを書いたら、このカモのことも書かねばならぬ~!
英名では「Falcated Duck ・・・日本語訳では 月形(えんげつけい)のカモとなります。

偃月って何だ? そんな言葉知らねえ~っ・・・ていう人が多いと思うけど、これは 半円形の月のことで、弓張り月とか弦月のこと、またはその形のことを言います。


はナポレオンの帽子のような頭 横幅は薄く、後ろに長い冠羽状になっています。
キラキラ帽子でカッコいいんだよね~~!!


和名の漢字表記は「(よしがも)
別名は「みのがも)この方がイメージしやすいかな? 
英名と和名のどちらも、の三列風切の形から付けられた名前



こちらは肩羽はおろか三列風切がまだこれからという換羽途中で、

完全冬羽に変身するまではあと1ヶ月以上はかかりそう。
ホレホレ、のんびりしてないで早く換羽を完了しないと他の♂に彼女を取られちゃうぞ~~


ゲットした彼女を連れてのランデブー飛行

の頭部は構造色・・光の反射によって見える色のことで、最近では、ハシビロガモの解説の時に書いたけど、シャボン玉やモルフォチョウでも有名。メスへのアピールが目的と思われます。

欧米人のバーダーが見たいカモのベスト3と言えば ヨシガモ、トモエガモ、オシドリ ・・・その理由は分布上、ヨーロッパやアメリカにはいなくて、東洋区でのみ。それに、もちろんどれも美麗種だからです。どこの国のバーダーも考えることは同じだねっ!!

ちなみに、オイラが見たい見たいと熱望しているカモは ケワタガモ 💛!💛! 
通常は北極圏に近いところまで行かないと見れないんだけど、これを見ることができたら鳥見生活は終了~~って宣言している(これホント!)というくらいに見たいんだよね~~!! 

だから、もし北海道で出て、はるか遠くの沖合でケワタガモが見られるという話が来ても、そんなのには行かない! 絶対に行かない! せっかく見るなら間近でじっくりと穴のあくほど見たい~~~~!!!!!! そしたら、もう・・・。

学力テスト Vol.296-3 その解答 トモエガモ

トモエガモ
講談調に読んでみましょう・・・♪時は元禄15年12月15日の深夜。静まり返る江戸の町に鳴り渡る討ち入りの太鼓の音~!!
これぞ大石内蔵助が打ち鳴らす山鹿流陣太鼓。その側面には「義士巴」と呼ばれる文様が。



この巴の文様こそが、トモエガモの独特な模様と似ていることから、名前の由来となっています。さすがさすがは美麗種のカモ!! どう願望したらこんな模様になれるのか、自然界はホントに不思議! 欧米人が見たいカモのBEST3に挙げるはずです。



嘴の基部から始まって、眉斑状に後頸にまで伸びた白線は
後ろから見るとX状にクロス!!何とカッケ~~ことか!!

3色に彩られた長い肩羽根がこの鳥の美しさを一層引き立てています。

奈良時代からの古名では「あぢ」江戸時代でも「あぢがも」と呼ばれ、これは肉が美味なことを意味しているそうな。

繁殖地はシベリア東部で、その多くは韓国、中国、台湾などで越冬します。日本海側では年によっては数百羽の単位で見られるとのことだけど、太平洋側では少なくて、遠州地方ではトンボで有名な桶ヶ谷沼やその他の湖沼などでホンの数羽が見られる程度で、珍鳥ぎみ。

トモエガモは世界では40万羽ほどと言われているけど、そのほとんどが韓国で越冬・・・友人が現地へ行った時に撮ってきてくれた写真を借りて紹介しましょう。

 場所は錦江という探鳥地で、この茶色の帯がすべてトモエガモ!!

いっせいに飛び立つ様は圧巻!!

少しはこちらにもおすそ分けをして欲しいもんだね~~





学力テスト Vol.296-2 その解答 シマアジ

シマアジ
夏鳥、冬鳥、旅鳥 などの区分をすると、カモと言えば普通は冬鳥! ・・・ですが、このシマアジは旅鳥に属します・・・というのも、繁殖地はユーラシア大陸の中部や北部で、越冬地は東南アジアやアフリカなので、日本には春と秋に通過する時にのみ見られるからです。
※一部は北海道で繁殖したり、八重山諸島で越冬をするものもいます。

これは春の渡りの時期に撮ったもの。
一見、地味に見えるけどよ~く見るとかなりの伊達男!!
シックで、かつ粋とはこんなファッション!!・・・という見事なお手本


♀をクラクラ、ウットリさせるような肩羽根も華麗だし、 白くて太い見事な過眼線は
どうじゃ~~!!というくらいに頭の後ろ、首の付け根の方まで伸びています。これで♀のハートをズキュ~~ン!!

 左のコガモ君とほぼ同サイズ

こちらはペアです。この♀は伊達男の♂にメロメロの首ったけ!!

「シマアジ」というと、伊豆半島やその近海で獲れる高級魚が有名ですが、こちらは漢字表記では「縞味」と書く、れっきとしたカモのお名前。

ちょっと変わった名前なので由来を調べてみると、「あぢ」はトモエガモの古名で、肉が美味なので「味」の意味でそう呼んだのだとか。
「しま」は似ているが違う種類につける接頭語で、別名「しまあぢかも」とも呼ばれたとのことです。

数が少ないので、こんなのを見つけると一日ルンルン気分になること間違いなし!!

学力テスト Vol.296-1

まだまだ冬なので、ガンカモ類のクイズを続けることにします。
チャチャッと、超簡単なヤツだけを作ってみました。

それにしてもこの美しい羽毛は見れば見るほどスンバラスイ!!
皆さん承知していると思うけど、抜けた部位に生え変わる羽根というのは、当然ながら抜けた羽根と全く同じ色や形のが生えてくるのです・・・これってものすご~く不思議だと思わない?!?! 
ではレッツラゴー~~!!!

A

B

C

D

E

学力テスト Vol.294-5 その解答 アカツクシガモ

アカツクシガモ
カモ類の中でも最大級・・・というよりも国内で見られるカモの中では最大!!
名前のとおり、ツクシガモと同じ仲間の「ツクシガモ属」です。
動物園などで、よく見かけるカモです。

県内でも過去10例ほどの観察しかなく、ましてや県西部では多分、3度目! 
それが地方新聞に1/9に掲載されたものだから、翌日にはバーダーや写真屋がドド~っと押し寄せました。発見された12月末頃には住宅地に囲まれた静かだった池が、連日にわたって大賑わい!

夜のうちに池の場所を教えてもらえました。日の出は6:55。
まだ情報はそう知れ渡っていないだろうからと、現地着7時で行ったら、何のことはない、駐車スペースは辛うじて1台分空いていただけで、すでに数十人が暗いうちから池の周囲に陣取っていました。聞いたら6時前の暗い時間には来てたんだとさ。現役の時にそれだけ一所懸命、仕事をしたのかい?・・・と、ついつい聞いてみたくなります。

お目当ては池の中央にポツンと浮かんでいたのですぐに発見。
それからが辛抱の時間! とにかく顔を埋めたままでジッとしたまま動きなし!

羽づくろいをしようものならシャッターの音が一斉に鳴り響きます。

ようやく顔をあげてくれました。

とにかく動きがないと、いい写真を撮ったと言えない・・・と言うか、満足できないのです。突然飛び出すので、その瞬間までずっとシャッターボタンから手を離せない・・・寒さで指が冷たくなってくるし、痙攣までしてくるし、と結構つらい時間。

 何を待っているかというと、こんなシーン! 
ここで慌ててピンボケだと最悪!!

こんなのが撮れたら、もうニコニコ顔!!


鳥の写真を撮る時はいくらでも辛抱強く待てるのに、家に戻るとマイペースで何もしなくて怒られてばかり!! 
ん?これは我が家の話ではなく、ここにいたオッチャンたちの話でござるよ~!!






学力テスト Vol.295-2 雑種いろいろ

Vol.295で出題した写真はどれも「F-1」だと思われます。
F-1(first filial generation)というのはメンデルの遺伝法則で雑種第一代と呼ばれるもの。

もう一度、生物の基礎知識を勉強しないと、と悩んでいたら「サイエンスビュー 生物総合資料」実教出版 という本を教えてもらいました。高校の補助教材らしいです。
さっそくアマゾンで検索・・・最新版でなければ、何と本代が1円で送料320円!! もちろん購入しましたぞ! 
内容はカラーの図説がいっぱいでものすご~く解りやすくて、すっごくおススメ!

ん?んん?? 年寄りが今頃から勉強してどうするんじゃって? 
アンタ!私の知り合いには90歳からパソコン(スマホじゃない!)を買って、孫とメールをやり取りを始めて、これがまたすっごく楽しい~~というおババさまもおるのですぞっ!! まだまだ老後はこれからなのじゃ~!

さて、難しい話は置いといて、今回はガンカモ類の雑種についてのおさらい。
公園に行って見つけたアヒルとガチョウの違いって判りますよねっ!?!?
さすがにアヒルの写真は撮ってないので、ガンの方を解説しましょう。

ガチョウは野生のガンから、そしてアヒルは野生のカモ(マガモ)が原種です。

シナガチョウ この原種がわかるかな?

こちらはサカツラガン 
はるか昔に遠征先で撮影したお宝画像です。
このサカツラガンこそがシナガチョウの原種なのです。

シナガチョウは中国やシベリア地方で作られたもので「中国系種」、ヨーロッパにいる白いガチョウの原種はハイイロガンとのことで「ヨーロッパ系種」と呼ばれています。

こちらがハイイロガン 
1986年の撮影だから、もちろん銀塩カメラの時代のお宝画像です。

そして、最後に紹介するのが「アイガモ」・・野生のマガモとアヒルの交雑交配種。
生物学的には「マガモ」、「アヒル」、「アイガモ」はどれも『マガモ』という1品種なんだってさ! カルガモとアヒルの交配種というのもいるそうです。

こちらがアイガモのヒナ

水田に離して、雑草や害虫を食べさせる「アイガモ農法」をしているところで、2012年に浜松市内で一度だけ見かけました。

歴史的にはかなり古く、平安時代に中国からアヒルやアイガモが持ち込まれて、家禽として定着。安土桃山時代には秀吉が推奨して「アイガモ農法」が広まったんだと。

どのくらいの数が必要なのかも調べてみたら、アイガモ農法では1アールあたり1~2羽のアイガモが必要で、1ヘクタールであれば最低100羽!!

小学校の算数を忘れたあなたへ:1アールとは10m×10mで100平方メートル、1ヘクタールは100m×100mで10000平方メートル

田んぼから外に出られないように金網で囲ってあります。

アイガモはヒトによって作られた野生に存在しない交配種のため、放鳥は法律で禁止されています。あまり大きくなると、成長した稲穂を食べてしまうため小さい時しか使えないとのこと。大きくなったらどうするかって? それはアナタの想像通り・・・です!






学力テスト Vol.294-4 その解答 ツクシガモ

ツクシガモ
名前の由来は九州の「筑紫地方」という、鳥の名前に局所的な地名が付いた例です。
有明海など九州北部には定期的に飛来して多く見られるけど、それ以外では珍鳥なのです。
江戸時代から「つくしがも」とか「はながも」と呼ばれていました。
「はながも」は調べても出てこなかったけど、多分「花鴨 または 華鴨」と、その美しさを表現したのではないかと思うけどいかが?!?!



鼻の上にこぶ状の突起(鼻瘤)があるのが♂ 
これを撮ったのは1月初旬だから、今頃はもっと大きく発達していると思います。


こちらは♀ こぶ状突起がありません。カモ類としては珍しく♂♀が同色です。

カルガモより大きくて、カモ類では最大級!!

静岡県での記録は少ないのですが、隣の愛知県には毎年飛来してきます。

学力テスト Vol.295-1

前回のアメリカヒドリの話の続きとして、クイズを考えてみました。
出すのは長年にわたって撮ってきた秘蔵品の交雑種特集!!
雑種はメスだと、オスのような特徴を持っていないので、ほとんど見落とされているようで、写真をあまり見かけないし、私も見たことがありません。
きっと、ボーっと見てるだけじゃ見つからないんだろうね!

遺伝的にもメスの雑種は生じにくい…と書いてあったけど、ここら辺はきっと高校あたりの生物の時間に勉強しているんだろうけど、まったく記憶にありませぬ! トホホ・・・

アメリカの鳥類学者F.コードライトによれば、雑種の性比はオスが72%で♀は28%で、雑種個体でも生殖能力があるのもいるんだって!

とりあえずは色々なパターンのものを出題するので、解答は可能だったら「どの種類のカモの掛け合わせ」なのかを答えてみて下さい。

この写真を見て「うわわ~っ~、気持ちワル~」なんて反応をしてはなりませぬ! 
親の気まぐれで生まれたのかもしれないけど、本人たちには何の責任もないんだからネ!
ちなみにマガモとカルガモの掛け合わせは「マルガモ」というのが通称名です。

A

B

C

D

E

F


真冬が来ないうちに春が来た~!!

こちらは天然記念物のメグロが河津桜で吸蜜している貴重なシーン!!

・・・なんて夢のような話はなくて、さっき散歩してきた佐鳴湖で撮ってきたものです。

今日までは数日間寒かったけど、寒いといっても例年に比べたら、どうってことのない寒さ! そうこう言っているうちに佐鳴湖の河津桜が咲き始めてました。


この辺りはもともとソメイヨシノがあったんだけど、さして老木でもないのに、何故かそれを切り倒して、河津桜に植え替えたもの。いち早く春を見たいという市民の願い・・・そんな願いがホントにあったのかどうかは知らないけど、わざわざ植えた河津桜です!

こんな写真だけでは鳥屋の名折れ! しばらく待ってると期待通りに来てくれました。



やっぱり梅や桜にはメジロがよくお似合い!



最後はスズメまでも登場!!

…実は種明かしをすると、スズメが食べているのはこの木の下でジイチャンがパンをちぎって与えていたのです。

P.S. 伊豆の賀茂郡河津町の「河津桜まつり」は明日2/10~3/10までです。
ここに行くと「河津桜の原木」が見られますよ! 原木は指定されてからまだ50年足らずという浅い歴史です。
ついでに稲取温泉の「つるし雛祭り」などもセットにすると楽しいかな!?!?
興味のある人はネットにたくさんの情報満載です。
かわゆい奥様がきっと喜びまっせ~~!!




学力テスト Vol.292-4 その解答ー3 アメリカヒドリ

アメリカヒドリ

名前の通り北米が居住のベースのカモで、逆にヒドリガモは北米に行けば珍鳥扱いです。
日本では一応、珍鳥扱いではあるけれど、飛来数が結構あるのでド珍鳥ではないのです。

これは遠征先で撮ってきたホンモノ

今回のお話はここからが本番。
アメリカヒドリ通称アメヒで何よりも厄介なのがヒドリガモとの 雑種=交雑=ハイブリッド !! 

カモは雑種が多いことで知られているけど、その中でもアメヒとヒドリは多分一番多い組み合わせなんじゃないかな?・・・というくらいにホントによく見つかります。次に多いのはマガモとカルガモの交雑。

まず交雑について、気になっていたのでいろいろと調べてみました。
1.そもそもカモの交雑が一番目につく理由は?
これは他の鳥に比べてカモ類はじっくりと見る機会が多いから・・・と書かれていました。なるほど納得。
と言っても見つかるのは、アメリカの鳥類学者の説によると6万分の1程度、日本の専門家の話でも1万分の1くらいで、これは「そんなにはいない」と思われそうだが、両親の特徴を50%ずつ示しているとは限らず、目立たない雑種もいて、かなり見落とされているからということらしい。・・ということで、いずれにしても数の上ではお宝発見!!

2.アメヒとヒドリで交雑が多いのは、近縁種一同じカモ(Anas)属 一で、その繁殖地が一部でラップするから・・・ふーん、そうなんだ~!
基本的にはヒドリはユーラシア大陸の北部で繁殖し、アメヒはアラスカで繁殖。
一部でラップというのはシベリア東部周辺のことじゃね。

さて、講釈はこのくらいにして写真で比較してみましょう。これなら一目瞭然!

手前がヒドリで、奥が交雑個体

これも交雑個体

これだけ、交雑の特徴が出ていれば迷うことはありません。

今シーズン、地元で撮ったホッカホカ写真

まともなというか、図鑑に出ているようなアメヒは、地元ではここ長いことお目にかかっておりませぬ。今シーズン撮ったこの個体はここ数年ずっと観察していた中では、最も図鑑に近い感じでした。以下、大事な識別ポイントをチェックしてあるので順にご紹介!

まずは1.脇羽根と 2.顔 ・・・の2ヶ所の比較

識別ポイントの脇羽が白くて、このポイントは合格として◎! 顔にはゴマ塩模様もあるけどやや少ないので△、ここまではそこそこ満足ですが、気に入らないのは嘴基部を取り囲む黒斑が見えないこと。図鑑では見えにくい個体もあるとは書いてあるのですが・・・


ヒドリガモの脇羽根は、細かい波状の横斑があって灰色です。

3.緑色に光る翼帯は細めです。

ヒドリガモの方が翼帯が太いです。
色の違いは写真を撮った時の条件の違いだから気にしないでネ!

やっぱり今回も雑種なのかなあ?!?! ああ、ホントにややこしい~~~!!!
だけど、暇つぶしにはもってこいの題材なのじゃ!?!?