学力テスト Vol.400-1 その解答 ヤツガシラ ~ エキゾチックなお嬢さん ~

 ヤツガシラ ~ エキゾチックなお嬢さん  ~

この長~い冠羽と嘴! 上半身だけでもすっごく魅力的

 初めて手にした図鑑を見て、「何じゃこりゃ?!」その摩訶不思議な頭の飾り羽に心が躍ったものでした。

ましてや、この変わった背中の模様も異国情緒たっぷり!

どう見たって大和撫子のイメージではありませぬ。

 初めて見たのは「繁殖してるから、行けば絶対に見れるぞ~~!!」の悪魔のささやきに乗って、はるばる松本市まで出掛けた時。

 当然ながら、そんな遠くまで行くんだから、図鑑に載っている「冠羽を開いたところ」が見られると期待していったのに、それが見られたのはホンの数秒で、しかも50m先!!
まあ、それでも当時は「やった~ 見れた見れた~~!!」と大喜びで帰ってきたのだから、我ながらウブで可愛いもんでした。

ヤツガシラは開けた場所で採餌します。

「スジキリヨトウ」という、芝を食い荒らすガの幼虫を捕まえました。

ひょいっと放り投げてパクリ! 何とも器用に食べます。

次から次へと、食欲は旺盛です!

「スジキリヨトウ」のさなぎもゲット~~!! 

クモまでもパクリ!!

 ここで、彼女の髪飾りが何枚あるのか?どんな仕組みになっているのか? 興味がありませんか? 今回はそこのところをじっくりと観察してみました。

後ろから見ると複数の羽が重なり合っています。

冠羽は前後に扇形に開くのですが、1列ではなく左右から複数の冠羽が開いていくのです。

前から見ると

徐々に

ここらで80%ほど

これが満開!!  

誰もが撮りたいと願う瞬間!! でもなかなかこの瞬間が来ません!・・・かなりの辛抱が必要です。

「羽 原寸大写真図鑑」著:高田勝・叶内拓哉  より引用

 名前は頭部に八枚の飾り羽があるからというのが定説ですが、実際にはこのように20枚ほどの冠羽が開くのです。冠羽はその先端だけが黒いので、枚数をカウントできます。

 そもそも「八」というのは日本の古来から「聖数」とされ、「八重咲」「八重桜」などのように数が多いことを示すのにも使われているのです。

ヤツガシラに変化が出ました・・・何と「換羽」が始まったのです。

冠羽は半分ほどしか残っていません。

 羽の取り換えは鳥たちにとっては大事な大事なイベント!! 
基本的には1年に1度、定期的に古い羽を捨てて、新しい羽に生えかえる作業をするのです。     鳥によってタイミングが決まっていて、多くの鳥では春または秋、またはその両方で体の一部または全部を換羽するのです。

 今回の様子を見ていると、風切羽はそのままのようでした・・・一般的に小鳥の成鳥は繁殖期前には翼や尾羽を除く一部分だけの換羽(部分換羽)をするといわれているので、今回は見えた範囲で言うと首から上だけの換羽だったのかな? 
しかも飾り羽の全てを換羽するのではなくて、一部のみ・・・この理由をすごく知りたいところですが、どこを調べても判りませんでした。

 当然のことですが、生えてくる場所の羽は捨てた羽と同じ色や形をしているのです!
今更ですが、何という不思議!!

換羽中で半分しかなくても見事な冠羽!!

換羽中でも羽の手入れは欠かせない作業です。

頭がかゆ~~い!!
エキゾチックな彼女の「間接頭かき」は色っぽいねっ!!

ヤツガシラは珍しいお客さま。慌てず騒がず、静かに見守りたいものです。

※ヤツガシラは雌雄同色で性別の判断はできませんが、今回は勝手に♀として書いてみました。





































学力テスト Vol.400-1 ~ 頭かきシリーズ その44 のらりくらりで11年 ~

 学力テストが400回目 ~ のらりくらりで11年 ~

「学力テスト」と称して、いつから書き始めたのか調べてみたら2012年4月19日が第1回となっていたので、すでに11年も経過していたことになります。

飽きっぽい性格なのによくもまあ、続けてこられたものだと思いますが、これも皆様に支えられてのことと感謝感謝です! この先いつまで続くかわかりませんが、まだしばらくはネタがあるので大丈夫・・・かな?!

「学力テスト」の中の『頭かきシリーズ』も今回で44回目ですが、400回記念にふさわしい鳥たちをご紹介しましょう! いつものように「鳥の名前」と「頭かき」の方法をセットで答えてください。

頭かきの方法 1:直接頭かき 2:間接頭かき

A

B



学力テスト Vol.399-4 その解答 エナガ ~ ぎゅうぎゅう ~

エナガ ~ ぎゅうぎゅう ~

この親鳥の「黄色いまぶた」の色を覚えておいてください。

 エナガはキクイタダキやミソサザイといった最小の鳥とほとんど変わりません。エナガの全長は13.5cm その中で尾羽は7.5cm。 要するに体長だけだと6cmしかなく、キクイタダキやミソサザイとほぼ同サイズ。

 その体重は?と言えば、7.5gしかなくて10円玉1枚(4.5g) + 1円玉3枚なのです。
この硬貨を手のひらに乗せて目をつぶって、エナガの体重を体感してみてください。
※キクイタダキは全長10㎝で体重は6g、ミソサザイは10.5cmで9gです。

 このサイズで、ものすご~い子たくさんの子育てに奮闘するのです! 幸運にも昨年に引き続き、観察の機会をもらい、しかも今回はじっくりと見れたので、そこんところをたっぷりとご紹介しましょう。

今回のヒナたちは総勢11羽 

 この数がカボチャほどの大きさの巣の中で育ってきたのです。
今回、調べて初めて知ったことですが、この巣は何と何と10日ほどで仕上げてしまうとのこと! ホントにビックリです!!
右上にママがエサを持ってきたので、全員が一斉に口を開けておねだりです!


 ある日、一斉に巣立ちをすると、恒例の「エナガ団子」を形成しながら、親からエサをもらいます。

親がエサを持ってきました! 

 我先に「ママ~、僕にちょうだい、ちょうだ~い~!!」「オラの方が先だ~い!」と大騒ぎ!! でも、中には後ろ向きになっている子もいて、親鳥がエサを持って来たことにすら気づきません。


 親たちは順番にエサを与えますが、よ~く見ていると続けて同じヒナに与えることはしません。もちろん後ろ向きのヒナにも、ちゃんと気を配っています! さすがです!!

「エナガ団子」は時々分散しますが、この日は30分以内に、何回か集まってくれました。

親がエサ探しで出かけている間、ヒナたちは居眠りをしていることが多いのです。

ぎゅうぎゅう詰めになっての いねむり時間

時には羽を伸ばしてストレッチ

尾羽の手入れもおこたりません

やんちゃないたずらっ子が、隣の兄弟の尾羽をくわえています。

ヒナのまぶたの色は親とは違います。

こんなふうに赤いのです。

団子を作る時は、端っこではなく真ん中の位置に入ることにこだわります。
当然ながら割り込みするヒナも! 右から3番目のヒナに上から乗っかってきました。
「ぐ、ぐるじ~~」「オイラも入れてくれ~!」「や、やだっぺ~、やなこった~!」

何とか潜り込もうと無理やりにでも入ってきます。

先にいるヒナも負けじと踏ん張っていますが
上のヒナはそれを上回って強引に背中でドタバタ!!

グリグリ~~、あともう少しで割り込めそうです!

「やった~~!!」割り込み大成功!!
割り込まれた方は右へズレていくしかありません。

おっと「頭かき」を始めました。エナガは「間接型」です。

こちらのヒナも夢中になって頭かきをしています。

「うっひ~、気持ちイイ~~ 止まんないよ~」
世の中に出て初めての快感を体験中!!

一度巣立てば、けっこう飛ぶことができます。
輝く未来へ向かって飛び立て~!!


最後に、ものすごく素敵な本を見つけたので紹介しましょう。

『エナガの一生』文:松原卓二 絵:萩岩睦美


 写真撮影だけではわからない巣の中のことなどを、漫画家の萩岩睦美さんが素晴らしいイラストで見事に表現しています。彼女は少女漫画「りぼん」の表紙を描いていたことでも有名ですが、彼女の鳥のイラストは絶品です! ぜひ手元に置いておきたい一冊です!

巣内には羽毛がいっぱい! プレミアムな羽毛布団!!!

なんと2000枚以上の羽毛が敷き詰められているのです。

ヒナたちはこの中で2週間ほど過ごします。

※この本は図書館でも閲覧できると思います。



































学力テスト Vol.399-3 その解答 キガシラセキレイ ~ 金運と幸運を呼ぶ鳥 ~

 キガシラセキレイ ~ 金運を呼ぶ鳥 ~


この写真を見て「キセキレイ」が間接頭かきをしてるじゃん~
・・・などという、単純な即断をしてはいけません!

これは「キガシラセキレイ」の第1回冬羽(1W)と思われる個体なのです。

初めて見たのは、こんなふうに頭が真っ黄色の個体でした。(お宝映像より)
見た瞬間、心臓がバクバクして脈拍が一気に上がってしまったことを思い出します!

英名では「Citrine Wagtail」といいます。

ラテン語表記の学名も同じようで「Motacilla citreola 」。
属名の「Motacilla」とは「尾を動かす鳥」すなわちセキレイのことで、種小名「citreola」は「少しシトロン黄色の」という意味です。

ここで「Citrine(シトリン)」という聞き慣れない単語が気になって調べてみました。
「黄色または黄金色の水晶」のことで、パワーストーンとして有名なのだそうな!

◆透き通った黄金色は光の象徴で、幸福を引き寄せるお守りとして有名
◆困難に打ち勝つ意味と効果がある
◆自信を向上させる意味と効果がある

何やらどこかの怪しい宗教で売っている販売物のようなうたい文句がゾロゾロと並べられています。

とにもかくにもシトリンは金運・財運を呼ぶ石、繁栄と富貴をもたらす幸運の石・・・として古くから大切にされてきたんだって!



「キガシラセキレイ」はアジアの広い地域に分布をしているけど、日本では稀な迷鳥。


Yellow」ではなくて「Citrine」と呼ばれるところにこの鳥の価値がありそうです。
「幸せの青い鳥」と呼ぶけど、この鳥は「金運と幸運を呼ぶ鳥」なんだろうね!

何回も見ている割には、ちっともご利益が回ってこないのは、自分の背中に貧乏神が背中にペッタリと張り付いているってことなのかな? 

もしかしたら第一発見者だったら、ゴソッと金運がくるのかな?! ・・・きっとそういうことなんだろうだな!! だったら頑張らねば! よ~し!!とりゃ~~!!

※ちなみに「Yellow Wagtail」というのは「ツメナガセキレイ」のことです。