ゴマダラオトシブミと居候

「居候 三杯目にはそっと出し」 いそうろうとは居心地がいいのや悪いのやら、似たような生活をしている私にもよくわから~ん!

さてさて、そんな居候生活をするものがいるヤツがいるという文章を「オトシブミハンドブック」で見つけました。


それが今回の主役『オオメイクビチョッキリ』のママ。
「どこにいるんじゃ?」だって? 実際の現地ではもっと小さくて見つけにくいっす!

本によると「サイズは3.3~4.5mm。警戒心が強く、周囲の状況に敏感に反応する。
おおっ、確かに近づいて「ん?これのことかな?」と覗くと、すぐに下に落ちてしまうヤツがいます。今落ちたヤツがそうなのかな? なるほどね~、それなら今まで見つけられるわけないじゃん!

このオオメちゃん、実はゴマダラオトシブミやオトシブミの揺籃のすき間に潜り込んで卵を生み、幼虫はその揺籃のすき間で育つという生活史。これは寄生?いやいや、やっぱり間借り!


これがゴマダラちゃんの揺籃にへばりついて様子をうかがっているところ。「ん?小さすぎてよくわからん」だって?もっと目を大きく開けて~ それでもダメ?


じゃあ、これだけアップしたらどうじゃ~!


最初は見つけると落ちる、見つけると落ちる・・・の繰り返しだったけど、中にはきっと産卵したくてウズウズしてるのがいるはずで、そんなママは周囲のことなんて構っちゃいられない筈!
だからそんなママを気長に探し出したのです。よってこれは粘り勝ちの結果!


このママは揺籃を乗っ取るというわけではなくて、単なる間借り人。すなわち「居候、3杯目には・・・」というやつかな?この点が托卵する「カッコウ」と根本的に違うところ。

カッコウのヒナは自分以外の卵をすべて下に落として居座ってしまうからね~・・・オオメイクビチョッキリはそんな悪ではありませぬ。

オオメイクビチョッキリはオトシブミの揺籃のすき間に潜り込んで卵を産み付け、幼虫は揺籃の外側部分の葉肉中に潜り込んで葉肉を食べるけど、中のオトシブミはちゃんと羽化するとのこと・・・だから居候すなわち間借り人。これは体が小さいからこそできる離れ業かな?

ところで、イクビというのは「チョッキリ」の中のイクビチョッキリ族の仲間を表わし、後頭部が少しくびれて「猪首状」になっているチョッキリの仲間ということです。

今回はターゲットが小さいうえに警戒心が強くて、とっても疲れちゃった~!

2 件のコメント:

  1. 小さくてすぐ落ちる・・・よくぞここまで粘りましたね。感心!!
    これだけの根性を持っていれば間違いなく長生きできるでしょう!90歳は軽くクリアー!

    しかしこりゃ、やっぱルームシェア・・・じゃなかった。揺籃シェアなのだ。オトシブミが中を食べてチョッキリが外を食べる。とっても効率的ですネぇ!巻かれたクリも本望でしょう。

    そしてこいつは目がでかい!だからオオメかぁ~?目がでかいのに何か意味あるのかなぁ?

    返信削除
  2. 目がでっかい意味?これは風が吹いたら桶屋が儲かる・・・よりもなお単純!

    目がでっかいと視力がUP ⇒ 視界が広くなるので周囲に警戒も楽チン! ⇒ 周囲に異状があったら目ざとく見つけられる ⇒ 即、とんずらじゃ~!

    返信削除