芸術品のたまご

冬枯れした枝を探索すると、こんなのが見つかります。これは『イラガ』の繭(まゆ)。
まゆ」というのは身を守るための殻で、この半円卵型の小部屋のことです。

この硬い殻の中で「前蛹(ぜんよう)」になって、その後 翌春サナギになって6月頃に羽化します。
※前蛹というのは、幼虫が蛹になるための準備を始める状態のこと。

このまゆはカキ、ウメ、サクラなどの木でよく見ることができます。ご近所で探してみてね!


イラガは日本以外では中国、韓国、シベリアなどにも分布しています。・・・ということは、この形のままで厳冬期を越える能力を備えていなければなりません。
ー20℃の地域で100日間越冬しても、春にはサナギになって成虫になることができるんだって!

こちらもイラガの仲間で、アオイラガのまゆかな?
この卵型のまゆの大きさは長さが13mm、幅が10mmほどで形が鳥の卵に似ているので「スズメノタマゴ」と言われます。


さなぎが抜け出た跡 
さなぎとして出た直後に羽化を開始して成虫になります。

この丈夫にぽっかりと空いた形を称して「スズメノショウベンタゴ」・・・なんとも絶妙な表現力に感心してしまいます!

ショウベンタゴって何だって? アンタ、きっとシチィボーイまたはガールじゃな?
「タゴ」っていうのは「担」のことで、水肥を入れてかつぐ桶・・・すなわち「こえったご(肥え担)」のことでごんす。
昔々お百姓さんが、天秤棒の前後に肥桶をかついでトイレから汲み出したブツを「こえったご」に入れて畑まで持って歩いているのを見たことない?
「オラ、シチィボーイだからそんなの知らねえ~」って?・・・ウソばっかし!

1 件のコメント:

  1. わたしゃ自称シチィボーイだったはずだけどなぜか子供のころ、よくその手伝いをさせられました。まぁいい臭いだったこと。そしてそのブツを肥料にした野菜ばかりを食べていたわけだから、そりゃあんたお腹の中は寄生虫だらけだったでしょうね。今の子供たちには信じられないでしょうネぇ。

    しかしマイナス20℃で100日間?それでも凍らないってどうゆうこと?
    前蛹から蛹になるまでって内部はドロドロ状態なんですよね。
    それが何か重要なことなのかもなぁ。

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