セイヨウミツバチが明治時代に移入される前までは、江戸時代、紀州藩でニホンミツバチを使った養蜂がさかんに行われていたとのこと。
明治以降はセイヨウミツバチの方が①性格が穏やかで飼育しやすい ②集める蜂蜜量が多い・・などの利点があって、養蜂家のほとんどがセイヨウミツバチを使っているようです。
ミツバチにとってスズメバチは最大の天敵です。セイヨウミツバチはオオスズメバチがいないヨーロッパで進化し形成された種なので、オオスズメバチへの対抗手段を持っていません。
ところがニホンミツバチはその対抗手段をしっかりと持っております。
今回はその戦略をくわしく調べてみました。
スズメバチは自分たちの繁殖期の9~10月上旬になると、幼虫たちに大量の餌が必要になるためにミツバチの巣を狙ってきます。
キイロスズメバチはミツバチの成虫を狙ってきます。
オオスズメバチはもっとやっかいなことに、ミツバチの幼虫やさなぎを狙ってきます。
ミツバチの威嚇なんて何のその!巣の入り口に集団で近づき次々にミツバチをかみ殺します。
スズメバチが巣を攻撃してくると、ニホンミツバチは時には数百匹で取り囲み「蜂球(ほうきゅう)」を作って翅を振るわせて筋肉を発熱し、その熱でスズメバチを「蒸し殺す」という攻撃技を使います。
ミツバチが発熱する際、エネルギー燃焼のついでに腹部の気門から水分と二酸化炭素(CO2)を放出。すると蜂球内では湿度が約100%、CO2濃度も約100倍になり、この条件では スズメバチの致死温度は2~6度下がり、46度でも殺せるんだって。それに対して、ミツバチは49~50度まで耐えられる・・・という温度差を利用したものです。
この技は「熱殺蜂球」と呼ばれ、ニホンミツバチのみが独自に編み出した攻撃方法で、セイヨウミツバチはこんなことができないのでオオスズメバチに襲われた巣は絶滅してしまうんだそうな。
先日のブログで、みなしごハッチがセイヨウミツバチかな?って言ったのはこんな理由からです。
ニホンミツバチがこんな風変わりな防御法を発達させたのは、彼らの持つ小さな毒針では体長5センチにも達するオオスズメバチの分厚い外骨格を刺し貫けないために考えた戦略なんだって!
今回調べたのを大ざっぱにまとめるとこんな感じでした。・・・シャンシャン!
ニホンミツバチの古来から伝わる伝統の奥技が分かったかな?
ミツバチ諸君よ、横暴なギャングなんかに負けるな~!ぐわんばれ~っ!
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