ハシブトガラス・ハシボソガラス
前回の「Vol.352 その解答 ハシボソガラス」で出した、おまけのクイズの解説です。
フィールドで記録をするとき、フルネームでは面倒なのでノートに記録する時は「ブト」とか「ボソ」と書きます。さらにどちらもいて、面倒な時は「ブソ」とも書きます。まあ、自分のノートだから後から分かれば大丈夫!
さてさて、おさらいにもう一度復習してみましょう。
ハシボソガラス
おでこも垂直に近いので一見、ブトに見えるけどボソ君!
これは上の写真を連写している時に撮ったもの
おでこが垂直になっていないから、ボソ君に見えてきたかな?
ハシブトガラス
どうです? ボソ君と比べて当然ながら嘴が太いけど、上嘴の先端部のカーブがこちらの方が大きいのが分かりますか?
再度、こちらはボソ君
上嘴の先端部のカーブもゆるやかで、おでこの曲線はなめらかです。
これならどうじゃ? ブト君
段々と違いがわかって来たかな?
さらにしつこく、ブト君登場!!
これでもう大丈夫かな?!?!
では仕上げに、この4羽の中でブト君はどれかな?
ちなみに、鳴き声は「ガーガー」とか「ゴアー」と濁っているのがボソ君で、ブト君は「カーカー」とか「アーアー」というのが通常ですが、これだけで判断してはいけません。
ブト君も濁った声を出すことがあるのです。だからややこしいのじゃっ!!
先日、BSのNHK「WILD LIFE」で放映した「言葉でつながる小鳥たち」のように、カラスたちもいろいろな会話をしています。
ただ、鳴く時の姿勢が違うのでここはしっかりとした識別ポイントになります。
おっと、それは自分で調べるべし!
公園などで見ていると、地上に降りているのはボソ君の方が多いような感じです。
これはボソ君が基本的に平原の地上性の鳥で、ブト君は森林性の鳥という習性も関わっているような気がします。
カラスを観察しているといろいろな行動をするので、双眼鏡でじっくり観察するのも面白いですよ。カラスに関わる本もたくさん出ているので、図書館でも探せます。
スキップをしたり、斜めに歩く鳥なんてそうそういませんよ! カラスは体も大きいし、嘴も足も頑丈、その上に雑食性なので食べ物に困ることはありません。
だから他の鳥と比べて遊ぶ時間が多く取れます・・・それがどんどん利口になっていく理由の一つかな? 犬よりも脳が大きいと言われてるしねっ!!
最後に幼鳥をご紹介、母親にエサをねだっています。
カラスの口の中なんて、なかなか撮れるチャンスはありません。
幼鳥は口の中が赤くて、羽にもまだ成鳥のような艶がありません。
成鳥の口の中は何色かって? ・・・黒です!!
翌年には、このように美しいうっとりするような「カラスの濡れ羽色」をした成鳥になってくれることでしょう。
昨今はこんな素敵な髪の色の女性には、とんとお目にかかれないのが、ものすご~く残念ではありますが・・・。
ちなみにですが、このような色を称して「濡烏(ぬれがらす)」といい、日本女性の髪の理想美とされているのです。
さらには 烏羽色(からすばいろ)とも言って、青みを帯びた黒を指します。
分かりやすい写真ありがとうございます!
返信削除ボソ君と比べてブト君は上嘴の先端部のカーブが大きいと言う事。
写真の4羽の中でブト君は右側一番後方の一羽ですね!
「言葉でつながる小鳥たち」見ました!
カラスも言葉を交わしているように聞こえるときがあります。
内容が分かったら楽しいでしょうね(*^-^*)
色々情報教えていただいたので、カラスを観察するのが楽しみです♬
4羽の中でブト君は右上の個体で、残りはボソ君たちで正解です!
返信削除写真の被写体としてはあまり面白くはありませんが、カラスの行動の観察は間違いなく面白いと思いますよ!
物まねをして反応してくれると言葉が通じたような気になるかな?