アカエリヒレアシシギ ~ かなり変わり種 ~
まずは名前の由来から紹介しましょう。
こちらがメスの夏羽(繁殖羽)
首筋が美しい赤になっています。
オスも夏羽では首筋が赤くなっています。
英名は「Red-necked Phalarope」で、「Phalarope」とはヒレアシシギ属(学名:Phalaropus)全体を指す総称です。
ギリシャ語で「オオバンを意味する phalaris 」と「foot(足)」を意味する pous が組み合わさった言葉です。
ん?オオバンと何の関係が?・・・それは趾(足指)を比べてみれば一目瞭然!
オオバン
皆さんご存じの見事な弁足です。
そしてこちらがアカエリヒレアシの弁足。
この趾を撮りたくて粘った成果が出ました!
この趾こそが「ヒレアシシギ」の由来なのです。
イソシギ
一般的なシギ類はこのように趾の間に小さいヒレ(水かき)を持っているだけです。
片や、ヒレアシ君たちはこの弁足を活かした方法で採餌をします。すなわち水面をクルクルと泳ぎ回りながら趾を動かし、その渦で浮上してくる水生昆虫などを捕えるのです。
さらに「変わり種」といった意味は「一妻多夫制」ということ。
左がオス 右がメス
右の方が明らかに美しい模様をしています。これは同じく一妻多夫性のタマシギを思い浮かべてもらえば判りますが、メスの方が美しくて彼女は産卵のみ。抱卵や子育てはすべてオスまかせなのです。
こんな話をすると、たいていの女性は「ホント?楽でええな~」とおっしゃいますが、産卵というのはものすごく体力を使うのです。
彼らが繁殖場所として選んでいるのは北極圏で、夏がとても短く、カラスやキツネなどの天敵も多くいます。だから彼らは「一妻多夫制」という独自の方法を選択して、出来るだけたくさんの卵を産んで育てる戦略を選んで進化したのです。
当然ながら、メスは丈夫なオスを選択できるように、そしてメス同士の争いにも勝てるように鮮やかな衣装をまとうことにもなったのです。
5月に航路で見かけました。
これから北極圏まで行く途中です。
冬羽
秋になると冬羽に変化し、また日本を通過して南方まで渡っていきます。
頭かきは「直接型」
一般のシギチのように海岸線や干潟にいることが少なく、ごくたまに海岸に近い田んぼなどで見かける程度です。だからこの頭かきは私にとっては貴重な貴重なお宝ショット!
数年前の5月中旬の頃、田んぼに50羽+、全てが夏羽のアカエリ君たちが入ったと聞きました、もちろん翌朝 速攻で行ったのですが、もぬけの殻でガックリ! 至近距離だったので地元のオバチャンがスマホで撮ったと聞いてさらに追い打ちのガックリ!!
そんなふうに、運が良ければ数十羽の団体さまに遭遇できるとのことですが、私にとってはそんな夢の話はいつになる事やら・・・。
