学力テスト Vol.385-1 ~ 頭かきシリーズ その31~

 今日で8月も終わり!! 暦の上では今頃は「処暑」と言って暑さが収まるという意味だそうな! 実際には彼岸の頃まで猛暑は続くと思っていた方がいいんだろうけどネ。 

外ではエンマコオロギとマツムシが鳴いていました! そういえば、しばらく前からツヅレサセコオロギも鳴いていたなあ。

さて本題。次の3種類の「鳥の名前」と「頭かき」の方法をセットで答えてください。今回は少々ややこしいかも?! これで満点がとれたら大したものです。

頭かきの方法 1:直接頭かき 2:間接頭かき

A

B

C


学力テスト Vol.384-5 その解答 ササゴイ ~ 秘技 舌押さえの術 ~

 ササゴイ ~  秘技 舌押さえの術 ~

「ササゴイ」の名前の由来は、背中の模様がササの葉のようだ、ということから。

英名では「Striated Heron」背中に線状の模様のあるサギ、または「Green-backed Heron」すなわち背中が緑っぽいサギと呼ばれています。

おもむろに3本の前指でWサインを出してから

「直接頭かき」でかゆいところを、思いっきり!

ササゴイ君は夏鳥として渡来します。
今朝もエサを求めて、ねぐらから飛んで来ました。

忍び足で浅瀬にいる魚を探します。

魚影を見つけると、抜き足差し足でそ~っと、超スローモーで近づきます。
魚の動きを見てジーッと構えているのを、こちらも息を潜めてその様子を見守ります。

魚が捕獲圏内に入って来るや否や、超高速でザッブ~ンと突撃!!
写真をよ~く見ると、この時すでに魚を捕まえています!

見事に、婚姻色に変化した♂の大物の「オイカワ」をゲット~!


他にも、アユやカマツカなども捕獲します・・・が、何といっても「バエル」のは婚姻色が美しいオイカワ!


写真を整理していて気付いたことが・・・「あれ? なんじゃこりゃ!?」


    顔を拡大すると・・・な、な、何と何と! 咥えている魚をさらに上から舌を使って押さえつ けています!! 撮っている時はまったく気付きませんでしたわい。

 一度捕まえた獲物は何が何でも絶対に放さないぞっ!・・・という気迫と執念の秘技なの    でしょうか!?!? 

 カワセミ君のように獲った魚を木の枝に叩きつけて、弱らせたりするような、そんな面倒くさい事はしません。

 魚が暴れるのに疲れて、ちょっとおとなしくなったところを見計らって、頭の近くに咥えなおして一気に飲み込んでしまいます。

飲み込んだ後は舌がペロリと出て、まるでヘビの食べ方を見ているようです!

 この日は3羽ほどが来てその捕獲技術を披露してくれました。
 4時間ほどの間に13回ほどトライして失敗は2回のみ! 狩りの成功率は何と何と86%という高確率でした。
 ず~っと見ていても全然飽きることはありませんが、撮っているこちらも炎天下での暑さとの闘い!! 何やら頭がボーっとしてきて熱中症との戦いでした。倒れて新聞沙汰になる前に、後ろ髪を引かれる思いで退散してきました。
 次回は、幼鳥がどんなテクニックを披露してくれるのかを楽しみに来ようかなっと!


 


















学力テスト Vol.384-4 その解答 オバシギ ~ バアバなんて呼ばせない ~

 オバシギ ~  バアバなんて呼ばせない ~

夏羽です
漢字では「尾羽鷸」とか「姥鷸」と書きます。
まず「尾羽鷸」と書くからには尾羽に特徴があるはず!

夏羽の尾羽に注目・・・う~ん、とくに目立った特徴はありません。

幼羽の時では?・・・と調べても、こちらも目立った特徴は無し!

ということは、「姥鷸」の方が有力説!?!?
「姥」で思い出すのは「楢山節考(1983)」という今村正平監督の映画。
貧しい農家などが、口減らしのために老人を山に捨てに行くという、すなわち「姥捨て山」の話で、映画を見た時はものすご~くショックを受けたものでした。それらしい話も各地に残っていたとのこと。


なぜ「姥」という名前が付いたのかというと、他のシギに比べて採餌もゆったりとしていて、あまり人を怖がらないという習性が、動きがスローモーな老人のよう見えることから来ているらしいのです。


そんな目で見ていると、この写真が「いててて、腰が痛~い」と言っているように見えてきました。まるで我が身を見ているようです。それにしても「姥」とはあまりにもひどい!!

同じ仲間の「コオバシギ」君(手前)と2ショット

こちらは夏羽に換羽中


夏羽になっても、そんなに目を引くような華やかさはありません。
ここらも老女と言われる所以かな? でも、地味とかじゃなくて、なかなかエレガントなファッションなのにねっ! 

左下は「オオソリハシシギ」

でも、飛べば雰囲気は一転して、若々しい動きになります。人が付けた名前なんて彼らにとっては関係ないもんね! そんなことは気にしないで、元気でまた戻って来ておくれ~~!!

最後にですが、幼羽は「直接頭かき」

夏羽だって、もちろん「直接頭かき」



















学力テスト Vol.384-3 その解答 コシアカツバメ ~ トックリツバメ ~ その2

 コシアカツバメ

学名は「Hirundo daurica
属名の「Hirundo」はツバメのことで、種名の「daurica 」とはロシアのバイカル湖の東ドーリア地方という意味です。 
ツバメがユーラシア大陸のほぼ全域に分布しているのに比べ、コシアカツバメは東南アジアを主として、ヨーロッパ、アフリカなどにも分布しています。

ツバメよりも1ヶ月ほど遅れて渡って来ます。


飛ぶ姿はツバメよりも尾が長く見え、翼を広げたままでスーッと滑空することが多いので、
飛翔で見分ける時はこんなふうに飛んでいる時! 飛びながら出す声は「ジュリリ、ジュリリ」とか「ジュッ、ジュッ」と、ツバメよりも濁っています。西日本では多いというけど、浜松では見かける場所はけっこう限られています。

ごく稀にですが、こんなふうに動きのある尾の形が撮れた写真が見つかると思わずニヤリ!

飛びながら水を飲むこともしますが

この時は水浴びをしたようです。

何やらペチャクチャ話しながら飛んでいます。

「ねえ、ちょっと聞いてよ~ うちの旦那ったらさ~ 云々かんぬん」と、空中井戸端会議・・・どこの世界でも悩みはあるようです。

空中で捕まえた虫を咥えて、橋へ戻ってきました。
橋の下にある巣では、可愛い子供たちが待っています。

巣のある橋の上から


うわわ~~~、突然、1羽が巣の間近にあるアカメガシワに止まりました。どうやらこちらには気づいていない様子!

おおっ 羽繕いを始めたではありませんか!

けっこう念入りに手入れをしています。

羽伸ばしまで! こりゃ、もしかしたらもしかするぞ~!

仕上げは「間接頭かき」です。
やったやった~!苦節数ヶ月、ついに撮れたぞ~!!

しかも、今回の話はこれで終りではありません。最近になって、すごい秘技の決定的瞬間が撮れたのです!!

飛びながらの頭かき・・・もちろん「直接型」です。

コシアカ君がいくら器用でも、飛びながらの「間接頭かき」はできませんからねっ! ということで、翔平くんやベーブ・ルースと同じく「頭かきは二刀流」なのでした!!
 
コシアカ君たちはツバメよりも遅くまで、10月末頃まで滞在するようなので、いるうちに幼鳥を撮らねばなりませぬ! できたらその「直接型」を! ・と、「願望」いえいえ もっとえげつない表現をすれば「欲望」は果てしなくエンドレスで続いてゆくのです。
そこまでいくと「強欲」だぜ~って? 何とでも言ってくれ~・・・フン!



























学力テスト Vol.384-2 その解答 コシアカツバメ ~ トックリツバメ ~ その1

 コシアカツバメ ~ トックリツバメ ~ その1


ここは、ある新婚さんのスウィートホーム 巣作りが始まったばかりのようです。


「ちょ、ちょっと、ダーリ~ンさ~、ボーとしてないで泥を集めてきてよ~ 早く巣を作んなきゃなんないだからさっ!」

「う、うん、でもハニーと離れると、オイラ心配で心配で・・・」

「何言ってんの! モタモタしてないで早く行っといでってば~! ホントにも~~!!」一刻も早く産卵したい新妻のイライラがつのります。

「う、うん 仕方ないから行くけど、ちょっとその前にお別れのチューをしたいな~」

「は~ん?!」

「ちょ、ちょっとだけだよ、ちょっとだけだってば~!」


「う~ん、しゃあないヤッチャな~」と言いながら熱くて、甘~いキッスの嵐!
「どう?これでいい?」
「う~ん、もうちょっとだけ!」

見ている方が恥ずかしくなるような熱い熱いキッス!!

「よっしゃ~、エネオス満タンで元気出たぞ~~ ほんじゃ、ちょっくら行ってくら~!」

「やれやれ、やっと行ったか! ついついきつく言っちゃったけど、年下の男ってやっぱりかわゆいわ~ ムフフ

その♂の向かった先は粘土質の水たまり
左手前にはツバメ君もいます。

泥の中に思いきり顔を突っ込んで

これでもか!というくらいに頬張りました!

そして可愛いハニーの待つスイートホームへ一目散!!

時にはワラのようなものも・・・補強材に使うんだろな!?!?

羽毛まで運んできました。これならきっと気に入ってもらえることでしょう。

巣が完成しました! 

ツバメと違って巣の中は全然見えなくて、しかも天井に張り付いています。
これならカラスやヘビなどの天敵に襲われることはないでしょう。
巣の形はとっくりを縦半分にしたような形・・ということで、別名は「トックリツバメ」。
子供たちは何羽育つのかな?