学力テスト Vol.324-1

『はやぶさ2』 が、すぐ目の前まで戻ってきています!! ・・・と言っても11月30日現在で地球から230万キロ先! 

地球から月までの平均距離が38万キロだから、その約6倍!! 

ちなみにどのくらいのスピードで飛んでいるかというと、4km/秒 ⇒ 240km/分 ⇒14400km/時速。

想像もつかないので、もうちょっと身近で比較すると、

1.東北新幹線のはやぶさが320km/時速(ただし宇都宮~盛岡間)

2.ジェット旅客機がマッハ0.8だから 時速に換算すると864km/時速

東北新幹線の45倍、ジェット旅客機の17倍のスピードってことになります。これでもピンとはこないね~ 

はやぶさ2はどんなクリスマスプレゼントを持ってきてくれるのかな? 科学者たちは、幼い子供たちのようにワクワクして待ってるんだろうね~


さてさて、いつものジグソークイズはお休みして、久々に写真でのクイズ。

この鳥の名前を当てて下さい。

どれも3日以内に撮影したホッカホカのものですが、簡単だったかな?!

A

B

C



学力テスト Vol.323-4 その解答 イスカ

 イスカ

タカの渡りを観察している10月下旬の頃から2週間ほど、ほぼ毎日200羽、多い日には400羽ほどが西へ通過しました。どうやら今年はイスカの当たり年のようです。

冬になると「赤い鳥」としてオオマシコと人気を二分するモテモテ鳥なので、今季が楽しみ~!!


正面から飛んで来るし、いろいろな種類(他にはイカル、アトリ、ヒヨ、メジロ えとせとら)が飛んでくるので、近くに来て「ピヨピヨ」と声が聞こえるまで、ほとんどイスカがどれなのかがわかりません。その声が聞こえて上空を見上げると真っ赤な小鳥が!! 「うわわわ~~、イスカじゃ~!!」と、カメラを向けた時にはすでに頭上に! それに早い!!


何とか撮った写真を見ると、バシッと、気になる部位が撮れました。
上嘴が左に下がっているのが確認できます。

こちらの個体は上嘴が右下がり

♀が松ぼっくりに噛りついています。こちらは左下がり

漢字では「交喙」、地方名は「くちまがり」や「くいちがい」。
英名の「Crossbill」も交差した嘴のことで、やっぱりここが一番のチャームポイント!

まだビギナーの頃に図鑑を見て、まっ先に「何じゃこりゃ?!」と不思議に思った鳥!!
この嘴は松かさをこじ開けて実を取り出すのに適応しているのですが、どうやらヒナの頃はまだ嘴が交差していなくて、成長するにつれて左右どちらかに食い違ってくるようです。

『交喙の嘴の食い違い』という諺を知ってるかな? 知らなかったら調べてみてネ!
我が家ではアイコンタクトで以心伝心しているので、この諺とは無縁なのでありまする。

ビギナーの頃から、見たい見たい~、どうしても見たい~~・・・との思い入れが強かったけど、なかなか遭遇できなくて、初見には6年ほどかかりました。当時イスカのメッカと言われた戸隠の一の鳥居で5/4にようやく巡り合えた時は、思わずウルウルと涙が!!

♂♀で20羽ほどいましたが、感激している暇はありません! ずっと気になっていたことを確認です・・・すぐさまスコープでくちばしが左右どちらに食い違っているかをチェック!
ほぼ1:1の比率だったことを覚えています・・・ということは、どちらに食い違うかは気まぐれで、どちらかへという決まった法則はないような気がします。

そろそろ念願のナキイスカに逢いたいな~!! 今冬あたり期待していいかな~!!!

大橋弘一著:「鳥の名前」には下記のように書いてありました。イスカは益鳥なのです。
西洋ではキリストが磔にされた十字架の釘を抜こうとして、このようなくちばしになったと言われ、人を病害から守る鳥とされている。


学力テスト Vol.323-3 その解答 アトリ

 アトリ

アトリの群れ

タカの渡りを見ていると、10月中旬頃からこんな群れが西へ移動するのが見られます。

これは2015.2.20の写真で、すべてアトリ!! 

県西部では過去最高と思われる400±の大群です。撮影地は浜松市北区の気賀・・・例の大河ドラマ「おんな城主 直虎」のふる里です。

群れの中には夏羽に換羽したものがチラホラ

拡大すると、頭の黒いのが3羽ほどが見えます。

田んぼに降りたところを車内から。
スズメも混じって、夏羽が2羽と冬羽の♂♀が見えます。

アトリはシベリア方面などから渡って来ます。その渡りに膨大なエネルギーを使ったばかりなのに、年に一度は換羽をしなければならないのです。これも大変なこと!
大空を自由に飛べていいなあ!と思えるのはうわべだけの話で鳥くんたちも大変なのです。









学力テスト Vol.323-2 その解答 マヒワ 

 マヒワ

鴇(または朱鷺)、鳶、鴬、山鳩、雀・・・・「日本の伝統色」には、いろいろな鳥が登場します。

そして今回の本命であるマヒワですが、これも日本の伝統色になっています。

この可愛い小鳥・・・サイズは12.5cm

同じアトリ科のカワラヒワが14.5cmで、これはスズメと同サイズ。
それよりもずっと小ぶりです。漢字では「真鶸」と書きます。

この小鳥の背中の黄緑色の部分を「鶸色(ひわいろ)」と平安時代から呼んでいるのです。
いつもながら、先人たちの感性には感心します。

こちらは♀ ♂に比べてやや黄みが弱いです。

かつては愛玩用によく飼育されていたようです。
ヒワは漢字では「弱い鳥」(鶸)と表すけど、これは飼育するとよく死んでしまうほど弱々しい鳥だったからとのこと。

幼鳥はさらに淡い色です。

こんな「鶸色」の華やかな和服を着た女性を見ると、こちらまで気が若やいでくるね~
この際、同居人にも着てもらって若返ってもらっちゃおうかなあ・・・ブヒッ




学力テスト Vol.323-1

 今回も、おなじみの生きものパズル。

名前は、いつものようにすべてをほぐして表記してあります。この中に3種類が含まれています。当然ながら不要の文字もパラパラと。

ア・イ・ウ・カ・ス・ト・ハ・ヒ・マ・ラ・リ・ワ


以下の写真はクイズとは何の関係もありません。

これを見てパッと名前の判る人は?

初めて見たのは数十年前の長野県の標高が1000mほどの冬山。この頃はまだまだ野外で目にするのは稀でした。

見た目は確かにキレイ・・・でも、どう見ても国産の鳥じゃない!


そもそもは1980年代にペットとして中国から持ち込まれたんだけど、さえずりが大きくて騒音になるために放棄が相次ぎ、それが今や国内のあちこちで大繁殖! 
これぞ『侵略的外来種100』に指定されている、悪名高き「ソウシチョウ」でござる。

ここ数日、冬鳥の地鳴きを覚えたいという事で、そのお付き合いに森林公園を早朝に散策しているんだけど、とにかくソウシチョウが多い! メチャクチャに多い!! 
このブログにも2017年4月12日に掲載しているけど、その時に比べたら50~100倍くらいいるんじゃないかな?!?!

せっかく、クロジだのアオジだの、時にはヒガラを、そのか細い地鳴きを頼りに探すんだけど、いつも邪魔をするのはこのソウシチョウ! あっち行け~~!! フン!!!!!





学力テスト Vol.322-5 その解答 ハヤブサ

 ハヤブサ

クイズの♯312で出題したのを、失念してしまったので、今回はサラッとご説明。

いつ見てもカッコエエな~

冬の田んぼで一休み

ハイタカ
ハイタカは初列風切の先端が人の指先のように分かれていて、6枚数えることができます。

これはハイタカの幼鳥ですが、一番外側から長い初列風切のみを数えた時の枚数を「翼指枚数」または「翼先分離数」といいます。※初列風切は10枚あります。

ツミの幼鳥 翼指は5枚

飛翔形のよく似ているハイタカとツミとの違いを見比べて識別する時などに便利です。
この初列の形は「裂翼」といいます。

ハヤブサの翼指は・・・?!?!

ハヤブサはハイタカ属などと違って初列がくっついた形で飛ぶので、翼指の枚数を数えることはありません。


初列が「尖翼」と呼ばれる形になっていて、空気抵抗も少なく高速で飛ぶことができます。


写真ではあとからこんなふうに初列が分かれているのが確認できますが、飛んでいる時はとてもじゃないけど、ムリムリ!!

ハヤブサの幼鳥が田んぼに降りていました。

一旦、低く構えて

せ~の

シュワッチ~!!
こんな時だけは初列がバラバラで繋がっていません。

さてさて、明日からは伊豆沼へ10年ぶりの出張!!
東北新幹線の「はやぶさ」に乗って、その320kmの超スピードを体験してきま~す! 







学力テスト Vol.322-4 その解答 チョウゲンボウ-2

チョウゲンボウのハンティングの様子をご紹介。


狩りの方法としては、ホバリングの他に電柱や電線に止まって昆虫などを探します。
風が強くて電線が左右に揺れようが、動じることはありません。バランス感覚は抜群!!

虫を見つけて急降下~!!



着陸した瞬間には捕えています。

離陸した右足には昆虫がしっかりと握られています。

カマキリを咥えています

♀成鳥にトノサマバッタが捕まった~


こちらはスズメガ科の仲間を食事中

もちろん小鳥も狙うし、スズメやカワラヒワを追いかけているところを見たことはありますが、昆虫の方がはるかに捕まえやすいのでしょう、だから撮影した時は昆虫ばかり。シュン!

都会に暮らすチョウゲンボウは昆虫が少ないので、小鳥をねらうことが多いと聞きます。
逃げ回る小鳥たちも必死なので、それを撮るにはかなりの撮影テクニックとラッキーチャンスが来てくれないとネ。






 

学力テスト Vol.322-3 その解答 チョウゲンボウ-1

 チョウゲンボウ

ハヤブサの仲間ですが、ノスリとの共通点も多いです。

1.鷹狩りに使えない すなわち主食がげっ歯類やカエル、昆虫で、たまに小鳥類。

2.虹彩の色が茶褐色で、すっごく可愛い顔

3.ホバリングの名手


全長が♂は33cm、♀は39cm。キジバトと同じくらいと覚えましょう。

体重は♂が150g、♀は缶コーヒーと同じくらいで190g。やっぱり鳥はメチャ軽いね~!!

♂の成鳥

飛び出しました。

ほれぼれする美しさです

鳴きながら飛翔 
少し離れたところに♀が飛んでいました。

ミサゴ君と2ショット

ホバリングをして獲物を探索中

左翼の前面中央付近に注目!

左翼の前面中央付近に小さな羽根が出っ張っています。
ここはヒトの手と比較すると親指のところ

ここでは両翼に出っ張っています。

これは「小翼羽(しょうよくう)」と呼ばれる羽根です。ゆっくり飛ぶときや、急降下する時、離着陸する時などに使いま

飛行機の翼では、この鳥の構造をヒントに「スラット」という部品を付けています。失速を防ぐ効果があり、空気が翼の上をスムーズに流れるようにしているのです。

鳥翅の構造について詳しく知りたい人は、ネットで「飛んでる鳥展」我孫子市 鳥の博物館で開催 展示解説集をどうぞ。鳥の羽根がいかに素晴らしいかがわかりますよ!











学力テスト Vol.322-2 その解答 ノスリ 

 ノスリ


飛翔を見れば、クマタカと見まちがう人もいるほどで堂々として、カッコイイ~~

狩りをするときは得意のホバリングで

三脚で固定したスコープの中心に入れてホバリングを眺めていた時、すぐ近くで他の鳥が出たのでそちらを望遠鏡で覗いた後、またスコープを見たらまだ中心に入っていました。
その間は数十秒間もあったので、ずっとピンポイントでホバリングをしていたということになります・・・ぎょえ~~!!

ばえる~~!!

トビ君を比較に出しては申し訳ないけど、写真写りははるかに上!
ただ、猛禽というにはあまりにもおとなしい性格なのです。

ハシボソガラスが上空に現れました。
げげ~、イヤな奴が来た~~!!

カラスってしつこいんだよね~

まだついてくる?

うわわ~、追いつかれちゃう~

ヤダッてば~、あっち行け~~!
でも、そんなことでひるむカラスではありません。

カラスにしてみたら、こんなに面白い遊び相手ははありません!

ガブリ~ ついに尾羽に噛みつきました!!

右後ろからオオタカの若造がやってきました。

ノスリ君めがけてキック~~!!

ダダダダダ~とキックの嵐!! もう逃げるしかありません。

挙句の果てにはトビ2羽にまでからかわれてしまいました。

こんなふうにいつもいじめられてばっかり!! 主食も昆虫とかネズミなので、昔から鷹狩には全く向かないタカとされて奈良時代の頃から「くそとび」と言われていました。
トビの次に数が多いので馬糞のようにそこら中にいるということで「まぐそだか」とも言われ、とにかく不名誉な名前ばかり。

英名では「Common Buzzard」と言うんだけど、何か面白いことが書いてあるかなと思って調べてみました。
その中に「Old Buzzard」というのがあって、「見下げ果てたやつ」とか「薄汚い性悪ジジイ」のことだと書いてあった・・・何とひどい言われよう!! 

いじめられっ子よ、ぐゎんばれ~~!! 
このおとなしくて心優しいノスリ君を、オジサンはいつも応援してるぞ~