台風の影響は、決して悪いことばかりではありませぬ。
かといって、題名を「台風のプレゼント」だのと書いたりしたら、被害にあった皆さんからきっと回し蹴りを食らうと思われるので、ここはそ~っと小声でのお話。
南から来る台風というのはいろいろなものを運んできます。
その中でも鮮明に記憶に残るのは、1989年8月6日に千葉県銚子市付近に上陸した台風13号。発生が銚子の真南の南鳥島の南西海上で、そのまままっすぐに北上。
その台風のさなかに、銚子やその隣の茨城県波崎で、台風に連れてこられる海鳥を待ち焦がれている猛者連のバーダーが!
暴風雨が吹き荒れる海岸端の車の中で「うっひゃ~、銚子へまっすぐ上陸じゃ~!やった~!」と、狂喜していたのは、この世界では有名な話。
その期待通りに、釧路航路などでもなかなかお目にかかれない、南方系のミズナギドリ類やアジサシ類、あげくにはコグンカンドリまでがウジャウジャと、まるで宝の山!
私も少々そのおこぼれに預かってセグロアジサシやらコグンカンドリなどを見ることができたのは懐かしい話。
そしてご多分に漏れず、遠州地方でもそんなことが起きるのです。今回の台風でも、鳥ではクロハラアジサシの仲間が数百羽やマガンが7羽・・・とある場所の田んぼで見られたんだとか。
そしてこれは『ハネビロトンボ』という九州以南で見られる南方系のトンボです。3羽が今回の台風の翌日に浜松市内で翔んでいました。
おっと、この情報で浜松に来たってもう遅い!採集者が獲って行っちゃったい! あんなヤツラ、地獄に落っこちろ~!
そしてこれからが、本題の大事なお話!
実は今回の18号の直後の10月7日に里山へ行ったら、目の前を「クロスジギンヤンマ」の♂が悠々と翔んでいました。
「ええっ!こんな時期にまでいたっけか?」 帰ってから図鑑で調べたら、いてもおかしくはない時期とは書いてあったけど、今まで見たことがありません。 う~むキッカイなり!
そしてこのハネビロトンボを見た時に、ハタと思い出しました! 「うわ~っ、あれってもしかしたらオオギンヤンマの♂かえ?!?!」
写真が撮れてない時に限ってこんなです。ぐぎぎぎぎぎぎ~~
ここまで書いてハタと思いだした! ・・・そういや昨年もこの時期見てたんだっけ!うっへ~、全く同じことを考えてた・・・進化しなくっちゃ!
そのお話はこちらでどうぞ ⇒ 謎のギンヤンマ
ハネビロトンボやらオオギンヤンマやら、まぁ台風は色々とお土産を置いて行きますなぁ。どちらも見たことないと言うか、あまり興味のない私にとってはどうでもいいことなんですけどネ。すぃ~かし、たった3羽だけの数。やっぱ自分のことしか考えない昆虫収集癖の皆さまが、あっという間にお捕りになられたのですね。いや、ちょっと使う漢字を間違えた!お盗りになられただったぁ~!
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