学力テスト Vol.349-4 その解答 コノハズク

 コノハズク

コノハズクの別名は「声のブッポウソウ」

漢字では「木葉木菟」。名前の由来は「木の葉のように小さいミミズク」

サイズは20㎝だから手のひらサイズで、ムクドリよりも小さい日本最小のフクロウ類です。

※ブッポウソウについては学力テストVol.347で詳しく書いてあるので、そちらをご覧ください。

コノハズクがなぜ「声のブッポウソウ」と呼ばれたのか、手元の「甦れ、ブッポウソウ」著:中村浩志 に詳細が書いてあったので、紹介しましょう。

 1935年(昭和10年)6月7~8日のこと、NHKラジオが愛知県の鳳来寺山からブッポウソウの鳴き声の実況中継をしました。この時、東京・浅草で傘屋を営む愛鳥家から、この生放送中に飼っているコノハズクが反応して、同じ声で鳴いたと知らせがありました。

 そこで、鳥類学者の黒田長禮博士はそのコノハズクを借り受けて自分で観察し、確かに「ブッ・ポー・ソー」と鳴くのを確認。さらに上野動物園に問い合わせて「姿のブッポウソウ」が夜はジッとしていて物も食べないことも確認したとのこと。

 そしてさらに、山梨県在住の中村幸雄さんはこの放送を聞いてから、苦労の末に「姿のブッポウソウ」を鉄砲で撃ち落とすことに成功・・・それが6/12のことだったそうな。

 その直後に開かれた日本鳥学会でこれらの事実が報告されて、弘法大師がコノハズクのことをブッポウソウと名付けてから約千年の間、間違って付けられていた名前にようやく終止符が打たれたのです。

 本来なら「ブッ・ポー・ソー」と鳴くコノハズクをその名前にするのがよいのですが、いろいろ混乱が予想されるので、ブッポウソウの名前はそのまま残ったとのことです。

夜行性なので、こんなふうに寝ているのは普通のこと。

運が良ければ昼でも起きているのが見られることが・・・それはアナタの運しだい!
この愛くるしい表情にハートがズッキュ~ン!! この時は羽角が閉じられていました。

普段は羽角もしっかりと見えることが多いのです。

 これは赤色型と呼ばれるタイプで、ビギナーの頃、「カキコノハ」という洒落た名前で教わりました。「カキ」とは柿色のことです。


 こんなふうに樹木の傍でスリムになるのは「木化け」すなわち擬態で警戒中のとき。
こちらは標準型の朽木色をしています。

かつては亜種扱いだった「リュウキュウコノハズク」
懐かしいポジフィルム時代のお宝写真が残っていました。

 現在、国内では「リュウキュウコノハズク」と呼ぶのが一般的で、亜種ではなく れっきとした独立種とされています。1988年以降から最近までは「セレベスコノハズク」という名前でも呼ばれていたことがありました。

 リュウキュウコノハは奄美大島や石垣島に行けば、かなりの数が生息しているようです。声もよく聞こえるので、そちら方面に旅行した時にはナイトツアーに参加してみてはいかがですか?!?!













2 件のコメント:

  1. ラジオからのブッポウソウという鳴き声に、
    飼っているコノハズクが同じ声で鳴いた事が
    コノハズクが「声のブッポウソウ」だと分かるきっかけになったのですね(^^♪
    カキコノハ、小さくても大きな目が愛らしい(*^-^*)
    「リュウキュウコノハズク」はちょっと大人っぽい?
    「木化け」する術もあり~♬

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  2. この写真を見てホンモノが見たくなったら大成功!!
    まずは声を聴くことからトライしてみましょう。
    山梨県だったら富士五湖などに行けば聴けると思います。
    東京あたりだったら、「フクロウカフェ」があれば似たような種類がいるはずです。

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