尻上げ その3

シリアゲコバチ』ネエチャンがどんな風に産卵するのかについては、まずその体の構造がどうなっているのかを知らねばなりませぬ。
それを知らないで産卵シーンに遭遇すると、目が点になるのは間違いなし! 現に私がそうだったからね~! 一体どんなふうになっているのか、撮った写真を見てもチンプンカンプンだったし!

まずは「産卵管」について。
外から見えるのは産卵管を収納する「(さや)」で、本体の産卵管はこの中に入っています。
産卵管の付け根は下腹部の足の付け根あたりにあって、そこから腹の先端をぐるりんっと回り込んで腹の上の先端まで届いています。 要するに産卵管はしなやかで、すっごく長いってこと!
この点が他の長~い産卵管を持ったハチと比べて画期的にちがうところみたい!
他のハチでも産卵管はしなやかで長いけど、決して背中に背負ったりなんていう奇抜なことはしないもんね~!


なぜそんなに長い産卵管が必要かって? 
そりゃそうです、、竹筒に刺してから、狙った「宿主(しゅくしゅ又はやどぬし)」・・・今回のシリアゲコバチが寄生蜂又は寄生者と呼ばれるのに対して、寄生される相手のことです)・・・にまで到達させなきゃいけないんだから! あれ? もしかしたらドロバチのように竹筒の内部の壁に卵を産むだけかな? 
このあたりのことは今回調べた中には書いてなかったので、多分幼虫の体内に産卵するんじゃないかなあ?くらいしかよく分からんのであ~る。誰か知ってたら教えてね!


これらの写真を見ると。腹部とは異なるものが腹の下から先端部にかけて被っているのが見えるでしょ?これが腹の下から伸びてきているようです。
研究者だったらこのハチを捕獲して拡大写真を掲載するんだろうけど、そんなことはしないので、ひたすらこんな写真が撮れるチャンスを待つだけ! けっこうヒマと忍耐が要求されるのであ~る。
このモタモタ作業がすっごくまどろっこしいけど、意外に楽しいんだよね~。・・・ただし結果が出ればの話だけどさ。待っても撮れないとか撮れてもピンボケなんてなったら最悪!やってらんね~!



ある日、一日中同じ格好で地面のアナバチを観察していたファーブルは朝、出会った女性たちが夕暮れに帰ってきた時、まったく同じ場所に同じ格好でいたファーブルに向かって「かわいそうにねえ、頭がおかしんだよ きのどくに・・・」と言われて胸に十字を切られてしまったとか・・・ファーブル昆虫記より。

それに比べたらほんの1~2時間、人気のない場所でこんな写真を撮っていても、誰にも変なヤツだと言われない私ってすっごくシアワセモノ?! ムフッ!

今回はここでおしまい。次回はいよいよ産卵の瞬間をお見せしようかね! 乞うご期待!?!?


2 件のコメント:

  1. 「尻上げ その1」にも書いてあった「この竹筒に集まるハチのほとんどは黒と黄色の2トーンばかり!」・・・これって警告色なんですよね。有毒なのがたくさんいる種の中で他のみんなもそれに似せて総合的に全体的に危険を避ける。ミュラー型擬態でしたっけ。そしてその有毒種のパターンを真似する他の種が登場する。それがベイツ型擬態でしたっけ。勉強のなるのじゃ!このブログは。

    そして人間もなぜか黄色と黒のツートーンは危険を知らせる色として使っているのだ。黄色は注意!そして黒はその黄色目立たせる役目かな?これって生物学的にどの種もある程度共通しているんでしょうか。不思議!

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  2. ところで今年の阪神タイガースは警戒色が目立ってるかな? 
    どうも田中マー君とバレンティ選手にばかり話題が行ってて、久々の2位の地位が霞んでるね~
    こうなったらクライマックスシリーズで一泡ふかせて警戒色の恐ろしさを知らしめてやりましょう!・・・と、阪神ファンならだれでも思ってるはず!
    私しゃマー君の胴上げが見れたらそれで充分なんだけどさ!

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