ドングリから出てきたのは・・・ その2

シギゾウムシ』って聞いたことある? ゾウムシの仲間の中でも特にに口吻が長くて、まるで鳥の「ホウロクシギ」や「ダイシャクシギ」の嘴のような形をしているところから、そんな名前を付けられたようです。

どれも体と同じくらいの長~い口吻をもっていて、ドングリの中に産卵します。産卵する時はもちろんこの口吻を錐(キリ)のように使って穴をあけます。

今回の穴のあいたドングリは、もしかしたら「アベマキ」かもしれないけど、見つけた公園には「クヌギ」も植栽してあるので、このドングリをクヌギと仮定して調べてみました。もちろん近くにコナラもけっこうありましたけどね!


「日本産幼虫図鑑」で調べたら、多分あの幼虫はこんな形になって来年出てくるはず!
これはそんなブナ科の雑木林の下で見つけた時のもので、膝くらいの高さの雑草の上にチョコンと乗っかっていました。


これは『コナラシギゾウムシ』か『クヌギシギゾウムシ』のどちらかだと思われます。
とてもよく似ているので私にゃ同定できないんです。グギギ~

このシギゾウムシ君は10月にドングリから幼虫として出てくるとすぐに土中に潜ります。
そして翌年の7月頃にこんな形になって出てきます。

もちろん、シギゾウムシの仲間は里山でも何回か見つけたことがありますぞ!

今回見つけたドングリからは結局1匹の幼虫が出てきただけでした。
それ以降、いくら待っても変化がないので、ついに意を決して開けてみることにしました。
もし幼虫がいても傷つかないように、慎重に皮だけを薄~くナイフで切って、そっと半分に!


全部で7個のドングリを開けてみました。
右側の中身が白い6個は何も入っていなかったもの。
左側の黒っぽいのは幼虫が育ったスペースと食い荒らした跡がありました。本によると黒いのは幼虫の糞なんだって!

ネットで見た時には1つのドングリに2頭入っている時もあったけど、今回はそんなのはなかった!

あの出てきた白いイモムシ君はどうしたかって? もちろん林に返してあげましたとも! 今頃はきっと土中でぐっすりと熟睡していることでしょう。・・・だからご安心を!

2 件のコメント:

  1. コナラシギゾウムシかクヌギシギゾウムシかぁ!
    アベマキシギゾウムシなんていないもんね。

    確かこの周辺では、「かわな野外学習センター」にクヌギがたくさん植栽されていた記憶あり。
    もしかしてそこに行けば、見られるかもね。

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  2. シギゾウムシはなかなか見られない貴重品!・・・といっても虫にあまり興味がないと反応はイマイチ!
    数年前に皆さんにシギゾウムシを見せたことがあったけど、あまり反応しなかったので拍子抜けしたことを思い出しました。 でもkunichanだけは興味津々でしたね~!

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