学力テスト Vol.391-3 その解答 ハクガン ~ 40年掛けた復活劇 ~ 

 ハクガン ~ 40年掛けた復活劇 ~

こちらはハクガンの幼鳥君 「直接頭かき」です。

2年前に撮った写真 中央にハクガンが2羽、写っています。
この時は、これでも一番近い距離! まあこんなもんか・・・ 


 今年、秋の伊豆沼でのこと。この日は地元の人に「ハクガン? まだ来てないなあ~」と言われた直後に16羽という大群が目の前に飛んできました! 
うわわ~ 何という幸運!!!!


 ハクガンは1日に2000kmも飛ぶことができます。それが分かったのは1991年のこと。北極圏で繁殖したハクガンに衛星発信機を取り付けたところ、北アメリカのバンクーバーまで1日で渡ってしまったとのことです。平均時速は83㎞。

 どうしてそのようなことが可能なのか? それは繁殖地からバンクーバーに向かって吹いている風を上手に利用しているからなのです。この風に乗ることで少ないエネルギーで高速移動ができるのです。      ー 参考「鳥の雑学がよ~くわかる本」柴田佳秀 ー

ハクガンの警戒心は半端ないです。

まず1羽の成鳥が飛び出すと

続いて、我も我もと幼鳥が続きます。

まだ周りにいるマガンたちは飛ぶ気配がありません。

この4羽はすべて幼鳥。

 40年ほど前には国内でハクガンを見るのはせいぜい数羽でした。それほど絶滅に瀕していたのです。
 かつての東京湾にはすごい数のハクガンがいたとの記録がありますが、明治時代に解禁された狩猟によって、あっという間に、ほぼすべてが見られなくなってしまったのです。

 現在は、何と何と1000羽を超えるハクガンが渡ってくるようになりました。もちろん、何もしないでそうなったわけではありません。

 詳しいことは、ネットで「日本の空に復活したハクガンとシジュウカラガン:サントリー 世界愛鳥基金」をご覧ください。


ほぼ危機を脱したハクガンたちですが、これからも安心して越冬できますように!








学力テスト Vol.391-2 その解答 ヨシガモ ~ 東洋の宝石 ~ 

 ヨシガモ ~ 東洋の宝石 ~

欧米人のバーダーがよだれを垂らすほどの美しさ!
東洋区にしか生息していないので、彼らには羨望の的なのです!!

この見事な三列風切が発達してくる頃になると。求愛行動が始まります。

こちらは「取り囲み(または囲い込み)」という行動で、♀を複数の♂が囲みます。
彼らの求愛方法は合コン・・・というよりも人気の♀をめぐっての駆け引きなのです。

当然ながら♂同士の喧嘩も絶えません!
「チョエ~ あっちいけ~!」と追っ払います。

奥の♂はマイペースでディスプレイ

頭を下げて

嘴で水を前方に飛ばします。これは「水はね」というディスプレイ。

尾羽を上げて「テイルアップ(または「そり縮み」)」というポーズも。

 引き上げられた尾の側面にある、下尾筒のクリーム色の部分を強調しているのです。
♀はそれらのディスプレイを横目でチラチラと見ながら、この♂の器量(羽の美しさとか、艶の具合を見て健康状態など)をしっかりとチェックしています。


 前傾姿勢で水しぶきをあげて♀の横を突進することもあります。「どうでい!オイラはこんなに若いんだぞ~っ!」と、パワーがあり余っていることを見せつけているのでしょう。

あまり♀が興味を持ってくれないために、しばし♂同士が休戦してヒソヒソと作戦会議!

「なあなあ、お前ってどの子がタイプ?」
「オイラ? あの目がクリっとした子がええなあ! だってすっげ~可愛いもん!」
「オラはあのキュッとしまった腰のあの子だがや~!!」
「オレなんてさあ、あの色っぽい声を出す子に一目惚れだいっ!」
「じゃあ、みんなの好みがそれぞれ違うってことで、喧嘩なんかするのは止めようぜい!」
「んだ、んだ、そうしようぜい!」

しかし、こんな彼らの思惑はぜんぜん役に立ちません! 何故かというと、相手を決める権利はすべて♀にあるからなのです!! 

さあさあ、無駄な話し合いなんてしてないで一生懸命にディスプレイに精を出しなさいってば! 努力あるのみ! 努力すれば報われる・・・カモ?

そんなこんながありまして、このカップルはめでたく結婚と相成りました。

愛を確かめあった後の満ち足りた表情

しかし、こんなハートマークだらけの至福の時間がいつまでも続くはずもなく・・・

ある日のこと、♀が血相を変えて♂に詰め寄っています!

うわわ~、♂の首にガブリッと嚙みつきました!

「ちょっとアンタさ~、私というものがありながら、あの子にニタニタしながら言い寄っててたでしょっ!」
「ええ? そ、そりゃ誤解だぜい! 道を聞かれたから答えてただけだってば~」
「ウソおっしゃい! アンタから声を掛けたのをちゃんと最初から見てたんだからねっ!」
「ううっ! バ・バレてたかっ!」 ・・・果てしなくジェラシーが続きます!


あまりの♀の焼きもちに、とうとう♂もブチ切れてしまいました!
「そういうお前だって、こないだ あのチャラ男と うっとり顔で話してたじゃんか!知ってんぞ~!!」
「えっ、あ、あれはさ~ アタイの顔がチャーミングって言ってくれたから、ちょっと立ち話してただけだってば~ い、いいじゃん、ホンのちょっと話しただけなんだからさあ~」
「グギギギ~~」
「ふん、この焼きもち焼き~ アンタのそういう了見の狭いところって大っ嫌い!!」
もう、エンドレスで止まることがありません! 

まあこれも倦怠期、おっと間違い 円熟期の夫婦にはよくあるお話。少々の刺激がないと、退屈な生活だけじゃメリハリがないしねっ!


でも、こんな痴話喧嘩なんて、これからいろいろ押し寄せてくるであろう人生の荒波
からすれば、些細なさざ波! 翌日にはケロッとして仲良くしていました。

この後、このカップルがどうなったのかは神のみぞが知ることです。


こんなふうに仲良く飛んでいるカップルもいたので、あの2羽もきっとうまくやっていることでしょう。来年も元気で戻って来いよ~

おっと、危なく忘れるところだったわい!
ヨシガモ君は「直接頭かき」でござる。































学力テスト Vol.391-1 ~ 頭かきシリーズ その37 ~

 今回のサムライブルーはよく頑張ったね!! 強豪相手に2勝はものすごいこと!!

 国際サッカー連盟(FIFA)はツイッターに、日本代表チームが去った後のロッカールームにはちり一つなかったと投稿し、室内の写真を公開したとのことでした。

 試合後にスタジアムを清掃するサポーターたちの姿もお馴染みです。さすがさすが「立つ鳥跡を濁さず」でゲーム内容とともに、この行為でも称賛を浴びたのです。

今年の秋も遠州地方には「珍蝶」が飛来しました。

リュウキュウムラサキ

 毎年のように愛知県や浜松市内に姿を見せます。本来は南西諸島に生息しているチョウで
あちらでも、そんなに多くはない種類。

アオタテハモドキ
何と何と、佐鳴湖で発見されたのです!! 

 こちらも南西諸島から台風などに乗ってきたのは明らかです。
その時に♂♀が同時に来たのか、それとも卵を抱えた♀が飛んできたのかは不明ですが、とにかくこちらで新しく羽化したような新鮮な個体もいました。

アカボシゴマダラ

 このチョウは「珍蝶」と呼ぶべきものではありません。というのも奄美大島にいる国産種ではなく、こちらは中国産の亜種を人為的に持ち込んだもので、それを「ゲリラ放虫」したと言われています。いわばチョウ屋がやらかした「お騒がせ犯」! だからこんなのを見つけたからと喜んでハナマルにしてはいけません。アウトです!!
ちなみに、この中国産の亜種は、奄美産とは後翅の赤い斑点の模様が異なります。

 さてさて本題! 以下の3種類の「鳥の名前」と「頭かき」の方法をセットで答えてください。今回は簡単なものばかり!・・かな?

頭かきの方法 1:直接頭かき 2:間接頭かき

A

B

C











学力テスト Vol.390-5 その解答 マガン ~ 白いおでこ ~ その2

 マガン ~ 白いおでこ ~ その2

漢字では「真雁」まさにガンの中のガン、代表種ということです。

 学名は「Anser albifrons 」で白い額のガン。英名では「Greater White-fronted Goose」といい、おでこの白いガン。中国名でも「白額雁」。ロシア語も「гусь белоловый」で、これも白い額のガンという意味なのだそうな。

 元々の名前は鳴き声に由来して「かり」という名前でしたが、鎌倉時代の軍記物語で、語調を強めるために「がん」になったという、いきさつがあります。

マガンの成鳥は「直接頭かき」

幼鳥だって、そのDNAを受け継いで「直接頭かき」

いつも家族で仲良く行動しています。
左のおでこが白くないのが幼鳥。

右が幼鳥で、左の2羽が成鳥です。


 2022年の全国ガンカモ調査の結果では、渡ってきたマガンの総数は195,005羽で
そのうち181,510羽・・・何と93%が宮城県でのカウントなのだそうな!!


 宮城県の資料で見ると、2022年(R4年)1月の調査では、伊豆沼:52130、蕪栗沼:112573羽、毛女沼:15751羽とのこと。今年は蕪栗沼が多いなあ・・・という感覚だったけど、やはりその数値どおりだったようです。

この編隊飛行の様子を「雁の琴柱(がんのことじ)」とも言うそうな。

さおになって飛翔

かつては狩猟鳥だったために1950年代に一時は3000羽にまで激減!その後1971年に国の天然記念物に指定されています。

警戒心が異常に強いのは、この頃のことが子供たちに伝わっているのかな? ガンたちが安心して冬越しできるように見守りたいものです。














学力テスト Vol.390-4 その解答 マガン ~ 白いおでこ ~ その1

 マガン ~ 白いおでこ ~ その1

 宮城県の伊豆沼は浜松からは約700kmと、遥か彼方のマガンたちの越冬地。それでも毎年、11月頃になると胸がドキドキ高鳴ってきて、どうしても行きたくなってしまいます。

 今回は夕方のガンたちのねぐら入りからご紹介。この日の日の入りは16:32 ねぐら入りを見るなら「伊豆沼」よりはこちらをおススメ。ここ「蕪栗沼には余裕をもって、その20分ほど前には到着することに。

茜色の夕焼け空の中をガンたちがねぐらの蕪栗沼に帰ってきました。
蕪栗沼の上空までは「雁行」で隊列を組んで飛んできます。これはまだまだ序章。

蕪栗沼を目指して東西南北から、続々と飛んできます。
そのあまりの数の多さに圧倒されてしまいます。

 ホントは写真なんて撮っている場合じゃないんです。そんなのはあと回し!!
見ているだけで胸がジーンと熱くなってきます!

蕪栗沼の上空につくと、それぞれがバラバラになって降りてきます。

その様子はまるで落ちてくるような飛び方なので「落雁」と呼ばれます。

東の空にはうす雲にかかった月が出ています。

 これが先日の皆既月食のように赤かったら言うことなし!・・・ですが、ぜいたくを言ってはキリがありません。さて、すでに日没を過ぎました。

日没の10分後、月をバックに。
イメージとしては映画「ET」のようなのを撮りたい!!

なかなか月の前を通ってくれませんが、何とか撮れたようです。

日没20分後、ほぼ90%ほどのガンたちが沼に降りたようです。
暗くなってもガンたちの鳴き声がおさまる様子はありません。

 この中にはマガン以外にヒシクイやシジュウカラガンも混じっているはず!! 明日は誰と会えるかな?

 翌朝の日の出は6:06 その1時間前には到着していたいので、宿の出発は4時半!!
よって、今夜はあまり遅くまで飲んだり騒いだりしてはいられませぬ!

ここは「伊豆沼」の獅子ヶ鼻
マガンたちの朝の飛び立ちを見るのにはNo.1のおすすめスポット!!
まだ日の出前ですが、チラホラと気の早いマガンたちが飛び出していきます。

太陽がチラッと頭を出しました! 
マガンたちのざわつく声が少々大きくなってきました。

一瞬 静かになったと思ったら、突然 奥の方で大群が一斉に飛び立ちました!

その数は約5万と言われます。

その多くがこちらの方へ向かってきます!

あわわ~~ 頭上を通過!! ただただ、その迫力に唖然!! 

 隣で友人が感動のあまり、写真も撮るのも忘れて泣いています!! 
そりゃそうだよねっ! 無理もありません! 初めてここに来て、こんなシーンに遭遇したら心を揺さぶられるに決まってるんだから!! 写真なんか撮るより、心にしっかりと焼き付けるのが先なんだから!! 友人の目に光る涙は、ごくごく自然の成り行きなのです!!!

 泣けちゃうほどに感動!?!? うんうん、わかるわかるよ、その気持ち! すっごくよくわかる!! オイラも初めてこの光景を見た時は感動で激涙したもん!! 

※「残したい日本の音風景100選 伊豆沼」で検索してみてください。
現場の臨場感とは比べ物にならないけど、多少なりとも伝わるかも?!