フクロウ ~ 暗黒の帝王 ~ その1
この子は、まだ巣立ちして2日目とのこと。
そしてこれは、それから約20日後。
現在、世界では約1万種類の鳥類がいると言われていますが、夜行性のものはそのうちの3%に過ぎません。
フクロウ類はその中の70%以上を占めており、南極以外のすべての地域に生息しています。
多くの鳥は頭の左右側面に目がついていて、同時に異なる対象を見ることができます。
これを「単眼視」と呼びます。
これは視野が広く見えますが、両目で立体視して見る範囲はかなり狭いです。目が顔の横についている鳥たちは、広い視野を確保するために立体視を犠牲にしているのです。
フクロウの目は人間のように顔の前に並んでついています。これを「両眼視」といいます。
それは他の鳥に比べて全体を見渡す視野が狭いという事ですが、逆に立体視できる範囲が広いということです。
獲物までの距離感がよくわかるため、狩りには絶対的に有利なのです。
夜の世界では、フクロウ類を襲うような外敵がいないため、視野が狭くても全く困らないのです。もちろん、その辺のことを考慮しての大進化の歴史!!
さらにフクロウ類は多くの光を集めることができる大きな目を持ち、網膜にある光を受け取るセンサーがヒトの100倍も優れているので、月明かりの中でも充分に獲物を見つけることができるのです。ヒトが暗視カメラで見ているような感じかな? きっとそれ以上だろうね!
さらに光や色を感じる錐状体(すいじょうたい)も持っているので、夜だけでなく昼間でも問題なく目が見えるのです。
この大きくて平らな顔を「顔盤」と呼びます。
「顔盤」は無数の細かい羽毛で覆われており、その縁の先端がカールしています。
パラボラアンテナのような機能を持っていて、「顔盤」が発達しているフクロウは、音を効率よく耳に集めるような構造になっているのです。
参考:「岩本流 野鳥観察手帳」
巣立ちしたばかりのフクロウ 可愛いですね~
返信削除成長した顔は哲学者のよう!
フクロウの隠された秘密兵器の数々 勉強になりました(^_^)V
ここに書ききれなかった秘密兵器はもっともっと持っています。
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