トラフズク ~ 木に棲むウサギ ~
漢字では「虎斑木莵」と書きます。
褐色の縦縞模様がトラを連想させることから「虎斑」。「ずく(木莵)」というのは奈良時代の頃から呼ばれていた名前で「木に棲む」のことで、兎(ウサギ)の耳のように長いことから付けられた言葉です。
※「莵」と「兎」はどちらもウサギを意味する漢字で、「莵」は古くから使われてきた漢字です。
長い耳がカッケ~~!!
英語では「Long-eared Owl」。学名も「Asio otus」で、意味は「耳のあるフクロウ」。
耳の第一印象がいかに強いかが分かります。
ヒナたちの隣の木にいたママ
この耳って、こんなふうに寝かせることも。
その時の状況や精神状態によって、立ったり寝かせたりと自在に動かせるのです。
ポヨポヨ
まだ巣立ちして20日ほどしか経っていないヒナの耳はこんな感じ。
末っ子の耳はフンワカ
こちらは兄弟の中で1週間ほど遅れて巣立ちした4番目の末っ子と聞きましたが、
耳だけはしっかりとしています。
警戒して木化けする時は体も細くし、耳も立てます。
上記で「耳」と呼んでいた部位は「羽角(うかく)」といいます。
本来の耳とは全く関係ない、いわば飾り羽です。飾り羽とは言え、木化けする時に丸い顔の輪郭を周囲から目立ちにくくしたり、敵に対して体を大きく誇示するなどの役割を持っていると考えられています。
この「羽角」を鳥の図鑑に書いてある「耳羽(じう、みみばね)」と呼ぶのは間違いです。
「耳羽」というのは、耳の開口部を覆っている羽毛のことで、すべての鳥類に備わっています。
ふゎ~ たいくつ~~!
早く夜になってママがご馳走を持って来てくんないかな~
ヒナたちはよく頭を左右にグルグル回します。
「直接頭かき」をしてくれたけど、指先に注目!
フクロウ類は前後に2本ずつ指がある対趾足(たいしそく)ですが、前方の趾(あしゆび)が2本になったり3本になったり、一番外側の第4趾を自由に動かすことができる可変型です。こんな特殊な足のことを可変対趾足(かへんたいしそく)と呼びます。
以前にも書いたことがあるけど、もう一度おさらいを。
わかりやすくヒトの右手で、手の甲を上向きにして説明すると、鳥の後ろ指は親指(第1趾)・前足の人差し指(第2趾)・中指(第3趾)・薬指(第4趾)です。
鳥の多くは小指がなく4本指です。前向きの指が3本と後ろ向きが1本というのが基本的な構成で、スズメ目・タカ目・カモ目など多くの鳥に見られます。こちらは三前趾足(さんぜんしそく)といいます。
さすがはフクロウ類だけあって、こんなヒナでもガッシリとした指を持っています。
指の内側にはやわらかい突起(肉球)が発達していて、これならネズミをガッチリと捕まえることができることでしょう。
彼らがいた木の下で拾ったヒナの羽毛
これを財布にしまっておけば、「不苦労」や「福来郎」に!!
もしかしたら「金運」もUPするかも!?!?
この子たちに無事会えたのは、このカービングの御利益かな?
車のダッシュボードに「交通安全のお守り」で、いつも鎮座しています。
トラフズクのカービング 可愛いですね(^^)
返信削除ヒナの時だけに見られる頭を左右にぐるぐる♬
愛嬌あり~(^^)でも直接頭かきする可変対趾足は逞しい\(^_^)/
繁殖地まで遠征してきた甲斐がありました。
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