学力テスト Vol.388-4 その解答 サシバ ~ タカが渡ってくぞ~~! ~

 サシバ ~ タカが渡ってくぞ~~! ~

10/9   十三夜の翌朝未明の撮影です。
今日はタカの渡りの観察・・・こんな日はルンルンで、ついつい早起きしてしまいます。

しばらくして、もうすぐ日の出の時間になってきました。
この日の予報はピーカン! 今日は大いに期待できるぞ~~~!!!

朝日が昇った直後の、まだ暗いうちにサシバが飛び立ちました。
この時間に飛ぶのは、昨日のうちにこの近くまで飛んで来て休息していた個体です。

朝日でサシバが赤く輝いています。

 まだ上昇気流も発生していない時間なのに、この幼鳥たち2羽はもう西へ西へと本能に駆り立てられるように飛んで行きました。

こちらの成鳥はまだのんびりとしています。
というよりも、上昇気流が出るのを待っているのです。

正面から幼鳥が飛んで来ました。

こちらは成鳥 
どちらも喉にある縦の線(腮線:さいせん)が特徴的。その飛んでいく先には・・・


 「サーマル(小規模な上昇気流のこと)」を見つけると、このようにしてどんどんそこにサシバが集まってきます。その上昇気流の中を旋回しながら上昇していく様子を「鷹柱(たかばしら)」と呼びます。
 
 このようにして高度を稼いだら、ここからはグライダーの如く、西へ流れていくのです・・・これがもっとも省エネの渡り方! 旅はまだ始まったばかりで、目指す先はまだまだ遠いのです。


 「鷹柱」は、本来はユスリカなどが集団で作っている「蚊柱」をヒントにしてホーク・ウォッチャーが作った造語です。イメージは横から見たら円柱状になっている時です。
だから単に西へ向かって大群が流れているという時などに使う言葉ではありません。


 国内の主なタカの渡りのルートは3つが知られています。
1.関東地方→ 静岡 → 伊良湖岬 → 伊勢湾を渡って三重県へ → 紀伊半島 → 四国を横断 → 九州南部 → 南西諸島へ。
2.北陸地方の日本海側から→長野県の白樺峠 → 琵琶湖 → 淡路島 → 四国 → 九州南部 → 南西諸島へ。
3. 九州北部 → 南西諸島へ。

この3ルートは南西諸島を経由してフィリピンなど東南アジアへ渡っていくのです。

このサシバの背中には発信器が取り付けられています。

このような情報収集によって、渡りのルートや経過時間などが解明されていくのです。


 サシバの大好物はカエルやヘビ、トカゲなどの両生類や爬虫類。
それらは冬になると冬眠したりして姿を見せなくなります。飢えてから渡るよりも、もっと早いうちに餌の豊富な東南アジアへ渡ってしまおうという戦略です。

在庫を調べていたら、この写真ではバッタを捕まえていました。
11月以降ではバッタ類はいなくなってしまうため、こうはいきません。

うわわっ!! 成鳥が「直接頭かき」をした~~!!

月をバックに西へ向かう幼鳥
来春も無事に帰って来いよ~~!!

 若杉 稔さんの「マーリン通信」で、超々ものすっご~~い!!のを見つけました。
これを見たら、ちまちまとこんなのを書いているのが馬鹿らしくなってきましたわい!

まずは下記を検索してご覧ください。
和名のタイトルは「1日で 210万羽のタカが渡った! 中米パナマ」です。
※2004年の記録ですが『歴史上 最大のカウント数』だそうな!!


「Cerro Ancon migratory raptors 」 👈 ぜひご覧ください!!






















6 件のコメント:

  1. 上昇気流の中を旋回しながら上昇していく様子は見応えがあるでしょう!!
    取り付けられている発信機まで写されていて驚きます!
    素晴らしい写真の数々\(^_^)/
    ピーカンの空のもと渡りのエネルギーを体感出来てルンルン気分のfuutenhideさんが見えるようです(^^)
    [マーリン通信]見てきましたが情報量の多さに目がクラクラ、、、てす(^^;
    トップの月の写真🎶 クレーターまでハッキリ!
    そしてラストの写真が月をバックに西へ向かう幼鳥!
    素晴らしい\(^_^)/

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  2. toriotomeちゃんのコメントを読むと「マーリン通信」は見てもらったようですが、その中で若杉さん(マーリン通信の発信者)が書いている、肝心要の「Cerro Ancon migratory raptors 」」で検索したYOU TUBEを見てないような気がしますが・・・?!?! 
    副題は「1日で 210万羽のタカが渡った! 中米パナマ」です。

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  3. やっと見つけました🎶
    雄大ですね~\(^_^)/
    素敵な音楽が流れるなか、青い海と空、スゴい数のタカ、ドローンもカウントに協力?
    210万羽どうしてカウント出来るのか不思議です。

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  4. おととし、佐世保市の烏帽子岳上空をアカハラダカが11,000羽飛んだ日に遭遇しましたが、カウントしている人は10人ほどで分担作業しているようでした。
    どのように分担しているのかは知りませんが、相手は動いているのでカウントはかなり難しいと思いますよ!
    210万羽に比べたら、伊良湖岬のサシバなんて、多くても1日に2000羽程度だから、パナマの渡りはその千倍!! 
    桁違いもいいとこですよね! このビデオを見たら、あきれ返って笑うしかありません。

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  5. 様々なタカの渡りの雄大さを見させていただき感動しています!
    一番感心したのは
    飛んでいるサシバが、頭かきしている写真と捕らえたバッタを足でつかんでいる写真です\(^_^)/

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  6. ご声援ありがとうございまする! サシバの「頭かき」も「バッタを捕食」のどちらも偶然の出会いです。
    ごくごくたまにですが、こんなのが撮れちゃうから止められないんです!・・・きっと!!

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