『ミノムシ』がガの幼虫ってことは知ってるよね? 今回はそこから先のくわしいお話。
これは里の家の、かの有名な「七不思議の次郎柿」に吊り下がっていたミノムシです。
枯れ枝に枯葉がだっこしているような面白い形をしていました。
「ミノガ」科の仲間であることは間違いなさそうですが、それ以上の判断はつきかねまするのでご容赦をですが、強いて言えば『オオミノガ』かな?
なぜかっていうと①蓑(みの)が紡錘形で、最大は40~50mmと大きい ②バラ科、カキノキ科などの果樹やサツキ等を食樹とする・・・という2点が合致するから。これだけで同定は欲張り過ぎ?
いろいろ本やネットで調べてみると以下のようでした。
ミノガ科の多くの種のメスは翅を持たないので、蓑(みの)の中から出られないで一生を過ごすんだって。翔んで来たオスと交尾したメスは蓑の中で卵を産んで、卵が孵化すると蓑から出て落下して死ぬんだって。
だからメスはガなのに脚と翅のない蛆(ウジ)状のままで一生を終えるらしいね。
そして幼虫は蓑から出てきたら、口から出す糸で風に乗ってどこかへ移動するそうな。
けっこう不思議な虫だね~ またそれをしっかりと観察してた人もすご~い!
それと1990年代に中国より偶発的に侵入した「オオミノガヤドリバエ」に高い確率で幼虫が寄生され、全国的に絶滅するのではないかと懸念されるほど個体数を減じたことがあるんだって。
その後はそのオオミノガヤドリバエに寄生する寄生バチも「キアシブトコバチ」 (こちらをご参考どうぞ ⇒自慢の脚線美 ) を始め、数種類が発見され、またハエトリグモなどもオオミノガヤドリバエを食べていることも観察。
このようにオオミノガヤドリバエも寄生バチなどの天敵に攻撃されており、オオミノガヤドリバエの個体数も抑制されている可能性が示されているとのこと。
そして以前に比べるとオオミノガの個体数は絶滅とまではいかないけど確実に減少しており、各地で絶滅危惧種に選定されてきており、今後はミノムシを知らない子供たちが増えていく可能性がある!・・・とのことです。
そう言われれば、ミノムシを見ることが稀になっているような気がするのは私だけ?
もう十数年以上も前になるけど、ミノムシが激減している話を聞いて調べてみたら、ほとんど見つからなかった記憶があります。今でもなかなか見つからない。小さいころの記憶ではミノムシは葉っぱを落とした木の枝に「これでもかっ!」というぐらいぶら下がっていました。そんな冬の風物詩が戻ってこないのかなぁ・・キアシブトコバチ君に頑張ってもらわないとアカンのだ!
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