学力テスト Vol.466-2 その解答 ハイイロガン ~ 威風堂々 ~

 ハイイロガン ~ 威風堂々 ~

ハイイロガン君が浜松に初登場! もちろん、静岡県内でも初記録です!!!


今年は冬鳥もイマイチ、楽しみにしていた春のシギチもイマイチ・・・と、ストレスが溜まりまくっていた、と或る日の夜「あの~、これって、もしかしてハイイロガンですか?」と、とんでもない写真が送られてきました!!  
「うわわ~~、ハ、ハイイロガンじゃ~~ ホンモノじゃ~、ど、どこじゃどこじゃ~!!」
「へへへ・・・浜松なんだけど・・・」聞いてみると、何と我が家から15kmの超々近距離ではありませぬか!!
「15時頃に見つけたんだけど、まだいるかも?」
「ラ・ラジャー~ 夜明けに行ってみま~す、いたら連絡しますよって!」

まんじりともせずに浅い眠りにつき、翌朝は小雨がパラパラと降るあいにくの天気だったけど、そんなことは言ってられません。そのどんよりとした薄暗い夜明け頃に現地に到着。


「どうか、いてくれますように~ 神さま・仏さま・大黒さま~」との切なる願いが通じたのか・・・い・い・いた~~!! ホントにいたがや~~!!

ガン類は警戒心が非常に強い鳥です。メッカである伊豆沼などでも車で近づけるのはせいぜい70~100m。
それが薄暗くて見つけるのが遅かったとはいえ、30m先のあぜ道にいてくれているではありませんか!!
「うわわ~、こりゃ近づきすぎじゃ~」これじゃ飛んでしまいます!「近づきすぎて、まずい!ホントにまずいぞ~」思わず、車内なのに身を潜め、息を止めてしまいました。

運よく他には誰もいません。震える手でまずは証拠写真をパチリ!! ホッとして、これでとりあえずちょっとだけ平常心に。
彼は大物の性格なのか、たまたまなのか、いずれにせよ、こちらをあまり気にしない様子で威風堂々としていました。

ハイイロガン
1986年撮影のお宝映像です。

ハイイロガンは、お隣の愛知県で見たことがありますが、そんなのは遥か彼方の1986年のことで、もしそれ以来だったらあれから39年の歳月が・・・。

では、ここでハイイロガンとは何ぞや?から、ひも解いてみましょう。



ハイイロガンはユーラシア大陸に広く分布していて、2亜種に分かれています。
日本では馴染みがなく、ごく稀に観察されるのは学名が「Anser anser rubrirostris」という亜種で、英名ではEastern greylag goose」と呼ばれています。言わば「東方型のハイイロガンです。


片や、ヨーロッパで普通に見られるのは、学名が「
Anser anser anser」という亜種で、英名は「Western greylag goose」、和名を「キバシハイイロガン」と言います。こちらが西方型。

ヨーロッパでは、この「キバシハイイロガン」と人の関わりは深く、古代エジプトまで逆のぼります。ここまで書けば、察しのいい人はわかると思いますが「ガチョウ」という家禽が作られたのです。

ガチョウ 
「越中富山いろいろ紹介」より借用しました。

現在、飼養されているガチョウというのには大きく2系統あって、そのうちの1つである「ヨーロッパ系種では、フランスのツールーズ地方で品種改良が重ねられた「ツールーズ種」と、オランダ、ドイツで品種改良が重ねられたエムデン種」の2種に大別され、どちらもハイイロガンが原種です。

ちなみに「ニルスのふしぎな旅」という物語に出てくるガチョウのモルテンというのはエムデン種という白いガチョウなのです。

シナガチョウ

東洋でもガンを原種とする「中国系種
があり、こちらは「シナガチョウ」と呼ばれています。動物園などで見かけたことがあることでしょう。これはサカツラガンを品種改良したものです。

ガン類を見ていていつも気になるのは、あの首のタテジワ模様。
何故あんなタテジワ模様があるのか不思議でなりません。



「ガン・鳥・首のしわ」・などで検索すると「七面鳥ネック」とか「ターキーネック」といったのが出てきて、女性たちがものすご~く気にする美容の話に繋がっていきます。

いつまでも美しくありたい、首のシワは取りたいという願望は理解できますが、男から見たら年相応のシワはあって当たり前なので全然気になりません!そんなんでアナタの魅力が落ちるなんてことは全くないぜよ~ かえってツルツルの方が異和感があって気持ち悪いのです。そんなのは草笛光子や大地真央に任せとけばいいのです。

そんなふうに言えば「そんな話は美容に興味のない男どもの感想で、シワはないのがいいに決まっとるわい! 何をねぼけたことを言っとるんじゃ~」と、手裏剣が飛んで来ます。
だから「シワは長く生きてきた勲章と思いましょうね~」という説得力は何の効果もありません。男女で美容の話をすれば喧嘩になるだけ!

あれ?ガン類の話をしているのに変な方向へ!

「直接頭かき」でカイカイ・・・気持ちよか~

「んん? 誰かの視線を強烈に感じたぞ~!」
「ごめ~ん、その視線ってボクで~す!」
頭かきをしっかりと撮らせていただきました!

ハイイロガンは草が主食です。


「鳥は軽量化のために歯がない」というのは周知の事実で常識となっています・・・が、ハイイロガンのくちばしには細かいのこぎり状の歯のようなものが付いていて、草を千切りやすいようになっています。

このウミアイサの歯のようなものと、よく似ています。

ウミアイサの場合は、そのトゲトゲが内側に斜めに生えていて牙のようになっており、咥えた魚を絶対に逃さないように進化しているのです。

羽伸ばしでストレッチしたらスタンバイOK!!


シュワッチ~~

食事が終わると隣の川の中州へ飛んで、お昼寝タイム。


国内では2番目に大きいガンなので、飛翔の迫力は満点。




鳥は太陽や星の位置、または地磁気を使って渡りをします。

彼らはそのような体内時計を使って方角を決めることができるのです。

たまたま、今回の個体はそれらの機能が誤作動して、ここに迷い込んできてしまったのでしょう。早く皆のところにお帰り~~!!





























2 件のコメント:

  1. ハイイロガン君!浜松に初登場!!
    おめでとうございます\(^_^)/
    沢山の素敵なショット!! ブラボー\(^_^)/
    ガチョウはハイイロガンが原種なんですね~
    太陽や星の位置、地磁気を使って渡りをする
    渡り鳥の能力!!素晴らしい能力ですね!!

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  2. 5/24に旅立ちました。
    無事に仲間たちと合流できますように!

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