トモエガモ ~ かつては食鳥 ~
巴模様は日本の伝統的な文様で、いろいろなバリエーションで家紋、太鼓の模様や屋根瓦などにも使われています。
太鼓と言えば・・・神田白山になりきって、講談調に読んでみて下さい。
♪ 時は元禄15年12月15日の深夜。静まり返る江戸の町に鳴り渡る討ち入りの太鼓の音~!! これぞ大石内蔵助が打ち鳴らす山鹿流陣太鼓。その太鼓の側面には「義士巴」と呼ばれる文様がくっきりと~ ♪ ・・・パパン、パン、パン(釈台で張り扇を打つ音)
ここまで書けばお分かりのように、もちろん大石家代々の家紋は巴紋で、「右二つ巴」なのです。
英名は「Baikal Teal」Baikalとはバイカル湖のことで、モンゴルのすぐ北にあるロシアの湖で、ここで採集された標本をもとに1775年に命名されました。
・・・が、繁殖地はロシア北部で、越冬地は韓国や中国南部なので、バイカル湖はちょっとルートが外れています。日本はその渡りルートに近いので、主に日本海で多く見られるようです。
世界的に見ても東洋区のごく限られた地域でのみ生息しています。なので外国人バーダーからはオシドリ、ヨシガモとともに是非とも見たいという美麗種のカモなのです。
2022年1月実施の「ガンカモ類の生息調査」を調べてみました。
それによると、カモの総数は1,585,137羽。
トモエガモの全国での合計は47,919羽で全体の3%。やっぱり少数派です。
そのうち千葉県が最も多く32,076羽でトモエガモ全体の67%を占めていました。
しかし、千葉県の記録は2019年が250羽、2020年が190羽、2021年が0羽なので、2022年は何かの理由があって、集団でルートを変えた年なのかもしれません。通常は日本海側での観察数が多いとされているのです。
2022年の我が静岡県は43羽で、お隣の愛知県は1羽。この時の静岡県でのカモ類の合計は26554羽なのでトモエガモとしては0.16%となります。
静岡県と愛知県でのカウント数を年度別に調べてみたら 2019年 / 1羽 / 0羽 、2020年 / 1 / 0、2021年 / 45 / 0、2022年 / 43 / 1 (年/静岡県/愛知県)
ほんの1週間ほど前に愛知県で6羽ほどが見つかって、鳥屋さんは大喜び!「やっと地元で見ることができた~~!!」 と、喜んでいる人もいたようです。
32,076羽でトモエガモ全体の67%の千葉がトップ!
返信削除でも、前年は0羽!こういう事があるのですね!
埼玉県は114羽でした。
近場の川に来て欲しい~(^^)
巴模様のお話、面白くて勉強になりました♬
ガンカモの生息調査を読んでくれたのですね!
返信削除頭に入れておけば、きっといつか見られることでしょう。