学力テスト Vol.414-3 クイズ その解答 ハネビロトンボ ～ 南からのお客さま その１～

 ハネビロトンボ　～ 南からのお客さま その１～

今回紹介している「赤いとんぼ」の中では最大級。

国内の主な生息地は四国南部・九州南部・南西諸島ですが、本来は外国産のトンボ。

国外では東アジア・東南アジアの亜熱帯・熱帯地域に広く分布・・・すなわち海外からの「飛来種」なのです。

浜松には毎年ごくわずかが渡来する珍種です！

南国チックの雰囲気を持った魅力的なトンボ。

後翅の幅が広いのが名前の由来です。

こちらは♀　

9月に長崎へ行ったときに見つけました。

通常、「赤いとんぼ」というとアキアカネやナツアカネのような「アカネ属」をいうけど

これは「ハネビロトンボ属」という仲間です。

大陸から渡ってくる時は偏西風や、台風などの季節風などに乗ってきているのでしょう。

南方の大陸から渡ってくる昆虫はトンボだけではない。

イネの大害虫として有名なセジロウンカやトビイロウンカなどもいる。

梅雨期には梅雨前線の南側に下層ジェット気流と呼ばれる南西風の強風域がある。

この気流は秒速10mを超える風速域が、長さ1000～3000㎞、幅は数百ｍ。

これが梅雨前線と共に北上し、梅雨明けに消滅する。

ウンカはこのジェット気流に乗って華南（香港などの中国南部）方面から、日本、特に九州にやってきて下降気流で地上に降り立つようだという。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ー　参考資料　赤とんぼの謎　新井裕　ー

トンボの宝庫として有名な磐田市の桶ヶ谷沼では、このハネビロトンボは2020年に初めて確認され、これがこの桶ヶ谷沼での71種目の発見とのこと。

このような珍種のトンボを見るのは、珍鳥を見るのと同じようにワクワク・ドキドキするという共通点があるのです。

P.S. 「カーネルの呪い」が解けたようで、優勝おめでとう！！