学力テスト Vol.465-3 その解答 カンムリワシ ~ 南の島の「のんびり屋」~ その2

 カンムリワシ ~ 南の島の「のんびり屋」~ その2

この白くてカッコイイのが幼鳥

カンムリワシの産卵は1個のみ!! 

その1羽だけのヒナは生まれてから巣立ちまで約70日、そして独り立ちできるまでは、さらに3ヵ月掛かるのです。その間は両親の愛情をたっぷりともらって育ちます。
成鳥となるには3~4年ほど掛かります。

見た目は猛禽らしく、カッコよくて精悍な面構え

だけど、性格は親譲りの「おっとり・のんびり屋」

うわわ~っ、カンムリを立てた~!!

隣の田んぼに行くのに、飛ばずに道路をトコトコと歩いていきます。

おいおい、それじゃまるでキジ?
いやいや白いからニワトリじゃん!

獲物を見つけてシュワッチ~~と発進!

親ほど長くは飛べないけど、100mくらいなら大丈夫!

ちょっとヨタヨタと地上すれすれに、危なっかしく飛んでます。

ここらでカエルがいたような・・・

あれれ? いないぞ~

「ピィー、ピィー」と、甘えたような甲高い声で親を呼んでいます。
「か~ちゃ~ん、腹へったよ~!!」エサがうまく獲れなくてヘルプしてるのかな?

余談ですが「あやぱに」と言うのを聞いたことがありますか? 八重山の方言ですが漢字では「綾羽」と書き、美しい羽という意味で、カンムリワシの羽や幼鳥のことも指すようです。

そう言えば、探鳥の途中で昼食を食べた「石垣やいま村」も「あやぱに」という名前の会社の運営だし、探鳥地のすぐそばにも「石垣あやばにボウル」というのがあったっけ!

先日のTVで、石垣島の休耕田にオタマジャクシを入れているボランティアの皆さんの話をしていました。カンムリワシのためにエサとなるカエルを増やそうという考えです。

カンムリワシは狩りの下手なワシです。彼らほど、のんびりと獲物を獲る鳥はいません。


電柱などに止まっているのは、草が茂っていない道路際では獲物となるトカゲやカニが見つけやすいからです。
だけどそこは危険な場所でもあるのです。道路での事故は毎年10件以上!!!
ただでさえ生息数が少ないので、これはものすごく深刻な問題なのです。

自然が破壊されていくということは彼らの将来に深刻な影響を及ぼします。今後、南国の自然の中でどうしたら生き延びていけるのでしょうか?

P.S.
国内でカンムリワシの繁殖場所を初めて見つけたのは1981年、プロ写真家の宮崎学さんです。それまでは八重山地方に生息しているのは台湾で繁殖して渡って来るのだろうと思われていたのです。

その発見に至るまでのことは下記の本に詳しく書かれています。足かけ15年かけて国内の猛禽類の16種すべてを撮影した記録です。
各地の図書館にもあるだろうから、ぜひ読んでみて下さい。










2 件のコメント:

  1. トコトコ歩く幼鳥♬
    どのショットも何という可愛らしさ!!
    いっちょ前にカンムリ立ててる~o(^-^)o
    産卵が一個のみ! 巣立ちまで70日!
    独り立ちまで3カ月! 成長もゆっくりなんですね(^^)
    宮崎学[鷲鷹ひとり旅]読んでみたいと思います♬

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  2. 親とはまるで別種のような色で、とっても魅力的な「のんびり」君です。

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