リュウキュウコノハズク ~ 日本最小クラス ~
「日本最小」と書けなかったのは、同じ仲間でさらに一回りほど小さい「コノハズク」20cmが本土にいるからです。ただし、その違いはわずかに2㎝ほど。リュウキュウ君は南西諸島に行ったら絶対に見てこなければなりませぬ!!
参考までに「世界最小」は、南米に生息する全長が17cmのアカスズメフクロウです。
全長は、私の指尺(手尺)で測ると、親指から人差し指を目一杯広げたサイズが「コノハズク」で、親指から小指を広げたサイズが「リュウキュウコノハズク」です。見慣れているアオバズクやフクロウに比べると、間違いなく極小サイズ! そりゃ可愛いの何のって!!
ヒナが巣穴の中からジーッと外の様子をうかがっています。
おッと、上半身を乗り出して下を覗きこんでいます。
今度は上をキョロキョロと・・・好奇心でいっぱい!
モゾモゾ動き回っていて、すぐにでも巣立ちをしそうな気配!
親になると、羽は1枚1枚が見事な朽ち葉模様の隠ぺい色に変身。
彼は「直接頭かき」です。
おおっと、趾(足指)を固定したままで頭だけをグルグルと回し始めた~! こちらもトラフズクからの直伝で秘技「トルネード・カイカイ」!!
フクロウは他の鳥類にはない特性をたくさん持っています。今回は頭かきにちなんで、趾(あしゆび)に注目してみましょう。
まずはこの写真に注目!
拡大すると、左の指は前に2本出て枝をつかんでいます
・・・が、右の指は前に3本集まっています。
前に3本出した状態がこちらで、これは一般的な鳥の形です。
わかりやすくヒトの右手で、手の甲を上向きにして説明すると、鳥の後ろ指は親指(第1趾)・前足の人差し指(第2趾)・中指(第3趾)・薬指(第4趾)です。
鳥の多くは小指がなく4本指です。前向きが3本と後ろ向きが1本というのが基本的な構成で、スズメ目・タカ目・カモ目など多くの鳥に見られます。
フクロウ類はこの薬指(第4趾)を自在に前後に動かせるという事なのです。
普段も前に2本の指を出しています。要するに、この方が獲物を捕まえる時も枝に止まる時も、使い勝手がいいのです!
こんな特殊な足のことを可変対趾足(かへんたいしそく)と呼びます。ちなみに一般の鳥のように前が3本足の場合を三前趾足(さんぜんしそく)といいます。
※対趾足(たいしそく):前向きと後ろ向きにそれぞれ2本ある形で、フクロウ類の他にはキツツキ類などがいます。
ヒナのそばにいた成鳥がこちらを睨んでいます!
はいはい、わかりました~! すぐに退散しますよ~~
元気で大きくなってや~~!!
名前や取り扱いの変遷:最初は「リュウキュウコノハズク」という独立種 →
「セレベスコノハズク」という亜種扱いになり → 2012年発行の “日本鳥類目録 第7版” では、再び「リュウキュウコノハズク」という独立種になりました。
※セレベスとは植民地時代のインドネシア中部にあるスラウェシ島のことです。
極小サイズのフクロウ!
返信削除ヒナの時から目力が有りますね!
親鳥の複雑な朽ち葉模様!
トラフズクと同じ[トルネード・カイカイ]!(^^)
フクロウの特性の一つ、可変対趾足。覚えましたよ~♬
フクロウ類は見ていて飽きることがなくて、他の鳥を見たいけど前に進めません!
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