アサギマダラ
フジバカマの上を群れています。
涼しい地方や高原で羽化したアサギマダラ君たちは10月、気温が25度以下になってくると、ここ遠州地方でも活発に南へ渡り始めます。
これから南へ長距離を翔ばなければなりません。
2000km以上翔んで、香港や中国の方まで行くツワモノも!!
太古の時代から受け継がれてきている行動とは言え、こんなひ弱そうな虫がそんな長距離を翔ぶなんてアンビリーボー!!
♂がフジバカマへ吸蜜にやってきました。
ヒヨドリバナも大好き
どの花にしようかな~
アサギマダラの名前の由来である「浅葱色」の部分は半透明です。
透けてフジバカマが見えています。
浅葱色の部分には鱗粉がないので、油性のフェルトペンでマーキングができます。
翔んで来たこのチョウも右側の翅にマーキングされています。そのマーキングの成果でアサギマダラの渡りの謎が解けつつあるのです。
実は我が家にも、マーキングをした♂のアサギマダラ君が立ち寄ったことがあるのです。
きっと来てくれるはずと、彼らのために庭にフジバカマを植えておいてよかった~~!!!
※ホンモノでなくて、園芸店で「フジバカマ」と称して売っている品種(コバノフジバカマなど)だったのですが、大丈夫! アサギマダラ君たちはちゃんと見つけてくれますぞ!
ちなみに、何故これらの花を好むのか?? を気になって調べてみました。
それらの植物の蜜には、♂が♀を誘う性フェロモンを生成するのに必須な物質が含まれているのだそうです。
この物質「ピロリジジンアルカロイド」を摂取できないと、交尾をしないという実験結果もあるんだそうな。
・・・ってことは、子孫繁栄のためには必須な植物だったのか! 道理で他の花には見向きもしないわけだわい!
それにしても蛾の♀がフェロモンを発して♂を呼ぶ話は知っていたけど、まさかアサギマダラの♂がフェロモンを発して♀を誘惑して交尾へ誘うなんて!!!
しかも、それにピロリジジンアルカロイドを使うなんて、まさに薬物で女を操るオアニイサン!! ・・・恐るべし!アサギマダラ君!! 知れば知るほど、完全に脱帽です!
アサギマダラは他のチョウと違って4~5ヶ月と長寿です。
さらに、彼らは毒蝶のため鳥にも襲われにくいとされています。
そして、あの長細いグライダーのような翅の形も長距離飛翔には最適!
これらの要素をいろいろ持っているから、あんなすごい長距離の渡りができるんだね~
春には世代交代をして、逆ルートで南から渡って来ます。
大分県 国東半島の先にある姫島では5月初旬から1ヶ月の間、多い日には1000頭ほどを見ることができるんだそうな! ぜひ、そんな壮観な景色を見たいものです。
吸蜜して元気になったら、いざ出発~~! 来年も帰って来いよ~!!!
fuutenhideさんのお庭のフジバカマにアサギマダラ君!!
返信削除マーキングの数字もはっきり!!奇跡的ですね!(^^)!
半透明の「浅葱色」に透けて見えるフジバカマ。
ここまで撮れるなんて凄~い!!
「アチョ~!」っと、気合を込めて念写すれば撮れます・・・なんちゃって!
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