学力テスト Vol.403-2 その解答 ソリハシセイタカシギ ~ シンボル・バード ~

 ソリハシセイタカシギ ~ シンボル・バード ~

「ソリハシセイタカシギ」長ったらしいので、英名の「Pied Avocet」(まだらのアボセット)を、以下では鳥屋が通称で使っている「アボセット」と呼ばせていただきます。

ちなみにですが、「Avocet」はイタリア語名の「avoccetta」(優雅な鳥)からきているとのことです。

「英国王立鳥類保護協会略してRSPB(Royal Society for the Protection of Birds)「設立は1889年というから、もう130年以上の歴史のある団体で、そのシンボルマークが「アボセット」なのです。

RSPBには15万人の青少年会員を含む100万人以上の会員がいる、ヨーロッパで最大の野生動物保護団体です。

RSPBは多くの地域グループを擁し、200の自然保護区を維持しています。どこぞの国の野鳥の会とは比較にならない歴史と規模なのです。

全長が30㎝もある大型のバードカービング

頭部がやや小さめでアンバランスだけど、それは削り過ぎてしまったのでご愛敬。それでも世界でオンリー・ワンの愛おしくて大事な置物なのです。

ある日のことです。下駄箱の上に置いてあった、お気に入りのアボセット君の様子が変です・・・変と言うよりも明らかにおかしいのです! 間違いなく異常です!!

この写真では特徴のある嘴は正常な上向きのカーブを描いているのですが、それは苦労の末に修復したからであって、その事件の時は嘴の途中から下に曲がっていたのです!証拠写真を撮っときゃよかった~! クッソ~ 

そのかわいそうな嘴を想像できますか?「こ、これって!?!?」との質問に、同居人曰く「あれ? もう気が付いちゃった? デヘヘ」・・・だって!

事情を聴くと、どうやら掃除をしていた時にハタキが引っかかって下に落ちてしまい、その時にポキッと嘴の真ん中から折れてしまったとのこと! 

一瞬考えた挙句に「ええい、ボンドでくっつけちまえ~!との判断でくっつけたのはいいけど、そこはそれ、鳥のことなんてまったく無知な同居人は、嘴を下向きにつけたんです! そして元の場所にそっと置いた!・・・とのこと!!

もう呆れかえって絶句!! 怒る気さえ起こりません。ただただ、そのかわいそうなアボセット君に「こんな姿にしちゃってゴメンね~」と謝るしかありませんでした。

この前年、初めて見た時の感激を忘れないように作った大事な大事なカービングだったのに~~ フン!!

こちらは本体が10㎝ほどのミニチュア版 
小刀1本で出来上がります。

※バードカービングとは日本語では「野鳥の彫刻」。
 もともとはカモ猟の「おとり」としてデコイ(鳥の木型)が使われていました。それがリアルな工芸品へと発展していったものです。日本では1979年に初めて紹介され、私が公民館主催の講座で接したのも、それから数年後のことでした。

 実はカービングを壊されたのはアボセット君だけではありません。カワセミ君も同じく嘴をポッキリ! 友人にこの話をすると「お前って恨まれてない?なんか心当たりない?」と言われるけど、いえいえ決してそんなことはありませぬ。
 こんなに尽くしているのに、そんな筈があるわけありません! 壊れてしまうのは「形あるものは壊れる」の例え通りで事故なのです・・・かな? 多分! きっと!!

まあ、そんな些細なことはさておいて本題へ。

白黒だけのシンプルな色合いなのに、高貴な雰囲気にうっとり!

嘴を水面に付けて左右に振りながら、エサを探します。

時には顔まで水中に突っ込んで!
獲物は甲殻類や水生昆虫などです。

さてさて、今回はアボセット君の「頭かき」をしっかりとパパラッチ

左足を上げたら左の翼を下げます。

翼の上から左足を前に持ってきて

ポリポリ・・・このようにして「間接頭かき」が完成
アボセット君がやると上品に見えるから不思議です!

こちらでは2羽で「シンクロ頭かき」!!

 これまで、このブログをチラチラと見てきて、多少でも「頭かき」のことに興味がある人にとっては「あれ?シギなのにどうして間接なの?」という素朴な疑問がわくことでしょう。
 ボーっと見ていただけでは、きっと見過ごしてしまう大事なポイントです。そこんところに気付くなんて、さすがさすがです!!

 一般にシギ類はそのサイズに関わらず「直接頭かき」なのですが、アボセット君は分類としては「チドリ目」の中の「シギ科」ではなく、「セイタカシギ科」に属していて、「シギ科」とは近縁ではなく、「間接頭かき」をするチドリの仲間に近いということらしいのです。
 
 もちろん、以前、このブログに登場したセイタカシギ君も「間接頭かき」なのです。ここは頭かきの動作に興味があるとすっごく面白い点です。

 分類上で「シギ科」と「セイタカシギ科」に分かれているのが「頭かきの方法が違うから」と言う理由からではないとは思いますが、頭かきの方法でもしっかりと分類上の線引きができているっていうのは、今更ながら分類学ってすご~~い!と思ってしまいます。

パタパタのダンスも優雅そのもの!!
さすが人気度抜群の面目躍如です。

かつては大珍鳥だったアボセット君も、最近では時々見られるようになりました。

できれば毎年のように来てほしいものです。
今度逢えたら、カービングをペアにしてあげようかなっと!





















学力テスト Vol.403-1 頭かきシリーズ その47 ~ まだまだ続く 400回記念 その4~

  毎日毎日、暑い日と雨の日が交互に来るし、鳥は夏枯れだし・・・こんな時は涼しい富士山とか北海道に行きたくなりますね~

 さてさて、今回も400回記念シリーズの第4弾! かなり簡単クイズだと思うんだけど、どうかな?

「鳥の名前」と「頭かき」の方法をセットで答えてください。

頭かきの方法 1:直接頭かき 2:間接頭かき

A

B



学力テスト Vol.402-3 その解答 レンカク ~ 南の国からようこそ ~

 レンカク ~ 南の国からようこそ ~

この美しい飛翔にうっとり!

左の指の付け根に少々ゴミがついているけど、それは気にせずに・・・

エイリアンじゃないかとも思える趾(あしゆび)の長さにご注目!!

 漢字では「蓮角」と書きますが、「」はハス、「」とは翼角にある角質の突起物のことを表しています。


 翼角のことよりも今回 気になったのは、1
番外側の初列風切の先端に付いている黒い羽軸のようなもの!! 多分、飾り羽だと思うけど、どの図鑑を探してもその解説が見当たりません。どこかで解説を見かけたら教えてくださいませ。

バン君もかなり大きな趾(あしゆび)をしているけど、それを更に上回っています。

手前はカルガモ君 
レンカクは、その存在感の割には意外と小ぶりです。

この金髪の後頚部がまたすごいんです! 
とにかくピッカピカにまぶしいのです。

おっと趾(あしゆび)が水中から出てきました。

 趾(あしゆび)と爪はビックリするほどに長く、これによってハスやヒシなどの上で体重を分散して、沈むことのないように歩くことができるのです。

 今回は沈みやすい水草のようだったので、残念ながら水上を歩く姿を見ることはできませんでした。参考までに「アジアレンカクのお宝画像があったのでご紹介。

水草の上を悠々と歩いています。

長い趾(あしゆび)を使っての頭かきは「直接型」

 前回、紹介したタマシギと同じく一妻多夫制で、雄が子育てをする「育メン鳥」です。そうだったらタマシギと同じようにメスの方が派手なのかというと、何故か雌雄同色というのも不思議と言えば不思議。

 開けた湿地で繁殖するレンカクにとって、が何回も産卵するには高い栄養状態を維持するために、抱卵や育児をに任せて自分はたくさん食べて、体力をつけねばなりません。

 浮気性の♀の肩を持つわけじゃないけど、決して育児が嫌いで放棄しているわけではないのです。♀は外敵が来たら駆けつけて追っ払う助っ人もします。

他の男にうつつを抜かしているばかりじゃないのです! この一妻多夫制こそが彼らの繁殖スタイルの選択肢なのです。

いつかは国内でも繁殖をしてくれるかもしれません。

 もしそうなったら、生まれたBABYの趾(あしゆび)に真っ先に注目せねばなりませぬ!
きっとすごいぞ~~!!








学力テスト Vol.402-2 その解答 アカショウビン ~ 難敵 火の玉小僧 ~

 アカショウビン ~ 難敵   火の玉小僧 ~

ビューン!! 上空を赤い火の玉が飛んで行きます!


「キョロロキョロロ」と早口で鳴きながら飛ぶことが多いので、何とか見つけることだけはできます。でもただそれだけ! この時はこれでおしまい!

うわわ~、飛んじゃった~!
デジカメは反応が遅すぎる~~!!

 シャッターを押してから写るまでに、コンマ何秒とホンの少々ですがタイムラグがあります。こんな写真でも、撮れた日にゃ「おおっ、やった~!」と満足! この日もこれでおしまい。

 誰しも、どうやっても相性の悪い相手というのはいますよね?
思い起こせば、私にとってはキョロロ君はとにかくその典型・・というよりも、これ以上泣かされる鳥はいないのです。

 まだビギナーの頃から、そんなことばかりの連続なのです。
地元でも戸隠でも「今ならじっくり見れるぞ~」との話にすっ飛んで行っても、まず見れた試しがありませぬ! いたとしても鳴き声だけで、姿が見れません!「声はすれども姿は見えぬ、まるでお前は屁のようじゃ」という講談や落語の典型パターン。
「ええっ、またダメだったのけ?」と言われ続けて、あれからン十年・・・連続また連続の繰り返し!

一番最初に遭遇したのは、地元での早朝の探鳥会! 逆光の中、目の前をビューンと数秒 飛んだのを見たといえば見たことになっています。
人はあれをアカショウビンだと言ったけれど、ただの黒っぽい鳥で、なんにも赤くはなかった! ましてや背中の青いウンチ模様なんて見たこともねえ! 昔から私にとっては「幻の赤い鳥」なのです。

これが、背中の青いウンチの羽根

その羽根の裏は青いウンチの色が付いていません

 思い出すのも、すっごくイヤだけど、極めつけの話をしてみましょうかね。
それは支部主催の戸隠探鳥会でのこと。
 参加者十数名の熱い願望の先にあるのは、もちろんアカショウビン!
それを何と数メートルで、しかもペアで見てしまった!という幸運に恵まれたのです!
「めでたしめでたし、担当幹事さんありがと! お疲れさまでした!」シャンシャン・・・となる筈だったけど、そこはそれ、よくある話で一人だけいたのです。不幸な人間が!

 今までは、この手の不幸話を聞けば「人の不幸は蜜の味」とばかりに喜んだり、笑い転げたりする側だったのに、何故かこの時は私一人だけが蚊帳の外に置いてけぼりにされてしまったのです。ああ何て不幸な私! オーマイガーなんてもんじゃありません!

 なぜそうなってしまったのかと言えば、お目当ての場所に行ったら、もぬけの殻で見当たらなかったために、担当幹事としては「じゃあ、ちょっくら近くを探してくるから、皆さんはここで待っててちょ!」と周辺を探しに出かけました。
そのちょっとした間に、出たのです!しかもペアで!! 

 10分後に私が戻って来た時には参加者全員がニコニコ顔! 
「ん? んん? 何かいいことあったの?」と聞くと「あれれ? あんだけ近かったのに見なかったの? どうして? フーン そりゃ残念だね~」口では慰めながらも、顔はヒッヒッと人の不幸を笑っている(・・・ように思えました)!
「あいつの運もこれまでさっ」とか「どうやら背後霊がついたらしいぜ」という話が聞こえてきそうです。
 くっそ~! もうこいつらとは縁を切ろうかな! 
そうです! そもそも鳥仲間に親友を求めること自体が間違いなのです!

その後も、キョロロ君と相性の悪いことはエンドレスで延々と続いているのです。

これが過去で最もまともな写真 
でもホントは100mほど先のを大きく引き伸ばしただけ!

そんな私にとうとう素晴らしい瞬間が来たのです。

その瞬間がこれ! 
何と何と「間接頭かき」が撮れちゃった~~!!

 暗い林の中でしかも100mほどもありそうな遠いところだったけど、運よくこちら向きで羽繕いを始めた? うん、確かに始めたのです!

 これほど相性が悪いので、頭かきなんて撮れっこないとハナから諦めていたのに、何と何と羽繕いを始めちゃった! これはひょっとしたらひょっとするぞ~! 
いやいや、そんなに甘くはないぞっ!今までの相性からしたら撮れるなんてありっこない! 期待しちゃダメ~

 物事は期待しないで待つべし、そうすれば、ガッカリ感も少なくて済む。愛は惜しみなく与えるのは当然だけど、見返りを期待しちゃダメ~!・・・これは我が家の家訓なのです。

 それでも万が一ってこともあるので、林の薄暗いところだったし、絶対外さないようにピントはマニュアルに変えて慎重に合わせて・・・
こうなると押さえていた飽くなき欲望には勝てません!「お願いだから、頭かきをやってくれ~~ 頼む~~!!」と心の中で必死の願掛けです!

 そしてとうとう悲願の「間接頭かき」が撮れちゃったのです!
「うわわ~っ、やった~~!!」奇跡ともいえる瞬間です!! これは何物にも代えがたい大きな大きなプレゼント!!
私にとっては皆さんがブログに載せるような素晴らしい写真よりも、はるかに価値のある最高級のベストショットなのです!

 気を良くしてシアワセ気分に浸っていた直後に、今度は水平位置で林の中にいるのを見つけました!
 しかも30mほどと近いし、枝の前かぶりもなく順光という絶好のシャッターチャンスではありませんか!
自分で見つけたので、その近くにいた3人ほどの最前線にいたのです。


 そのワンチャンスに何故かピントが合いません! かろうじてたった3枚だけ押しましたが、あまり・・・というか、まったく手ごたえがありません。
「あれっ? 何だ何だ? どうしちゃったんだ? カ、カメラが壊れちゃった~!」
飛んでしまった後に気付いたのですが、その前に「頭かき」を撮った時にマニュアルに設定を変更していたのを忘れていたのです! なんでAF(オートフォーカス)に戻してないんじゃ? バカ、バカ!!バカ~ッ! 我ながら情けなくなってしまいました。

こうして千載一遇とも言えるチャンスを逃してしまったのです! グギギギギ~~~

 後ろにいた人から「いいのが撮れたでしょ? よかったね~ 私もバッチリ!」と言われ、「いや~、実はピンボケで デヘヘ・・・」とも言えず、「そ、そ、そだね~」と、ひきつった顔で笑ってごまかしました。
 やっぱり私にゃ、これ以上はないほど相性の悪いキョロロ君なのです! ガックリ

暗がりの中でも妖しく光る青いウンチ


 いつかはこんなのが間近で撮れることを祈って、上の2枚は友人から大事な写真をお借りしました・・・が、さてさて それはいつになることやら!! 
 まあ、何とかなるでしょ!?! なるん決まってらい!
「そりゃ甘いぜ! 相性が悪い相手ってのは修復不能だからさっ!」と言われるけど、そんなことを言ってからかうヤツとは縁切りでいっ!

























学力テスト Vol.402-1 頭かきシリーズ その46 ~ まだ続く 400回記念 その3~

梅雨があるのは仕方ないけど、大雨には困ってしまいますね~

 6月2日の豪雨では、まさに線状降水帯にはまってしまい、我が家の前の小川の水位が、あと30㎝ほどで氾濫の危機! 我が家よりもホンのちょっとだけ標高が低いご近所では、駐車していたタイヤの半分まで水が来てしまってパニックになり、車を緊急避難させたんだとか! 

 結果的には、どの家も事なきを得たのでよかったのですが、あと30分も降り続いていたら。・・・と思うとヒヤヒヤの事態でした。今回に限らず、温暖化などの影響で今後も異常気象が続くようになるとのこと。まだまだ心配が続きます。

さてさて、今回も400回記念シリーズの第3弾! 簡単だと思うけど、どうかな?

「鳥の名前」と「頭かき」の方法をセットで答えてください。

頭かきの方法 1:直接頭かき 2:間接頭かき

A

B





学力テスト Vol.401-2 その解答 オニアジサシ ~ 世界最大 ~

 オニアジサシ ~ 世界最大 ~

「鬼」と言われるだけあって、メッチャ大きいです!

怖いもの知らずのウミネコの幼鳥が近づいていきました。
「オニアジサシ」はウミネコよりも大きいのです。

「ガオ~ッ」

 ・・・と言ったかどうかは分からないけど「オレさまに近づくんじゃね~!」と追い払っていました。

学名は「Sterna caspia」すなわち、「カスビ海のアジサシ」
命名の由来はカスピ海周辺でよく見られることから名付けられたようですが、実際の分布は南アメリカ以外で見られる世界的な鳥。ただし日本ではかなりの珍鳥です。

 英名も学名に準じて「Caspian Tern」となっています。学名は一度登録したら変更や訂正はできません。カスピ海以外でも分布しているという、実情にそぐわなくても名前はそのまま使うしかないのです。

全長は53㎝で、ハシボソガラスよりも でっかい!
さて体重は?と言うと、何と650gと軽量です。650gとは空のビール瓶ほど。


 どうしてこんなに軽いのか、今回は鳥の体の構造の中でも「骨」に注目してみました。
ヒトの骨は中がビッシリと詰まっていて、骨は全体重の20%ほどを占めていますが、鳥の骨は内部が中空で、支柱で支えるようになっているのです。イメージは橋梁のトラス構造を想像してください。
 すなわち体重を減らすために、これでもかと言うくらいに進化しており、骨は全体重の5%しかないのです。
 さらに、骨の数を減らすという方法をとっています。
鳥には歯がありません。歯がないということはそれを支えるあごの骨も不要ということなのです。

20㎝ほどもあるアジ?を見事にゲット!

その狩りは迫力満点です!

頭かきは予想通りの「直接型」でした。

 さて、もしもあなたに自分の力で空を飛びたいという願望があったら、鳥のように羽の生えた腕と、ヒトの手として使える腕を交換してみたいと思いますか?


 以前「モーターグライダー」に乗せてもらったことがあるけど、やはりヒトの作ったものだけに音もうるさいし、シートの周囲を機械に囲まれていて、下界の景色に集中できません。鳥のように自由気ままに飛んでみたい~~!!

※この件は、ブログ内の「夢の浪漫飛行」「天国からこんにちわ」で検索できます。







学力テスト Vol.401-2 その解答 タマシギ ~ 美人妻は浮気者 ~

 タマシギ ~ 美人妻は浮気者 ~

このシーンが物語の幕開け

5月頃になるとタマシギの♀が鳴き始めます。早朝や夕方、または小雨が降るような・・・要するに人の気配の少ない時によく鳴くのです。
これが♂にとっては心を揺さぶられるような、とっても切ない L💛VE SONG なのです!!
※鳴き声に興味のある方はネットで検索できます。

さっそく♂がその鳴き声に誘われてやってきました。

「おおっ、アンタ!私好みのいい男じゃん! もっと近くへおいでってば~」


普段は見せない部位、風切羽のこんなすごいところをビロ~ンと見せつけちゃって、相手を誘惑するわするわ~!

「うわわ~、す、すっげ~~!!」

こんなのを見せつけられたら、もう♂の目はデレーンとなってしまって、♀の色仕掛けに喉もカラカラ!!


「(ムフフ・・・、もうちょいね!)アンタってさあ、ディーン・フジオカに似てない? ねぇねぇ、私と仲良くしましょ!」このカウンターパンチで♂はイチコロです!

タマシギの英名は「Painted Snipe」化粧が少々毒々しいけど、美人であることには間違いないでしょう。何だかどこぞの歓楽街のクラブのママのようです。

タマシギはご存じのように一妻多夫制で、パートナーを選ぶ権利は100% ♀にあります。
だから♀はつがいになる相手を厳しく選別します。

一妻多夫の話をしたら、とあるオバサマは「うわわ~、え・ええな~ 男を選べるなんてうらやましいわ~」とため息をついておりました。

でも話はそう簡単ではありません。質の高い子孫を残すにはパートナーとなる♂をしっかりと見極めなくてはなりません。
その基準は病気に強く健康なこと、捕食者から逃れる能力が高いことなど、いろいろです。

鳥の色覚は優れていて、ヒトと同じように総天然色に見え、さらにヒトでは見えない紫外線域までも見えるのです。だから♂を査定するのにも、ヒトが見えないところまでしっかりと見ているに違いありません。

左の♂も「オイラってこんなに若いんだぞ~」

「ほれほれ、見て見て~ 元気モリモリだぞ~!」とアピールをしてきます。

♀はそんな♂の行動を横目でチラチラ見ながら、「フムフム、若さと元気の方は合格かな?!」としっかりと品定め!

♂をゲットすると、もう♀はマイペース 

ほっといても♂は黙って後ろをついてきます。

「直接頭かき」をする時だって、隣の♀をしょっちゅう気にしています。
そのしぐさを観察していると、まるで我が身を見ているよう・・・。

ケリが上空に来た時、同時に羽を広げて威嚇!! 
見事なシンクロで、呼吸もピッタリです!

この♂なら安心して子育てを任せられそう・・・と♀が判断すると

♀はおもむろに、お尻を上げて交尾を促します。

それからしばらくしてからのこと、♂がポツンと1羽で抱卵をしていました。

それにしても警戒心が強い鳥なのに、どうして田んぼのド真ん中で営巣するんだろ?!

♀は4個ほどの卵を産むと、この巣には二度と帰ってきません。「さて、こうしちゃおられん、次の男を見つけにゃならん!」また新しい♂を求めてどこかへ行ってしまいました。

この先、ヒナたちが自立するまで「ワンオペ育児」すなわちコンビニの店長のように、すべてを一人でこなさねばなりませぬ。子育ては 100% ♂だけの仕事なのです。大変じゃ~!

一夫一婦制、一夫多妻制などいろいろ方法はあるけど、日本で繁殖している鳥の中で一妻多夫性を選択しているのはタマシギと沖縄のミフウズラだけ!

今回、この巣を観察していたら、この写真の2日後に大雨が降って巣は冠水してダメになってしまいました。子育ての敵はカラスやヘビだけではないのです! 
『育メンの鑑』よ! くじけるな~! なんとか、もう一度がんばれ~~!!