学力テスト Vol.493-2 その解答 コウライアイサ ~ 水の妖精 ~ 

 コウライアイサ   ~ 水の妖精 ~

こちらは自称ダンディが売り物のカワアイサの♂

そんな♂を横目で見ながら、こちらではカワアイサの♀たちがヒソヒソの井戸端会議。

「ねえねえ、こないださ~、私っちの中に入って来た、いい男って知ってる?」
「そうそう、あの子って私らの親戚なんだって? すっごく素敵よね~、見るだけでうっとりしちゃう!」
「あの若い男に比べたら、こっちの男どもって、なんだか不細工に見えない?」
「そうそう、そうなのよね~、こっちの男のヘアスタイルってさ、ポマードを塗りたくって固めたみたいで気持ち悪いのよね~、それを自慢してるのが尚さらイヤラシイったらありゃしね~!」
「それそれ!、それに比べてあの子のヘアスタイルって、ロックミュージシャンなんかで流行ってるパンプヘアってやつでしょ? カッコよくてうっとりしちゃうわ~!!」
「私も!! ワイルドぽくって、すっごくイカスわね~」
「それにそれに、あのお腹のウロコ模様がしびれちゃう~~!!」
「そうそう、そばに来ただけで、ドキドキしちゃうわ~~、う~ん、もうダメ~!!」


これがそのウワサのいい男こと、コウライアイサ君

ここで彼のことを紹介してみましょう。


これは英国から1997年に発行されたカモのイラスト図鑑で、世界のカモ類が紹介されています。

その中にコウライアイサも描かれています。
イラストはTREVOR  BOYERという有名な鳥類画家です。

もちろん参考文献としてロシアや中国の資料を使っているようですが、まるで生きているようで惚れ惚れします。描かれたのは1986年。これは日本で初めてコウライアイサが発見されたという記念すべき年なのです。

もちろん当時の国内の図鑑に載っているわけではないので、発見された時は大騒ぎ!!
私も新聞に掲載された小さな写真を頼りに見に行ったものでした。


分布は極めて狭く、世界的にも超希少種です。黄色が繁殖地(ロシア南東部や中国東北部)で紺色が越冬地です。
現在でも、国内ではごく少数が発見される程度です。

これでお判りのように、カワアイサの♀たちが騒ぐのも無理のないことなのです。

♀たちが騒ぐ最大の魅力の一つはこのパンクヘア

キンクロ君のヘアも長いのですが、重力でタラ~ンと下がっています。

コウライ君の冠羽は風切り羽と同じく「正羽(せいう)」で羽軸がしっかりとしているため重力で垂れさがることはありません。羽の根元には「起毛筋」という筋肉があって、冠羽を逆立てたり、寝かせたりと自在に動かすことができます。

これは♀へのアピールで魅力的に見せるのはもちろんのこと、ライバルへの誇示として自分を大きく強く見せるのにも使います。

パタパタなんてしようものなら腰のうろこ模様がバッチリ!
そこへカワアイサの♀たちの熱い視線が!!

この魅惑的なうろこ模様を見たら、ため息が出てしまう彼女たちの気持ちも判ります。

「ねえねえ、誰が声掛ける? じゃんけんで決める?」
「そんなの一番魅力のある私がアプローチするに決まってんじゃん!」と、手を挙げたのは一番発言権のあるボス的存在。
「ええっ、あんたって旦那がいるじゃん!」
「フンッ!あんなボケナスなんて!!誰かにやるわい!」
※カモ類はガンやハクチョウと違って毎年パートナーが異なるのです。


そのしばらく後から、コウライ君には彼よりも一回り大きいカワアイサのオネイサマがベッタリと付くようになりました。きっとその威圧感に押し切られたのでしょう。

どこへ行くのにもカワアイサと!

コウライアイサのペア

ここへ引っ越してきた時に一緒にいたコウライの彼女とは引き離されてしまいました。

一人寂しいコウライ君の元カノ。
もちろん「直接頭かき」です。

繁殖地に帰る頃には元のさやに納まっていてくれればいいのですが・・・。




























1 件のコメント:

  1. コウライアイサは世界的にも超希少種なんですね!
    魅惑的なうろこ模様♬自在に動かすことができる冠羽♬
    カワアイサの♀たちの熱い視線の様子が見事に分かる
    楽しい会話表現ですね~(*^-^*)
    カモ類は毎年パートナーを変えるとは!(;'∀')

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