ルリカケス ~ 日本固有種でごわす ~
文字通りカラスの仲間ですが、そこはそれ南国育ちでこのように美しいコスチューム!
こちらは本土にいるカケス君の大雨覆です。
「瑠璃色」で連想するのは、毎度おなじみのオオルリやルリビタキのような色ですが、ルリカケス君は彼らよりも、やや濃色でホンのちょっと赤と黒い絵の具を数滴垂らしたような紫味のある青!
小学校時代の図画の時間を思い出してみましょう。
絵具で紫色を作るには赤:青を1:1で混ぜると暗めの紫に。
赤色の比率を高くすれば赤紫色に、青色の比率が高くなれば青紫色になります。
でもルリカケス君の羽はそんな単純な組み合わせでは出せっこありません!それはそれは何とも美しい色なのです!
調べてもよく判らなかったけど、ルリカケス君の羽はもしかしたら構造色の部分も持っているかも?・・・いやいや、きっとそうに違いない!!
図鑑作成のイラストレイターの苦労がちょびっと分かる気がします。
写真を撮っていて悩ましいのは光線の具合もあって思い通りの色が出せないこと。さらに相手は動きのある動物なのでジッとしていてくれません。
ここでちょっと寄り道!
ビギナーのバーダーにおススメしたいことがあります。
もし、これから図鑑を購入するならば、イラスト図鑑と写真図鑑の両方を購入することを薦めます。ええっ、そんなのもったいないじゃん!と言うなかれ!!
写真図鑑だけでは光線の具合で鳥の色が充分に表現できていません。それでも一番標準的な色を図鑑に載せているのは言うまでもないことですがね。
その点、イラスト図鑑は標準的な色で表現するようにしているので、基本を覚えるのには
まずその図鑑を見て脳にインプットしておくのがよいのではないかと思います。
インプットができたら、次はフィールドで実物を堪能すること!! この時は色のことなどは頭の片隅に入れておけばいいのです。何なら忘れても構いません!!
ホンモノの魅力は本では到底 表現できていないのが当たり前なのですから。
その割には、カケスのようないろいろな鳴き真似は聴けませんでしたが、方言で鳴いてたから気付かなかったのかな? ホントのところはどうなのかな?
学名もそれを反映して「Garrulus lidthi 」と言います。
「Garrulus」とは「ぺちゃくちゃしゃべること」または「騒がしく鳴くこと」で、「lidthi」はオランダの動物学者の「Lidth」のことです。
英名は「Lidth's Jay」とか「Purple Jay」または「Amami Jay」と言います。
学名が唯一無二なのに対して、英名は国や地域によって呼び方が異なっているから、いろいろなのです。
雑食で、これは木の実を咥えているところ
おや?何かを咥えてきましたが・・・
ちぎって食べていたのは、何と何とトカゲでした!!
「ギャ~、きもい~~!!」と言われないように、これ以上のアップ写真の掲載はやめておきます。
被害者はこの「オキナワキノボリトカゲ」君
ルリカケス君をよく見かけたのは龍郷町の「奄美自然観察の森」
ルリカケス君は奄美諸島だけに生息する日本固有種で、国の天然記念物。さらに鹿児島県の「県の鳥」にも指定されています。
かつては絶滅危惧種に指定されて心配されていましたが、その数はかなり復活してきて1000羽を超えるまでになりました・・・と思いきや、2007年に絶滅危惧種のランク外になってしまい、危急度を下げてしまいました。
これでは開発に対する制限基準を緩和することになってしまい、国のすることは理解できません。
P.S. 龍郷町というのは西郷隆盛が奄美に島流しになった時に住んでいた所で、遺跡もたくさんあります。そして、その当時の妻の名前は「愛加那(あいかな)」。
カケスって何か3枚目の感じが(^^)
返信削除ルリカケスの羽色はお洒落~🎶
奄美諸島だけに生息する日本固有種!!
自然環境を壊さない事、大事ですね。