アメリカヒドリ ~ 愛しい君はホンモノなの? ~
カモが5月になんかいるわけないじゃん! と言う人は鳥のことを大雑把にしか興味を持たない人の話。もちろん多くのカモたちは北へ飛んで行ってしまった後ですが、あちこちにけっこう残っているのです。
先日、出かけた場所でも、およそ60羽ほどがいて、コガモ、ヒドリガモ、ハシビロガモ、オカヨシガモ、ホシハジロ・・・etc. という訳で4月以降に撮った冬鳥たちも、まだまだ登場します。
さて本題。「アメリカヒドリ」には雑種ばかりで、過去に散々振り回されてばかりだったけど、ここ2年ほどで、ようやく純血種と思われる個体に数回ほど遭遇できて、ようやく一安心!
うわわ~、後ろからの強風で自慢のおぐしが乱れてしもた~!
後頭部にかけての美しい緑色の羽の中味はこんなふうになっています。
♂の第一回生殖羽(1st Br)という個体にも初めて巡り合うことができました。数年経ったら彼女からウットリされて、モテモテになること請け合いです。
こちらは私が「アメヒモドキ」君と呼んでいるタイプ
要するに、「ヒドリガモとアメリカヒドリ」の交雑種です。何となく違うってのが分かるでしょ? まっ先に気になるのは、ほっぺのそばかすが異様に少ないこと。彼が日焼け止めクリームを常用してたってことはありません。
雑種の代表種としては、「アメヒモドキ」の他に「マルガモ」が有名です。これはマガモとカルガモの交配種のこと。
或る日、佐鳴湖でこんなシーンに遭遇しました。
「ん? んん? 下のヤツってもしかして・・!! ぐわ~~ん、やっぱりマガモじゃ~!」
チコちゃん感覚でボ~ッと見ていたら、この数秒間の衝撃的なシーンを撮影できなかったかもしれません。さすがさすがと自画自賛!!
♂のカルガモがコトを成就して下りた瞬間で、ちょうど雲が切れ、陽が射して順光に!
その結果、こんな「マルガモ」が誕生するのでしょう。
中央の尾羽にも注目・・・マガモほどではありませんが、わずかに上にカールしています。
カモ類はガン類やハクチョウ類と違って、毎年ペアを変えるというのが定説です。
それはそれで、より良い相手と結ばれていい子孫を残すという選択肢なのです。
カモ類は他種の鳥と比べても、はるかに自然環境下でも交雑しやすく、その中でも「ヒドリガモとアメリカヒドリ」そして「マガモとカルガモ」は、どちらも「カモ族」の中でも近縁種のため、こんな雑種が生まれてしまうのです。
※「マルガモ」についてはカルガモの相手がマガモではなく、公園などに人為的に捨てられ野生化したアヒルかアイガモであることが多い・・・という説が一般的です。
次回はヒドリとアメヒの交尾シーンを狙おうかなっと!
国内ではアメヒ自体が少数なので、ハードルはものすご~く高いけどネ!
海外に行けば繁殖地が重なっているエリアもあるので、そんなところに行けばチャンスは充分! でもそれだとハードルが低くなって、つまんないし~!・・なんちゃって ブヒッ
おっとっと、大事な事を忘れてました!
私の愛すべきホンモノの「アメヒ」君 (♂の第一回生殖羽1st Br) は直接頭かきです。
今年2月、感激して写した写真を見直しましたら
返信削除ほっぺのそばかすがない!
間違いなく「アメヒモドキ」君でした。
アメリカヒドリの純血種の特徴が良く分かりました!
純血種に会えるのは稀なんですね~
カルガモがちょっと変だなと思ったら良く観察してみたいと思います。マルガモに会えるカモ~(*^-^*)
アメリカヒドリの♂の特徴は何点かあります。①頭部に赤茶色の羽毛がないこと あればその時点で雑種と判定します。 ②嘴の基部に黒斑があること ③頬にゴマ模様があること ④羽根の裏側の基部(脇羽)が白いこと・・などが主な識別点で、これらを総合的に見て判断します。図鑑を参考にしてください。
返信削除カモ図鑑でおススメは「日本のカモ 識別図鑑」氏原巨雄著:誠文堂新光社です。図書館にもあるはずなので一度閲覧することをお薦めします。
アメヒっぽく見える個体の多くは雑種であることが多いことを、いつも頭に入れておいてください。という訳でアメヒはなかなか厄介なヤツですよ!
ネットに掲載されている中にも、雑種を勘違いしているのを見かけます。
それに比べると「マルガモ」はどこか変だな?というのが比較的わかりやすいと思います。
アメリカヒドリ♂の特徴を教えていただき
返信削除ありがとうございます!
カモ図鑑を紹介していただきありがとうございます!
このクイズで一番大事な事を、この瞬間までしっかりと忘れてましたので追記しておきました。
返信削除アメヒ君の直接頭掻き!とっても貴重な写真ですね!(^^)!
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