ダイシャクシギ ~ カニの受難 ~
これはクイズで出題した写真
嘴が出てきました。
ダイシャクシギの全長は60m
鳥の全長とは嘴の先端から尾羽の先までを表しています。この異様とも言える長いくちばしは20㎝以上もあって、何と何と全長の1/3もあるのです。
うわわっ、突然「頭かき」をやった~~!!
でもこれでは「やった~!撮れた撮れた~!!」・・とは喜べません!
「こんなんで、頭かき~? ダメダメ~」とイチャモンをつけられるような写真では、このブログでは不採用!! グギギギギ~~~~!!
頭かきでのハナマル(初撮り)ではよくあることだけど、悔しいの何のって!!
粘ること1時間でようやくモノにすることができました・・・
シャッターを半押し状態のまま、ず~っと待っていたので、ものすご~く疲れた~!
それにしても、この嘴って長すぎ~
こんなふうに背中や尾羽などの手入れには長くて便利だろうけど、これじゃ自分の胸の羽繕いも出きゃしね~! 「頭かき」にこだわる自分としては、この辺のことを検証したかったけど、とうとうやらずじまい。
漢字での表記は「大杓鴫」。「杓」とは「柄杓」すなわち、神社やお寺に置いてある、あの水を掬うあれです。あれから連想した名前なのです。
学名も「Numenius arquata」 で、意味は「弓状に嘴の曲がったシギ」です。
英名の「Curlew」は鳴き声から付けられたもの。
ところで、ダイシャクシギの嘴がどうしてこんなに長くて、しかも湾曲しているんだろって気になりませんか?
鳥の嘴はその食生活に合わせるように進化してきています。
そこで考えるヒントは主食! そしてダイシャクシギの大好物は「 カニ 」!!
ということで、カニの巣穴について調べてみました。「 海辺 砂浜 カニ 」で検索したら「スナガニ」がヒットしました。
あったあった!ドンズバのビンゴ~!です。こんなふうに感が当たった時って気持ちイイね~!
この「スナガニ」は干潟の砂の中に隠れる時に使う巣穴を、ローマ字の「J」のような形に途中から曲げて掘る習性があるのです。
さっそく海岸へ出かけて現場検証! 直径は500円玉くらいの大きさで思ったよりも大きい! 上から見ると垂直に掘ってあるもの、斜めに掘ってあるものなどいろいろです。カニに挟まれるのを覚悟でおそるおそる指を突っ込んでみると途中までしか届きません。
ダイシャク君のような20㎝を越す長さでないとカニまで届かないのかな?
ダイシャク君の嘴は、その巣穴の中のカニを捕るのに最適な形に進化したものと思われます。巣穴に隠れていれば安全!と思っているカニからすれば、こんな長いくちばしで、いきなり侵略されるのだから、たまったものではありません! 逃げ場は全くありません! 「アッチャ~、なんてこったい!」なんて言ってる暇はありません! 神も仏もありません! 「オー・マイ・ガ~!!」なのです!
採餌を始めて間もなく、カニを捕まえました。
本来なら、邪魔になる爪や足を振りちぎってから食べるのですが・・・
この時はよほど腹が減っていたのか? はたまた、この程度なら問題なしと判断したのか?
いきなり飲み込んでしまいました! 何と、ひと飲みです! ホントに喉にはつっかえなかったのかい?
おっと、また捕まえました!
今度のカニは爪が大きいので、先ほどのようにはいきません。
カニの足の付け根を咥えて、振りちぎろうとしています。
おっと、勢い余ってカニが飛んで行ってしまいました。
この後は後ろ向きに食べてしまったので、掲載できる写真がなくて残念なり~。
満腹になったのか、悠々と飛び去っていきました。
ダイナミックな食事風景を、間近で見せてくれてありがとネッ!
半押し状態のまま長時間という大変な努力があってこそ
返信削除素晴らしい写真が撮れるのですね!(^^)!
ダイシャクシギ。なかなか素敵な鳥ですね。
長い嘴は斜めに曲がっている巣穴に入りやすいんですね!(^^)!
私も胸を掻く時はどうするのかな~と思います。
ダイシャクシギの嘴は見ているだけで、その不思議さに魅了されてしまいます。
返信削除