学力テスト Vol.374-2 その解答 ヒシクイ ~ 君といつまでも ~ 

 ヒシクイ ~ 君といつまでも ~

ヒシクイ君の頭かきは「直接型」

今年1月、菊川に飛来した2羽

『静岡県の鳥類』によると、過去には天竜川へ2003年に中流域、2004年に河口での記録があるだけで今回が3回目という、静岡県ではかなりレアな珍鳥なのです。

ひっくるめて「ガンカモ類」という呼び方をするけど、ガンの仲間がカモ類と決定的に違う点があります。それは繁殖を開始する3歳までの間にペアを見つけて、それからは相手が事故や狩猟などで死亡するまで、ず~っと一緒に行動を共にするという、完璧な「一夫一妻制」なのです。

どこへ行くにも、いつも一緒!

何かにビックリして、左右バラバラに飛び上がったけど・・・

旋回して

すぐに合流します。

ちなみにハクチョウ類も「一夫一婦制」ですが、イギリスでコハクチョウ 919組を調べた結果では、離婚例は無いというデータも!・・・スゴイね~!

こちらは「亜種オオヒシクイ」の群れ (琵琶湖で撮影)

日本に渡ってくるヒシクイは2021年の全国一斉ガンカモ調査では、7000羽ほどです。この調査では「亜種ヒシクイ」と「亜種オオヒシクイ」の仕分けはしていません。
両種の見分けはおでこの形とかに微妙な違いで識別、カウント調査時では時間がないので、そこまではできていないのです。

※隣に並んでいて比較できれば、オオヒシクイの方がはるかに大きいのですが、顔だけでの識別では微妙に判りにくいのもいるし、繁殖地でも重なり合っている場所があって、交雑もいるのでは?・・・ということが、さらに識別をややこしくしているのです。

「亜種ヒシクイ」は北極に近い、カムチャツカのツンドラ地帯で繁殖し、太平洋側ルートで伊豆沼に渡って来るのが多いのですが、オオヒシクイも混じっているとか。

「亜種オオヒシクイ」は同じカムチャツカでもツンドラ地帯よりも南のタイガ地帯で繁殖して、日本海側ルートで渡って来ます。琵琶湖とか宍道湖などでも越冬するグループです。

日本に渡来するヒシクイ2種のうち「亜種オオヒシクイ」が約80%を占めているとのことです。

カモの場合も「一夫一婦制」ではあるけど、毎年相手が変わるし、♂は営巣や産卵期には♀を守ることはあるけど、抱卵を始めると♂はどこかへいってしまい、子育ては♀のみ!

カモのペアが毎年変わるというのは、カモの♀に言わせりゃ「だってさあ、そりゃあ、最初はち~っとばっかしイイ男だったんで思わず一目惚れしちまったんだけど、あんなしょうもないダメ男と分かってからも、その先ず~っと一緒に暮らすなんて、イヤイヤ~ ヤなこった~ アタシャまっぴらゴメンでい! アタイの男運の悪さって、きっとこのそそっかしい性格が原因なんだよね~、今度からは慎重に慎重に選ばなきゃっ!! 自分で言うのも何だけど、私の器量なら寄ってくる男なんて星の数ほどいるんだから~~っ フン!」と、おっしゃるように、よりよい♂とペアを組めるから・・・というメリットもあるのです。

その点、ガン類やハクチョウ類は営巣から子育てまで、すべてを夫婦で協力し合って繁殖に関わるのです。まるで我が身を見ているみたい!・・・な~んちゃって デヘッ!


P.S. カモ♀ちゃんたちへ

より良い相手を選べるように、エールを込めて曲を送ります。

◆Takin' a Chance on Love : Ella Fitzgerald

◆いつか王子様が(Someday My Prince Will Come)~「白雪姫」~:Helen Merrill

◆星に願いを(When You Wish Upon A Star)~「ピノキオ」~:Louis Armstrong






3 件のコメント:

  1. 静岡県でヒシクイが見られたのは3回目ですか!
    貴重な出会い!貴重なショットですね!(^^)!
    完璧な「一夫一妻制」。
    営巣から子育てまで、すべてを夫婦で協力し合い素晴らしい~(*^-^*)

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  2. カモ♀たちも頑張っているので、応援歌を最下段に追記しました。
    ネットで聞いてみて下さい。

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  3. カモの♀達は自分だけで子育て頑張ってるんですね~
    応援歌聞いてきました!(^^)!

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