シリーズの最後に、ブッポウソウの生活の一部を覗いてみることにしましょう。
毎年5月上旬頃になると、東南アジアからブッポウソウが渡って来ます。
彼女がエサを数回もらうとカップルが誕生! その後はいつも一緒に行動します。
ブッポウソウの餌は昆虫がほとんどです。その多くは翔んでいる虫。
ブッポウソウを見ていると樹木のてっぺん、電線、高圧線など、必ず周囲が見渡せる高いところに止まって獲物を探しています。
撮った写真から、どんな昆虫を食べているのかが見えてきました。
ほとんど場合は小さいのでよく判りませんが、判ったものを紹介していきます。
キリギリスの仲間
クマバチ君も自分の縄張りでホバリングなんてしていたら、格好の餌になってしまいます。
こちらはハナアブの仲間
セミをゲット~!! 時期的にはハルゼミかな?
木の枝に止まっている虫は飛びながら掠め取るか、飛びついて捕まえます。
木のてっぺんで日向ぼっこをしているカマキリ君なんて、「どうぞ私を食べてください」って言ってるようなもの。
ハナムグリやカナブンなど、コガネムシの仲間は特に大好物。
カミキリムシやカブトムシ、クワガタなどもその対象となります。朝夕には河川から発生するトビケラやカゲロウ、ガガンボなども。要するに私の思いつく昆虫はすべて!
何と何とオニヤンマ!!
しっぽ(トンボの場合は腹部といいます)から産卵弁が突き出ているので♀
トンボの王様もブッポウソウにかかってはひとたまりもありません。上から急降下なのか下から狙い撃ちしたのか、とにかくトンボの複眼もまったく役に立たない早業です。
おや? あくびにしては大きく口を開けて・・・
うわ~っ、黒い固まりが出てきた~!
かなり大きめのペリットを出しました。
甲虫類の前翅など、キチン質で出来ている硬いものはこうして吐き出してしまいます。
このくらい大きくなると、親はそろそろ巣立ちを促すために餌やりの回数を減らします。
このヒナは2日後には巣立ったそうです。
国内でブッポウソウが繁殖している場所は局所的です。元々はブナ林などの樹洞で営巣していたようなのですが、そんな場所はムササビとも競合したりしていて、なかなか手に入らないようなのです。ブッポウソウは自分で巣穴を掘ることはできないので、キツツキやムササビの使った巣穴を利用します。
長野県の天龍村や栄村、岡山県の吉備中央町など、ブッポウソウが昔から生息していた場所では多くの人の努力により、たくさんの巣箱を掛けて繁殖を助けています。
しかし、巣箱を掛けるだけではブッポウソウは繁殖できません。エサとなる虫が生息する環境を守らない限りダメなのです。
2004年には全国で約250ペア、そして現在、渡って来るのは1000羽程度と言われています。まだまだ絶滅危惧種の域を脱していないのです。
自然を維持するには、ヒトがこれ以上の豊かさを求めすぎてはダメだと思います。ここらで自分の生活も、もう一度見直して自然と共存できるような生活様式に変えないとネ。
ここで、気づきました。思っているだけではダメ! 実行しないと何も変わらない!
たった今から、自然にやさしい生活を心掛けることにしました。
まず簡単にできることと言ったら・・・資源の無駄使い、使い捨て文化の見直し!!
要するに無駄なガソリンは使わない、無駄な電気も使わない、余分なものは買わない・・・まだまだ、いくらでも方法は出てきそうです。
「Simple is Best」を目指せばいいのかな?!?!
皆がそういう考えで行動すれば、それだけでも随分と変わってくるでしょう。
この美しい鳥がいつまでも大空を飛んでいてくれるように願わずにはいられません。
まだ絶滅危惧種の域を脱していないというブッポウソウ。
返信削除いつまでも大空を飛んでいてくれると良いですね。
私も出来る範囲で「Simple is Best」の暮らしを心がけていきたいと思います。
ブッポウソウが色々な昆虫を捉えているところを見事に撮っていますね!(^^)!
親からの餌を身を乗り出して待つヒナの顔(*^-^*)
巣立ちを促すための厳しい愛ですね(^^♪
ブッポウソウは自然との両立の指標として見守っていきたいと思います。
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