学力テスト Vol.503-2 アカエリヒレアシシギ ~ かなり変わり種 ~ 

 アカエリヒレアシシギ ~ かなり変わり種 ~ 

まずは名前の由来から紹介しましょう。

こちらがメスの夏羽(繁殖羽)
 首筋が美しい赤になっています。

オスも夏羽では首筋が赤くなっています。

英名は「Red-necked Phalarope」で、「Phalarope」とはヒレアシシギ属(学名:Phalaropus)全体を指す総称です。
ギリシャ語でオオバンを意味する「  phalaris 」と、foot(足)を意味する「  pous 」が組み合わされた言葉です。

ん?オオバンと何の関係が?・・・それは趾(足指)を比べてみれば一目瞭然!

オオバン 
皆さんご存じの見事な「弁足」です。

そしてこちらがアカエリヒレアシの弁足。

この趾を撮りたくて粘った成果が出ました!
この趾こそが「ヒレアシシギ」の由来なのです。

イソシギ

一般的なシギ類はこのイソシギのように趾の間に小さいヒレ(水かき)を持っているだけです。イソシギの趾は「三前趾足(さんぜんしそく)」で、このようなヒレの形を「半蹼足(はんぼくそく)」といいます。
片や、ヒレアシ君たちはこの発達した「弁足」を活かした方法で採餌をします。
すなわち水面をクルクルと泳ぎ回りながら趾を動かし、その渦で浮上してくる水生昆虫などを捕えるのです。

復習として、以前「足指のクイズ」の時に使っていた資料を添付します。

水かきの種類

足指の形

上記 2つのイラスト資料「鳥のフィールドサイン  観察ガイド」 箕輪義隆


さらに、サブタイトルで「変わり種」と言ったのは「一妻多夫制」であるということ。
今まで国内で観察された鳥類約600種以上の中では、ヒレアシ君(ハイイロヒレアシシギも含む)、ミフウズラ、レンカク、そしてお馴染みのタマシギだけなのです!

※日本鳥類目録改定第8版(2024年9月発行)では、自然分布種は644種となっています。これにはソウシチョウやガビチョウなどの外来種は含みません。

左がオス 右がメス 5月撮影

右の方が明らかに美しい模様をしています。これは同じく一妻多夫性のタマシギを思い浮かべてもらえば判りますが、メスの方が美しくて彼女は産卵のみ。抱卵や子育てはすべてオスまかせなのです。
こんな話をすると、たいていの女性は「ホント?楽でええな~」とおっしゃいますが、産卵というのはものすごく体力を使うのです。

彼らが繁殖場所として選んでいるのは北極圏で、夏がとても短く、カラスやキツネなどの天敵も多くいます。だから彼らは「一妻多夫制」という独自の方法を選択して、出来るだけたくさんの卵を産んで育てる戦略で進化したのです。

当然ながら、メスは健康でダンディなオスをゲットできるように、そしてメス同士の争いにも勝てるように華やかな衣装をまとうことになったのです。

5月に航路で見かけました。
これから北極圏まで行く途中です。

北極圏生まれの幼鳥 9月撮影

メス 夏羽から冬羽に換羽途中 8月撮影

頭かきは「直接型」

一般のシギチのように海岸線や干潟にいることが少なく、ごくたまに海岸に近い田んぼなどで見かける程度です。だからこの頭かきは私にとっては貴重な貴重なお宝ショット!

数年前の5月中旬の頃、隣県で田んぼに50羽+の情報が!!全てが夏羽のアカエリ君たちが入ったと聞きました、もちろん翌朝 速攻で行ったのですが、もぬけの殻でガックリ! 至近距離だったので地元のオバチャンがスマホで撮ったと聞いて、さらに追い打ちのガックリ!!

そんなふうに、運が良ければ数十羽の団体さまに遭遇できることもあるとのことですが、私にとってはそんな夢の話はいつになる事やら・・・。


















4 件のコメント:

  1. なるほど!オオバンと同じ足で学名にもなっているんですね。
    私もヒレアシを撮影したいと思っていますが、動きが速くてなかなかハッキリと写せません。数十羽の団体様一行にいつか会ってみたいです♪

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  2. 初めてのコメントですよね? いつも読んでいただき、ありがとうございました!

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  3. fuutenhideさん
    確かに♀の方が首筋の赤が美しいです!
    一妻多夫性を選択しているのは
    進化する為の戦略だったんですね。
    yukiさん 初めまして!
    お二人ともアカエリヒレアシシギの団体様一行に会えますように~!!

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  4. 襟足(うなじ)の美しさにドキッとするのはアカエリのオスだけではないのです。

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