学力テスト Vol.459-3 その解答 ハシビロガモ ~ ぐるぐる ~

 ハシビロガモ ~ ぐるぐる ~


「ええっ、なんで? どうして? うわわ~っ、こんな変なのが?」・・・誰が何を言おうと、このカモが大・大・大・大好き~~!! あのでっかすぎる嘴が大好き~~!! 

英名では「Northern Shoveler」。意味は「シャベルを持って働く人」とか「シャベルのような嘴のカモ」・・・という意味です。シャベルとはもちろんスコップの事! ハシビロ君のスコップの刃先の形は丸形かな?

こんなフォルムの嘴は世界中のカモを見渡してもいません!

そして、さらに彼らには他のカモ類にはない「板歯(ばんし)」という秘密兵器を備えているのです。

この白い歯ブラシが「板歯」です。

嘴の裏側はこんな感じ! 
これはなかなか見られないショットですぞ!

他で例えてみると、ザトウクジラかな? ザトウ君もこのような櫛状の歯を持っていてオキアミや小魚などをドバーっと一気に飲み込んだ後は、その櫛状の歯の間から海水を外に出しているのです。

ザトウ君の場合は獲物のオキアミや小魚を捕食する際に、「バブルネット・フィーディングと呼ばれる気泡を発生して小魚が逃げないように壁を作ったり、「インサイド・ループという尾びれを水面を叩きつけたり・・・といろいろな手法を用います。

我が愛すべきハシビロ君はと言えば、足の水かきをフル回転させて水面上をグルグル回って水中に渦を作り、プランクトンや植物の種子などを水上に浮かび上がらせて、それを採食するのです。

こちらはちょっと人見知りするのか、群れとは離れて2羽だけで採餌中。

おっと、そこへ隣のペアが混じってきました。
この方が渦が大きくなってプランクトンも浮いてくるでしょう。


これだけ集まればかなり大きい渦ができて、プランクトンなどもたくさん浮いてくることでしょう。この日見た最大の群れは何と100羽以上という大群でした!! しかもその大群がが2つも!!
中には他とは違う方向へ回るオッチョコチョイも。
彼らは水面上に浮かんできたものを吸い込んだ後に、板歯を通して水だけを外に吐き出すのです。
こんな芸当ができるのはハシビロ君だけ! こうして彼らは他のカモたちとは違う独自の方法で採餌を行っているのです。

次列の「翼鏡」の上部の雨覆は薄い水色で、これも見事な配色!

構造色のため、色変化をしているので♂よりも地味に見えますが、♀も同じ配色です。

頭部も構造色で、マガモと同じく濃い緑から青紫に変化します。

これが♂のカンペキな生殖羽
ビシッと決めたダンディなフォーマルウェアです!!
どうです? ハシビロ君たちを少しは見直しましたか?

















2 件のコメント:

  1. 自転車散歩の途中にある調節池に
    ハシビロガモがいるんです。
    ♂2羽と♀1羽。何時もぐるぐる回っています(^^)
    空飛ぶ写真♬
    翼鏡と、その上部の薄い水色の雨覆が
    綺麗に映っていますね\(^_^)/
    空を飛ぶ姿をまだ見たことがない(^^;
    板歯という秘密兵器も初めて知りました♬

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  2. 鳥の観察には粘りが一番! 図鑑には書ききれてないことも色々見せてくれます。

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