学力テスト Vol.359-4 その解答 ミコアイサ ~市の鳥~

 ミコアイサ ~ 市の鳥 ~

ヤッホ~ と手を振っているのは♂
もちろん「間接頭かき」です。

左のコガモの♀と比べても、大して差がないほどのミニサイズです。

こちらは♀
この足の大きさにはびっくり!! さすが潜水ガモです!!

浜名湖名産の天然ウナギをゲットしました。

ウナギも精一杯の抵抗でヘビのように嘴に絡みついています。さて、うまく食べることができるかな?

僕は死ぬまで君を離さないぞ!…加山雄三のセリフを拝借しました。

悪戦苦闘で、すでに10分以上が経過、ウナギがだいぶ弱ってきました。

もうちょい!

最後には頭からしっかりと飲み込んでしまいました! お見事っ!!

数年前の元旦の朝です。ハス池に15羽が集結していました。

元旦早々から鳥見をするのかって?! そんな野暮な質問は言いっこ無し! もちろん、こたつに入って熱燗のお屠蘇・・・これは帰ってからのお楽しみにとってありますとも。

潜水ガモは助走がなくては飛べません。

スピードはかなり速めです。

飛んでる姿も優雅ですね~~!!

さてさて、サブタイトルの本題。

それぞれの都道府県の県や市には花・木・鳥などがシンボルとして決められています。昭和38年(1963年)に、農林省が各地方自治体に「県鳥選定」を通達、全国各地でその運動が始まりました。

静岡県の鳥はサンコウチョウ、ジュビロ磐田もサンコウチョウ・・・まあこれは全く問題ありません。

よその県のシンボルはというと、北海道が「タンチョウ」、埼玉県が「シラコバト」、新潟県が「トキ」、岐阜県が「ライチョウ」、滋賀県が「カイツブリ」、鹿児島県が「ルリカケス」沖縄県が「ノグチゲラ」・・・エトセトラ。

どれもその県と深いかかわりがあり、かつ素敵な鳥を選んでいます。中には徳島県の「シラサギ」のように種名ではなく、白いサギ全体を指すという欲張ったものも。

 その関連で、旧浜松市が「市の鳥」を制定したいと言い出した時、遠江支部としては「ミコアイサ」を推薦しました。根拠は当時の佐鳴湖には毎年50羽ほどのミコアイサが多数、飛来していたこと。

※その後、鳥類保護連盟「日本探鳥地図 全国版」(1986年初版)や、日本野鳥の会「日本の探鳥地」(1991年初版)にも「佐鳴湖は東海地方で最大のミコイアサ集団渡来地」として掲載されるほど、バードウオッチャーの間では全国的にも有名だったのです。

当然ながら「ミコアイサ」がふさわしいのではないかと推薦したのですが、その時のライバルは「ツバメ」。「ツバメ」は市内の中田島砂丘付近の馬込川河口にねぐらがあり、夏には東南アジアへの渡り前に、静岡県以東から流れてきたのも含めて、数万羽が集結するという大きなヨシ原があったのです。

結局のところ「ミコアイサ」は見事に撃沈! 鳥に関心がある人の中ではミコアイサの名前は有名でも、一般的な知名度ではツバメには到底かないません。公募の結果にガックリしたのを覚えております。

ちなみに平成の大合併の時代、浜松市が政令指定都市を目指して大きくなった時(平成17年に新浜松市が誕生)に、市の鳥「ツバメ」が見直され、現在では「ウグイス」となっているのです。

「ウグイスの美しく澄んだ鳴き声は春を告げる声として広く親しまれ、人々の心を和ませ、音楽のまち・浜松を象徴する」・・・なんだそうな。でも山梨県や福岡県も「ウグイス」だぜい!

フン! ミコアイサじゃなきゃ何でもいいやい!














学力テスト Vol.359-3 その解答 カワラヒワ ~愛鳥かるた~

カワラヒワ ~愛鳥かるた~

かゆ~~い & すっげ~気持ちいい~~ 
カワラヒワ君は「間接頭かき」です。


名前の由来は漢字表記の「河原鶸」のとおり、河原の草地で見られることが多いから‥と言われていますが、浜松の場合は河原というと天竜川になってしまいます。
ちょっと遠いので、その様子はよくわからないけど、秋から春先までは市内の北部などの農耕地には、このように佃煮にできるほどにゴッソリといます。

「頭かき」を撮ろうと、この日 見つけたのは約200羽の群れ。これだけいれば、後は食後ののんびりした時間の羽繕いを待つだけで「頭かき」は確実に撮れること間違いなし!

近所の佐鳴湖は湖と林に囲まれて野鳥の種類も多く、カワラヒワもチラホラとは見かけるけど、それほどの大群を見ることはないので、彼らはやっぱり開けた農耕地の方がお気に入りのようです。
なぜかというと、彼らの好物はタデ類やイネ科の植物など草の種子が主だからなのです。


「鶸(ひわ)」というのは、「弱い」と「鳥」の合字で「小さくて、ひよわいが、若々しい感じのする鳥」。
ちなみに「鰯」はイワシのことで「自分よりも大きな魚に食われる弱い魚」のこと。

大群で飛ぶと、空にパ~っとヒマワリが咲いたよう!!

日本の伝統色でもある「ひわ色」という色は、カワラヒワやマヒワの体色である黄緑色のことです。


♀は♂よりも全体に淡色です。

カワラヒワのことを書いているうちに思い出したことがあります。
それは1980年頃に購入した「愛鳥かるた」。

左が♀ 右が♂

日本鳥類保護連盟とサントリーが協賛して保護活動を展開している頃に発売になりました。
私の大好きな薮内正幸氏の美しいイラストで描かれたかるたで、子供たちとよく一緒に遊んでいたものです。

その中で、カワラヒワについてはこんな言葉が。「ひまわりの 種をついばむ カワラヒワ」

他には「フクロウは 羽音がしない 夜の狩人」「せせらぎの音 まけずにさえずる ミソサザイ」「チョウゲンボウは 野原の上の ヘリコプター」ETC.
スラスラと思い出すので、認知症の兆候はまだ出ていないようですが・・・!?!
今度は孫を相手に、このかるたを使ってみようかなっと!

薮内正幸氏を知らなかったら、図書館で探してそのイラストを見てください。
1973年~85年にかけて「サントリー愛鳥キャンペーン」という新聞広告を連載していたので、思い出す人も多いはず。一度そのペン画を見たら、その魅力に虜になってしまうこと請け合いです。

最近、偶然にも昔 読んだ「冒険者たち ガンバと十五ひきの仲間」を手に入れたので、孫のクリスマスプレゼントにしようかなっと!  この本の挿絵を薮内氏が書いているのですぞ!















学力テスト Vol.359-2 その解答 ノスリ ~心優しき おっとり型の平和主義者~ 

ノスリ ~心優しき おっとり型の平和主義者~

ノスリの頭かきは「直接」です。

朝日を浴びて颯爽と登場!!

ノスリは猛禽類!・・・だからじゃないけど、カッコいいのです!

どうです? 悠々として飛ぶ姿は魅力満点でしょ?

それなのに、昔の人は「まぐそだか」なんていう、ひどい呼び方をしてました。馬糞ほどに、いっぱいいるから・・・という意味のようです。
性格が温和なせいで、鷹狩りにも使えないしネ。

ノスリはいつも、いじめられっ子! 

おおっ! ノスリがカラスを追っかけてます! 初めて見るシーンです!!


と思いきや、カラスが単にちょっと先を行っただけで、スピードを緩めてカラスが後ろに回ったらノスリが、にわかに緊張!!

カラスが後ろに回って尾羽に噛みつこうとしています。

ガブッ!! 噛みついた~~~!!!

カラスにとっては単なる「暇つぶし」の時間。
だけどノスリにとっては毎日毎日が、こんな試練の時間!

何と、トビにまで追いかけられています。

しかも、よく見りゃトビは幼鳥じゃん!!

そう言えば、ノスリが他の鳥を追いかけまわしているところなんて一度も遭遇したことがありません! 
お~~い、ノスリ君や~い たまにはプッツンして反撃してもいいんだぜい!
男なら勇気を出して立ち上がれ~~!! 君ならできる! きっとできる!!









 

学力テスト Vol.359-1 ~頭かきシリーズ その9~

 「これ誰よっ! 結婚前の おまえだよ」若い時には可愛かったなあ~・・・などと郷愁にふけってはいけません。自分だってしっかりと歳を取ってるんですから!

「お互いが そうと気づかぬ いい夫婦」 ここらが落としどころなのかもしれません。

明日は11月22日で『いい夫婦の日』です。皆さん、いつまでもお健やかに~

※川柳は「いい夫婦 川柳コンテスト」から引用させていただきました。


さてさて、「頭かきシリーズ」のクイズはまだしばらく続きます。 今回はその第9弾!!
この3種類の鳥の名前と、頭かきの方法をセットで答えてください。

頭かきの方法 1:直接頭かき 2:間接頭かき

A

B

C







学力テスト Vol.358-5 その解答 コクガン

 コクガン

気持ちイイ~~!! たまらん~~!!
  コクガンの頭かきは「直接法」

こちらは親子です。

左が成鳥で、右が頭をかいていた息子か娘ですが、雌雄同色なので性別はわかりません。幼鳥は雨覆などの羽縁が白くなっていることで見分けがつきます。


主に岩礁のある海岸などに来るので「海ガン」とも言われています。海藻類が大好物!

オオバンと仲良く食事中。おとなしい性格で、オオバンと喧嘩することもなく、人を警戒することは滅多にありません。この辺りには数年に一度の割合で来てくれます。
この冬も来てくれるといいなっ!







学力テスト Vol.358-4 その解答 アマサギ

 アマサギ

アマサギ君たちの頭かきは「直接法」

冬羽になっても「直接法」 当然だよね!

アマサギは初夏の頃に渡って来る夏鳥です。

この岩場にいる写真は中継地の日本海の島での撮影(2018年5月中旬)です。この頃はすでに夏羽に換羽しています。

6月頃になると「婚姻色」と呼ばれる優雅な姿(右の個体)に! 左が通常の夏羽です。


アイリングは赤みを帯び、目先は赤紫のアイシャドウ。くちばしと足は朱赤色になります。
何ともド派手なお化粧!! おっと間違い・・・華やかなメイクで大変身!!
この「婚姻色」というのは、そう長くは続きません。いろいろ調べてみましたが、どうやらせいぜい数日間だけのようです。


アマサギは英名を「Cattle Egret」と言います。Cattleは蓄牛、Egretはサギ類の総称です。    要するにアマサギは耕作地に深く関わっているのです。

昔は牛を使って畑を耕していましたが、現在では耕運機がその代わりを担っています。

68羽もの大群が!

秋のコメの収穫時期にはこの写真のとおりアマサギやチュウサギ、ダイサギ、アオサギなどが大挙してやってきます。

ここでも40羽のアマサギとチュウサギなどが!

稲刈り機で刈り取られた畑はエサが丸見え状態で、アマサギ君たちにとってはご馳走食べ放題のバイキングレストラン!! ちゃっかりと人間の農作業を利用しているのです。

狙いはバッタ類などの昆虫、ミミズ、ドジョウ、カエルなど 稲に隠れて暮らしていた生き物です。被害者たちはある日突然に隠れていたブラインドを剥がされたので為す術がありません。

おっと、バッタを発見! 抜き足差し足で近づいて・・・

バッタを見事にゲット~~!!

アマサギ君たちは、今頃はどこで暮らしているのかな?











学力テスト Vol.358-3 その解答 ニュウナイスズメ

ニュウナイスズメ
稲をついばむニュウナイスズメ

この日は180羽+の大群でした。

電線にもズラリ!

ニュウナイスズメは晩秋になると遠州地方にやってきます。
180羽の大群と言っても、スズメに比べたらホンの少数派。なのに稲を食い荒らす大害鳥として嫌われていたんだそうな。
だから「鳥獣保護法」ではスズメと共に害鳥として「狩猟鳥」に指定されているのです。
もしかしたら、昔はそのくらいニュウナイスズメの数も多かったのかな?

それとも、よく似ていて分別して撃つことが面倒なので一緒くたにしちまったなんてことないよねっ! だとしたらものすご~く悲しいことです。

♂の頭かきは「間接型」

♀も、もちろん「間接型」

2本の電線の上の段では1羽、下の段では2羽
合計で3羽が同時に頭かき~~~!!!
「頭かき」って伝染するのかな?!?!

このシリーズでは今まで多くの鳥たちの「頭かき」を見てきましたが、共通していることが一つあります。

それは「頭かき」に関わる作業時間が鳥のサイズと比例しているという事。

すなわち、大型の鳥は襲われることが少ないので、羽繕いにも頭かきにものんびり&じっくりと時間を掛けているのです。

大型種の頭かき作業はおおよそ1秒に1回ほどのスピードと超スローモーです。1分以上の場合もあります。それに比べて小鳥は2~3秒間に5~6回ほどの頭かきをチャチャチャ~ッと済ませてしまいます。

ましてや「頭かき」作業はウットリとする分、目もつぶってしまうので危険な時間!

そのホンの一瞬の油断こそが、自然界では命取りになってしまうこともしばしば!!

だから小鳥はその2~3秒という超単時間しか「頭かき」をしません。とにかくものすご~くせわしないのです。それを数回することはありますけどネ!

そして、どうやらこの大型と小型の鳥の「頭かき時間の法則」に例外はなさそうです。

小鳥たちの場合は集団で休息している時が羽繕いや「頭かき」の貴重な時間! 大勢でいれば誰かが敵を見つけてくれるので、安心して「頭かき」ができるという訳なのです。

そんな訳で、小鳥の「頭かき」を撮ろうとしたら、絶対にず~~っとファインダーを覗いていなければなりません! これは結構しんどい作業なのです・・・大勢いるから誰が「頭かき」をするのか分からないからどの個体にも注意してなくちゃいけないしねっ!

このニュウナイ君たちの「頭かき」を撮るのに要した時間は2時間超え! ホントに我ながらようやるわい!!  まあ、好きでやってるんだから苦痛は感じないからいいんだけどサ!