ケリ ~ 親の気苦労 子知らず ~
ケリは東海地方では普通種ですが、関東から来た鳥屋さんにとっては珍鳥!
あちらではほとんど見られないんだそうな!
まだ孵化して1週間ほどのヒナですが、もうあちこちを歩き回ります。
ケリは孵化して2~3時間のうちに乾く幼綿羽で厚く覆われています。これを「早成型」といい、孵化後は3~24時間以内で親の後をついて歩けるようになります。
足が何本?
視力や聴力もすでに備わってますが、幼綿羽では体温調節能力はまだ未発達なので、寒さや雨の場合は親の下に潜り込まなければなりません。
ケリは前の足指が3本で、後ろ指が1本の「三前趾足」
チドリ類の多くは後ろ指がない3本指です。
後ろ向きの足指は第1趾と呼ばれ、ヒトで言う親指に当たります。
元々は樹上で生活していて枝をつかむために進化したと考えられていますが、地上性のチドリ類ではこれが消滅したようです。
ただ、チドリ類で最大級のケリやタゲリには後ろ指(後趾:第1趾)があります。
ではなぜ、ケリには後趾が残っているのか?・・・これは面白そうな答えが見つかるかも?と、調べたけどわかりませんでしたわい! トホホ。
まあ、勝手に想像するにチドリ類で最大種で体も重いので、後趾があった方がカンジキ的な効果で安定するので、残しておいた!…んじゃないかな?
あ~っ、もしかしたら、完全消失までの進化の途中だったりして!?!?
※チドリ類のダイゼンには後趾があるのとないのがいるそうな!? 何でじゃ?!?!
そして外側(外趾(がいし):第4趾)と中側(中趾(ちゅうし):第3趾)の指の間に小さいながらも、水かきがあります。
これを「半蹼型」といいます。
ヒナの足でもチェックしてみると
確かに小さいながら後ろ指(付け根の右上にチョコッと爪のついた指が見えます)もあるし、外側と中側の指の間に水かきがついています。
ヒナたちはちょっと歩けるようになると、親の言うことをあまり聞かずに好き勝手に歩き回ります。
「そっち行っちゃ危ないからダメ~!」「そんなに離れちゃダメ~!」なんて、ああだこうだと言われたって好奇心には勝てっこありません! 勝手気ままにあっちこっちへ!
親は天敵のカラスやネコなどが近づくと「ケケケケ~ ケリケリ~」と、遠方からでもよく聞こえる、すさまじい声を張り上げて追い払います。もちろん名前の由来はこの鳴き声からです。
だいぶ大きくなってきました。これで3週間目くらいかな?
成長したヒナたち。
ここまでくればまずは一安心かな?!
2ヶ月もすると、もう親とほとんど変わらなくなります。
ただ虹彩がまだ黒っぽく、成鳥のような赤味はありません。
そんな自由奔放に成長していくヒナたちを見守る親たちは、毎日毎日神経をすり減らしてヘトヘトで激ヤセ~!
「親の心子知らず」とはよく言ったものです。親になってみないと分からない言葉ですね!
あともう少しで気苦労の多い子育てから解放されることでしょう。
それまで、ぐゎんばれ~~
トップ画像のケリの親子♬
返信削除親の目は、しっかりヒナを見守っていますね!!
孵化後3~24時間以内でもう歩けるとは!早~い!
幼綿羽では体温調節能力はまだ未発達、だから親の下に~
コチドリの親子では見たことあります(^^)
ヒナの足のアップ画像!
三前趾足で半蹼型いう事がバッチリ!\(^_^)/
成長するまで親は大変ですね~頑張れ~
ケリのヒナたちを見ていると、孫と母親の行動によく似ています。「あれダメ~、これダメ~、おとなしくしてなさいってば~!」5分に一回くらいはそんな声が聞こえてきます。
返信削除なのに孫はそんな言葉にはお構いなくマイペース。
まあ、このようにして物事をいろいろ覚えて行くのでしょうね。