クロサギ ~ 黒いけど黒くない ~
前回のツルシギの夏羽が黒くなる理由がよくわからないのに続いて、これも「なぜ黒い?」について、ピーク時に比べて激減してしまった脳細胞をフル活動して考えてみましょう。
サギ類の体が白いということは、魚から上の水面を見た場合に、鳥の色が同じような明度でわかりにくい存在です。だからサギ類からすると魚を捕りやすいのです。
これと違って、海岸に生息するクロサギは多くの岩礁や砂浜などが黒い色をしており、そのような場所では身体の色も暗色である方が隠ぺい色となって、エサとなる魚からは見つかりにくくなるのす。
この写真は目視で見たのとほぼ同じような色合いに撮れています。
英名では「Pacific Reef Egret」または「Eastern Reef Heron」。
図鑑によっていろいろ呼び名が違っていますが「Reef」とは岩礁のことで、体色については触れていません。
若鳥ではまだこのように褐色気味です。
日本の図鑑ではクロサギの体は「灰黒色」とか「青灰黒色(せいかいこくしょく)」などと書かれていますが、そんな表現では味気ないので別の表現を探してみると・・・ありました! 日本の伝統色では「鈍色(にびいろ)」とか「「青鈍色(あおにびいろ)」というのが近いようです。
「青鈍色」は薄く墨色がかった青色で「宇津保物語」「源氏物語」をはじめ平安文学に登場する、日本人好みの伝統色です。
大河ドラマ「光る君へ」では派手な・・・おっと訂正、華麗な衣装ばかり出てくるので、この色を見つけるのは大変かも?
コサギ君に比べて、クロサギ君の足は太くガッシリとしていて短足です。
短いという事は言い換えれば重心が低くて安定感があるという事。決して短足を嘆くことはありませぬ!指先も太くて、岩礁地帯を歩くのに適しています。
※クイズの答えは「三前趾足」と「半蹼型」です。
そんなある日のこと、魚に夢中になって
おっとっと・・・
ズルリ! うわわ~ 落っこちる~~!!
ヌルヌルの岩で滑ってしまいました!
それを左で見ていた奥方が、このあとすっ飛んで来ました!
「ちょ・ちょいと、おまいさん!大丈夫け?」
「お、おう! で・でえじょうぶでい!!ちょっくら滑っただけでい!」
「若ぶってたって、もう昔のように筋肉モリモリじゃないし、足腰は衰えてるし、指の裏のイボイボだってすり減ってんだからさ~」
「うっせ~な~、そんなこた分かってらい!何ともねえって!!そう言うおめーだってこないだ畳のへりにつまづいて転んだじゃね~かよ~」
「あんたって金づちなんだからさ~、もしもあんたに何かあったら、あたしゃどうなるのさ~!」
「おう、でえじょうぶだってばよ~!心配すんなってば~ 死ぬときゃ二人一緒だぜい! ベイビィ~」
そうなんです、クロサギ君はこんな荒海に棲んでいるのに全く泳げないんです!
それでも果敢に、ダイビング!
というよりもフライングキャッチ!!
指先が水面に触る程度で、しっかりと小魚を捕まえた!
この間、ホンの2~3秒ほど
見事なハンティングを見せてくれました!!
泳げなくたって、やるときゃやるんです!
時には小言を言いながらも、これからも助け合い夫唱婦随で仲良く暮らしていくことでしょう。
海岸の岩礁や砂浜に生息するクロサギは
返信削除[青鈍色]が隠蔽色何ですね!
クロサギは泳げない!
他のサギ類は泳げるのでしょうか?
コサギ、ダイサギ、アオサギ、ゴイサギ
泳いでいる姿見てみたい(^^;
助け合い仲良し夫婦の掛け合い実況♬楽しい~(^^)
サギ類で泳げるのは・・・いません!!
返信削除シギ類でも泳げるのはツルシギ、泳ぎが得意なのはヒレアシシギの仲間です。
了解でーす!(^^)
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