アビ ~ 鳥持網代(とりもちあじろ)~
まずは「広島県の文化財 - アビ渡来群游海面」でネット検索をしてください。ここに「鳥持網代」・・・ありていに言うと「アビ漁」の写真が紹介されています。
写真では小舟の周りに、多数の海鳥が浮かんでいます! そして、この海面の下にタイやスズキがごっそりといる!というのです。
「アビ漁」とは ①イカナゴなどの小魚の群れを狙ってアビが潜水 → ②イカナゴは海中深くへ逃げる → ③そこではタイやスズキが大好物のイカナゴを待ち受けている
漁師は海上にいる多数のアビを目印にして、時には数十隻以上でその周りを円陣で取り囲み、そこでタイの一本釣りをする ・・・というわけです。江戸時代から続いたその風景は残念ながら昭和60年代前半には消滅してしまったとのことです。
ただし、ここでいう「アビ」という鳥の多くは、この「シロエリオオハム」とのこと。
シロエリオオハムとは、国内で見られるアビ、オオハム、ハシジロアビの4種類からなる「アビ類」のⅠ種です。瀬戸内海ではアビよりもシロエリオオハムの方が多いのです。
さて、今回の主役の「アビ」君はこちら。
4月に天竜川河口に来てくれました。
ヒトを警戒することなく悠々と泳いでいます。
「アビ類」は潜水が得意です。
足は水かきも大きくて、体の後方についています。
英名では以前は「Red - throated Diver」と呼んでいました。
「Diver」の名前のとおり潜水が得意で、長い時には2分以上も潜り、はるか50~100mも離れた場所に浮上したりします。
※ここ10年ほど前に「Red - throated Loon」に改名されています。
ポカポカ陽気に、のんびりと居眠り
あれあれ、あくびまで!
アビ君は「直接頭かき」
今回のアビ君の虹彩は、濃いあずき色程度。
まだ若いんだろうな、きっと。
これは別の時期に撮った成鳥です。
ルビーのような真っ赤な虹彩をしています。
いつもは4月頃までには繁殖地へ渡ってしまうために夏羽を見ることは叶いません。
夏羽は英名のとおり喉が赤く変化するのですが、それを国内で見られるチャンスは滅多にないのです。
10年前には、銚子で5月まで残っていてくれた個体がいて夏羽が見られたとのこと!
ああ、知らなんだ!! 知ってりゃすっ飛んで行ったのに~! 是非とも見たかったな~!
「Red - throated Loon」で検索すれば、そんな写真がごっそりと見れますぞっ!!
ちなみに、広島県の「県の鳥」はアビです。
皆さんの住んでいる「県の鳥」は知ってますか?
アビの特性を利用した漁が行われていたんですね。
返信削除アビは思っていたより可愛い顔(^^)
成鳥の真っ赤な虹彩は綺麗ですね~
私の住む県の鳥はシラコバトでーす!しかし・・・
以前は散歩すれば会えたのに
もうかなり前から全然会えなくなってしまい残念です。
シラコバトの近くに住んでいる友人の話では、最近はほとんど見ることができないと聞きました。
返信削除越谷まで遠路はるばる出かけて行ったのを思い出しました。