ハイイロガンというのは、かなりの珍鳥! 今日現在で国内で見られるのは、もしかしたらこの個体だけではないか?と思われます。
珍鳥というのは普通に考えると、そう長期間は見られない鳥!・・・の筈なのに、浜松のハイイロ君は1年が経過してもまだ滞在しているのです! ホントです!!
浜松へ初渡来(2025.5.9)した翌日に撮影
もちろん、静岡県初記録でした!!
こちらは最近撮ったもの 2026.4.20
どこかケガをしている? いえいえ、そうではありません。しっかりと毎日、休息場所と食事場所を往復して飛び回っています! では体調不良? いえいえ、そんなこともなさそうです。もしかして何事にもおっくうな、めんどくさがり屋? う~ん、何とも言えません。
ハイイロガンはユーラシア大陸に広く分布していて、2亜種に分かれています。
日本では2亜種とも馴染みがないけど、ごく稀に観察されるのは学名が「Anser anser rubrirostris」という亜種で、英名では「Eastern Greylag Goose」と呼ばれています。いわば「東方型のハイイロガン」です。これが今回のハイイロ君。
片や、ヨーロッパで普通に見られるのは、学名が「Anser anser anser」という亜種で、英名は「Western Greylag Goose」、和名を「キバシハイイロガン」と言います。こちらが「西方型」で、ご存じのとおり、家禽のガチョウというのはこのキバシハイイロガンから作られました。
東方型ハイイロガンの繁殖地というのは中国北部やモンゴル、ロシアなどで、そこでの気温は10~20℃という、エサも豊富で涼しい高原地帯。
昨年の浜松市は異常高温の日が多く、最も暑かったのは 8月30日で、何と「酷暑」というよりも「激暑」の方がピッタリの 40.2 ℃ !!
大型のハイイロガンは寒さにはめっぽう強いのですが、暑さには弱いというのが定説です。なのに、この子はそんなクソ暑い浜松を離れることなく、とうとう1年が経ってしまったのです。何故? 理由はわかりません。まだ彼女に興味がないのかな?
2025.10.29 撮影
一度だけ渡るチャンスがありました! それは10月下旬のことでした。何と1羽のマガンが迷行してきたのです。そして写真のように一週間ほどハイイロ君と昼も夜も仲良く一緒に行動していました。
よし!これなら絶対に近いうちに一緒に渡っていくぞ~! 誰しもが、そのように思ったのですが・・・何と何と、マガンだけが飛んで行ってしまったのです!!!
えっ、ええ~~っ! そんなことってあり? どちらがお断りしたのかは本人たちに聞かないと判りませんが、首をひねるばかりです。もちろん、そんなだから3月になってカモや冬鳥たちが渡って行ってもハイイロ君は一切お構いなし! 一人悠然と孤独を楽しんで現在に至っているのです。
今日ものんびりと直接頭かき
冬に宮城県の伊豆沼に行くとマガンがごっそりいるけど、彼らはヒトや捕食動物の動きに敏感で、ものすごく警戒をしています。100mで警戒注意報を発令! それ以上近づくとすぐに飛んで逃げてしまいます。彼らはヒトを全く信用していません。過去に狩猟対象としてひどい目に合っているからです。
集団で採餌する時には必ず見張り役がいて周囲に注意を払っています。家族だけの少人数の場合も同じです。そして少しでも危険と判ったらすぐに仲間に発令!! これは視界の広いところで食事をするという彼らの食生活の中で、生き残るための欠かせない行動なのです。
ハイイロガンももちろん警戒心はありますが、マガンほどではありません。これは過去に長い間、ヒトと近くで暮らしてきたことと関係しているのかも?
マガンは「まずは逃げて安全を確保する慎重型」なのに対して、ハイイロ君は「とりあえずは様子を見てから行動するおっとり型」、のようにみえます。
1986年撮影
40年前に愛知県の渥美半島で遭遇したハイイロガン。
この時も警戒心はかなり薄かったように感じました。
今回のハイイロ君も、ヒトへの警戒心がほとんど無いと言っていいくらい。
こちらがジッとしていると、どんどん近寄ってきてしまいます。
「おいおい、それ以上来たらフレームからはみ出しちまうぞ~!」
種子を食べるのに夢中で、ヒトなんてまるで眼中に無し?!
2時間ほど掛けてようやく食事が終了
満腹になったかな?
朝食を終えて、一旦はお気に入りの中州で一休みのために飛び立ちました。
体が大きいので迫力は満点!
ほれほれ、僕ってどこもケガなんてしてないぞ~
さて、こうなったらいつまで浜松の住民でいてくれるのか、ギネスに挑戦~~!!
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