カワセミ ~穴掘り名人~
鳥類は世界に約9,000種類、国内でも630種ほどがいます。これだけ種類がいると、いろいろな形の足を持った鳥がいても当然ですよね。これから、このシリーズではそれらを段々と紹介していきます。
カワセミは長い嘴と大きな頭が目立ち、その割に体は小さめで、ヒトの体型で言うと幼児のような4頭身で、おまけに趾(あしゆび・足指)が小さいのです。
※以降は「趾(あしゆび・足指)」のことを、慣れ親しんでいる「足指」と表現することにしますのでご了承ください。
一言で言えば「頭でっかちで短足」なのですが、これが絶妙に可愛いフォルムなんだよね~
鳥類の足指の数は4本で、これが基本です。自分の右手を手のひらを下にして見た場合、親指から順に数えていきます。その親指が第1趾で、鳥の場合は通常は後ろ向きについています。よって「後趾(こうし)」と呼びます。
続いて人差し指に当たる部分が第2趾、中指が第3趾、薬指が第4趾と呼びます。これらの指3本は前に向かってついているので「前趾(ぜんし)」と呼びます。
言葉で表すとダラダラと書かなきゃならないし、きっと理解しづらくて、途中で思考が停止してしまうお方がいらっしゃると思われます。ほれほれ、そこのあなた!もう目が泳いでいて、他のことを考えてるようですぜ!
なので図鑑を引用することにしました。・・・最初からこうすりゃよかったわい! フン
さて、本題!! 見た目は不便な足指のように見えるけど、巣作りの時にその威力を発揮するのです。カワセミの巣穴は垂直の崖などに、80㎝から1mほどの奥行きで、体の幅くらいのトンネルを掘るのですが、短い足は狭い穴を通るのに都合がよく、さらにこの合趾足の形がスコップのように土をほじくり出すのに最適なのです! ということで、これがカワセミ類の選択した足指の進化の結果なのです。
ちなみに、穴掘りスペシャリストのモグラ君の前足は5本の指がすべて癒着していて、さながらスコップのような形状になっているのです。
葛飾北斎の浮世絵では、その嘴が黄色にされてしまっています。ぜひその絵を美術館などで探してみてください。・・・おっと、ネットでも検索できるぞ~!
fuutenhideさんの分かりやすい説明のお陰で
返信削除カワセミの足指の構造と役目が良く分かりました♬
カワセミに会うと幸せ気分~!
♀だけが口紅差しているのも可愛い~(^^)
浮世絵[芦にかわせみ]がありました!
嘴全部が薄いオレンジ色という感じですね。
コバルトブルーがないのも寂しいです。
神奈川県立歴史博物館HPには
調査の結果、現在では贋作と見なされていることが判明したとありました。
トップ写真のオシドリが華やかですね!
返信削除水面にも綺麗に映っていますね~\(^_^)/
◆あまり褒められたことがないので、褒めてもらうと「おおっ、やった、やった~~!」と図に乗ってしまう性格ですが、ものすご~くうれしく思います!
返信削除◆「芦にかわせみ」ってカワセミが3羽いるやつですよね?それが贋作?! 初めて知りました!!
◆今回、私が黄色い嘴と言ったのはボストン美術館所蔵と書いてある「翡翠 鳶尾艸 瞿麦」のことです。
翡翠以外の字が分からず漢和辞典で調べました(^^;
返信削除しゃが、なでしこ、でした。
[芦にかわせみ]の3羽の翡翠よりも1羽が大きく描かれて
凄い迫力がある翡翠ですね!
この黄色の嘴は間違ってますよね~
返信削除北斎さん 良く見てなかったのかな?
江戸時代の絵にはたまに間違いが見つかります。
返信削除例えば「松にツル」などは典型的な間違いです。ツルは松には止まりません。きっとコウノトリかアオサギの間違いなのです。