学力テスト Vol.395-6 その解答 ヒレンジャク その3 ~ 恋の架け橋 ~

ヒレンジャク その3 ~  恋の架け橋 ~ 

ヤドリギ
漢字では「宿り木」とか「寄生木」と書きます。

 主に落葉広葉樹に寄生し、寄生された樹木(ケヤキ、エノキ、サクラ、クリなど)は「寄主」と呼ばれます。ヤドリギはヨーロッパや西部・南部アジアが原産地とされており、日本にも昔からセイヨウヤドリギの亜種が自生しています。

 冬でも木々の高い枝で緑の葉が茂るため、昔は神が降りる場所と信じられ、「神が宿る木」とされたことが名前の由来です。

 ヤドリギは、大きな落葉樹の上の方で鳥の巣のような形状で寄生する植物です。その大きさは1m以上にもなるほどで、正確には「半寄生植物」と呼ばれます

 「半寄生植物」とは「根を持たないため、宿主となった樹木から水分と養分をもらい、自分でも葉緑素を持っていて光合成をして育つ」という、ちょっと変わった植物です。

このヤドリギの実こそがヒレンジャクの大好物!!

 ヒヨドリもたまに食べることがありますが、レンジャク類(ヒレンジャクとキレンジャク)ほどご執心ではありません。ネバネバの食感が好きじゃないのかもね?!

ヤドリギの果実は甘いとのこと。
今度ちょこっと試食してみようかなっと!

おっと、さっそくヤドリギのフンを出しました。
鳥の体内を抜けるのには、そんなに時間がかかりません。


 果肉は透明に近い薄黄緑色で粘りがあり、種子はそれに包まれているため、鳥の腸内を簡単に通り抜け、長く粘っこい糸を引いて宿主となる樹上に落ちます。そこから発芽していくのです。

おおっ!! 

 これぞレンジャク類の古名の「しりくさり(尻鎖)」そのもの!! 一度だけですが、こんな写真が撮れました。
 ヤドリギの粘着力の強さが存分に発揮されています。この粘着力ならばレンジャク類によってヤドリギの分布を広げる戦略がうなずけます!

 ヤドリギは他の寄生植物がするように種子を飛ばしたりするのではなく、レンジャク類に食べてもらってその種を運んでもらっているのです。
このようにレンジャク類とヤドリギは持ちつ持たれつの共生関係にあるのです。

ヤドリギの古名は「ほや」
よってレンジャク類も「ほやどり」と呼ばれていました。


 ヒレンジャクの飛翔は目視では早すぎてよくわかりませんが、写真で切り撮ると、ため息が出るほど華麗です。特に尾羽の緋色の部分を広げた一瞬が絶品! さらに下尾筒のオレンジパンツも華を添えてます!!

歌舞伎役者を思わせる顔のメイクや、冠羽もカッケ~!!

ヒレンジャクは東アジアのみに局所的に生息しています。

英名は「Japanese Waxwing

 そして学名も「Bombycilla japonica」で、意味は日本の絹の尾の鳥。どちらの名前も日本の特産種のような意味合いの名前で嬉しくなってしまいます。



西洋では、ヤドリギ(英名:mistletoe)は冬でも落葉樹の中で青々としているため、不思議な力があると考えられ「不死の象徴」とされています。
大切な儀式を行う時には、必ずヤドリギの下で行っていたとのこと。「ヤドリギの木の下でキスをお願いされたら断ってはいけない」とか「クリスマスにヤドリギの下で一緒にいる人にはキスをしてもよい」と言われています。
マライア・キャリーの「恋人たちのクリスマス All I Want For Christmas Is You を はじめ、多くのクリスマスソングの歌詞にも出てきます。(ネット参照)

 あなたもお目当ての彼女をヤドリギの下に誘ってみる? 恋が成就するかも?!!? 
もちろん ヒレンジャクが止まっている木の下で!! 
ではGOOD LUCK!!💛


追伸:大事なものを忘れるところだったわい!

ヒレンジャクは「間接頭かき」
苦し紛れの写真ですが、左足の爪の部分が見えるでしょ?

こちらの写真なら翼越しに「間接」で頭かきをしているのがハッキリ・クッキリと!

 今回、私が撮っていた個体の1m左隣にいたヒレンジャク君が、全く同じ時間に「頭かき」をしたんだって! ギョエ~ こっちを狙えばよかったのか~ グギギギギ~~
 この後しばらく待ったけど、もう頭かきをすることはありませんでした。
たった2秒ほどのチャンスを、ず~っと半押しで待つというのはきつい! 指は固まって動かなくなるし、痙攣するし、ホンマにきついんでっせ~! トホホです!!

 でも、ヤドリギの花言葉は「困難に打ち克つ」「克服」「忍耐」なので、ここでくじけるわけにはいきません!
 今度こそ撮ってくるぞ~~!!・・・ということで、2枚目の頭かきは隣で撮っていた友人からの大事な写真をお借りしました。


















3 件のコメント:

  1. ヒレンジャクの飛翔写真!綺麗ですね!\(^_^)/
    レンジャク類とヤドリギは持ちつ持たれつの共生関係。
    宿主になる木に何かメリットはあるのかな~?
    頭かきショット狙ってずーっと半押しは
    ホント疲れると思います。ガンバ!(^_^)/

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  2. ヤドリギに寄生された樹木(宿主)にとっては、メリットはないようです。ジワジワと自分だけ成長して、宿主は生かさず殺さずって感じですねっ!
    ネットで調べた時には「ヤドリギが寄生すると、時には宿主を枯らしてしまうこともありますが、通常は成長を阻害する程度にとどまります」と書いてありました。

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  3. 宿主にはメリットは無しなんですね~

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