学力テスト Vol.453-2 その解答 カワセミ ~ 新年第1号 ~ 

  カワセミ ~ 新年第1号 ~ 

カワセミ君は体が小さく、足指をしっかりと撮るのがなかなか大変。

よ~く見てください。指が癒着しています。

これを「合趾足(ごうしそく)」と呼びます。

参考「フィールド図鑑 日本の野鳥 第2版」より

上のイラストが一般的な鳥の趾(あしゆび)の形です。
ところが、カワセミ類を含むブッポウソウ目の鳥では前趾(ぜんし)すなわち前向きの3本の指が根元で癒合しているのです。
第二趾(内側の指)は1/3ほど、第四趾(外側の指)は2/3までが、それぞれ第三趾(中指)とくっついているのです。

なぜこんな形に? というのは以前に詳しく書いているので、もう一度その部分をコピペでご紹介します。

合趾足は見た目は不便な足指のように見えるけど、巣作りの時にその威力を発揮するのです。カワセミの巣穴は垂直の崖などに、80㎝から1mほどの奥行きで、体の幅くらいのトンネルを掘るのですが、短い足は狭い穴を通るのに都合がよく、さらにこの合趾足の形がスコップのように土をほじくり出すのに最適なのです! 
ということで、これがカワセミ類の選択した足指の進化の結果なのです。

ちなみに、穴掘りスペシャリストのモグラ君の前足は5本の指がすべて癒着していて、さながらスコップのような形状になっているのです。

うわわ~、新年早々 死体の写真かい!?!?

いえいえ、そうではありませぬ!これはたまたまビュンビュンと高速で首を振ったところが撮れただけ! そのために少々ピンボケで、瞬膜も真っ白く撮れてしまったのです。

瞬膜を閉じる前

瞬膜を閉じた時
ごく薄くですが、目が白濁しているのがわかりますか?

その名のとおり、瞬間的に開閉するので「瞬膜」と呼びます。カワセミ君の場合は、もちろん水中へダイビングする時にも瞬膜を閉じて目を守ります。

ちなみに、どの鳥にも瞬膜がありますが、その役割というのは
①目の表面のホコリを取り除いたりして保護する ②太陽からの直射や水面からの反射光を減光したり ③風から目を守ったり ④潜水性の鳥ではゴーグルの役目をしているのです。

おっと、羽の後ろ側から足指が出てきました。

瞬膜を閉じて、気持ちよさそうに「間接頭かき」

これはすぐ近所で、元日に撮れたもので、もちろん今年最初の「頭かき」の撮影第1号なのです! 大好きなカワセミ君で頭かき第1号が撮れるなんて 超ラッキー~!!
今年はきっと、いいことがたくさんあるぞ~~!!!





















学力テスト Vol.453-1 頭かきシリーズ その72

 正月は久しぶりに近所の佐鳴湖公園で・・・というよりも、お屠蘇を飲んでしまったので運転できずに仕方なく・・・ナノデスケドネ。それにしても散歩をしている人の多いこと!

ジョビ君がいました。そ~っと近づいてみても逃げません。
結局は2mで撮れてノートリ(ノートリミング:すなわち拡大してない写真の事です)。

アオジ ♀

帰り道でアオジのペアがいたのでベンチに座って撮っていたら、どんどん近づいてきました。何と1mを切って、足元まで来てしまいました。「う、うわわ~、それじゃピントが合わなくなっちゃうじゃん!」

一緒にいた♂も大接近してきました!!

「あわわわ~、オイラって、もしかして鳥に好かれてる?」と、言うよりも完全にこちらを無視しているようでした。「とうとう、オイラも石になっちまった~」

庭に来るメジロやヒヨドリたちに昨年のうちに買っておいた甘~い次郎柿をあげても警戒心はハンパないし、アオジ君なんてチラッとガラス越しに立っただけで脱兎のごとくササ~ッと飛び去ってしまう!・・・いったいこの差は何なんだ?!?!

さてさて、少々ヒマな時間ができたのでクイズを作ってみました。


この「鳥の名前」と「性別」、「頭かき」の方法をセットで答えて下さい。

頭かきの方法 1:直接頭かき 2:間接頭かき

さらにさらに今回も追加問題です。いつものように「足指の形」や「水かきの種類」に関しても答えて下さい。もし、水かきの種類に該当しない場合は「無し」と解答して下さい。


足指の形
水かきの種類
※2つのイラスト資料「鳥のフィールドサイン 観察ガイド」箕輪義隆








学力テスト Vol.452-2 その解答 ユリカモメ ~ シンボルバード ~

 ユリカモメ ~ シンボルバード ~


清水港クルーズでは出航して間もなくのこと、水上や防波堤で待機していたユリ君たちが船を追いかけてきます。

その数はざっと30~40羽なので、なかなかの圧巻です。


こんな写真を撮るにはスマホとか18ー55mmの小さいレンズの方がGOOD!
いつもの100ー400mmレンズではユリ君もあふれてしまうか、バックに富士山を入れるのが難しくなってしまいます。

ユリ君たちのお目当ては観光客が投げるパンなどのエサ! もちろん私も前日に食パンを買ってきて事前に細かくしたのをリュックに入れて用意万端でしたとも。

自分でパンを投げていては撮れないので、近くにいた子供たちにパンを渡して投げてもらいます。
「はい、投げていいよ~」「もっと高くへ~」など、注文を付ける方も大変です。なんせ富士山をバックに撮らねばなりません故。

今回のクイズ・・・実は過去に学力テストでは370-4と423-3で「頭かき」や「足指」のことを出題しているんだけど、清水港クルーズに登場してもらったついでに復習を兼ねて再度出してみました。

ユリ君は遊覧船の最後尾の手すりにも止まってくれます。

彼との距離は1m以内ですが、ヒトを怖がる気配は全くありません・・・というよりも「もっとパンをちょうだい~!」と催促してきます。


その足を拡大すると前指が3本と後ろ指が1本の「三前趾足(さんぜんしそく)」で「標準蹼足(ぼくそく)または全蹼足(ぜんぼくそく)」なのがよ~くわかります。

「蹼足(ぼくそく)」って何のこっちゃ? 「蹼」とは「水かき」のことで「蹼膜(ぼくまく)」とも呼びます。皮膚から進化したものですが、ユリ君はカモ類のように水かきを利用して泳ぎ回るようなことは殆どしません。プカプカ浮かびながらチョット足を動かす程度に見えます。

頭かきは「直接」です。


こんなふうに夏羽に換羽を開始するのは3月下旬頃からで、4月の上旬頃までの間で約半月ほどかけて変身するのです。

夏羽に変身した後は極東ロシアの方へ渡って繁殖するのですが、冬になればちゃんと戻ってきてくれます。

ユリカモメはシンボルとして結構人気があるようで「東京都の鳥」の他には、焼津市、四日市市、春日部市、大津市、福岡市などで「市の鳥」に認定されているのです。


また今度、このクルーズで逢おうね~~!!






2025年 新年のごあいさつ & 学力テスト Vol.452-1 頭かきシリーズ その71

 明けましておめでとうございます。今日は風もなく、暖かくて静かな元日でした。このまま何事もなく穏やかな一年でありますように!!

毎度おなじみ、日本平からの清水港です。
さすがは「日本三大美港」と言われるだけのことはあります。
ちなみに日本平も「日本観光地100選」に選ばれています。

それにしても、こんなに雲一つなくクッキリとした富士山を見たのはホントに久しぶり!!
この富士山の雄姿を東名高速道路を走りながら・・とか、新幹線の窓からでしか見たことがない・・という友人がいたので、そんじゃこの時期が一番じゃ!と、はるばる案内してきましたが、見事に期待に応えてくれました!
これだけ美しい富士山に出会えたら、その甲斐があったというものです。

そのためには日本平動物園の方からのパークウェイを登って、日本平の頂上へというルートを選択して、いきなり清水港と富士山の絶景が見られるという演出効果も! 
もちろん「うわわ~~、す・すっご~~い!!」と感動していただきましたぞ!

今回は清水港でこんなクルーズに乗ってみました。
※写真はこのクルーズのHPから借りました。
富士山がバッチリ見えて波も穏やかな日となれば、絶対おすすめのコースです。

清水港の中をぐるっと回る遊覧船のチケットです。
40分で2000円は決して高いものではありません。

なぜなら、このクルーズにはこんな鳥がセットなのですから。


ということで、新春クイズ。
この「鳥の名前」と「頭かき」の方法をセットで答えて下さい。

頭かきの方法 1:直接頭かき 2:間接頭かき

おまけで、今回も追加問題です。いつものように「足指の形」や「水かきの種類」に関しても答えて下さい。もし、水かきの種類に該当しない場合は「無し」と解答して下さい。

足指の形

水かきの種類
※2つのイラスト資料「鳥のフィールドサイン 観察ガイド」箕輪義隆