カワセミ ~ 新年第1号 ~
カワセミ君は体が小さく、足指をしっかりと撮るのがなかなか大変。
よ~く見てください。指が癒着しています。
これを「合趾足(ごうしそく)」と呼びます。
参考「フィールド図鑑 日本の野鳥 第2版」より
上のイラストが一般的な鳥の趾(あしゆび)の形です。
ところが、カワセミ類を含むブッポウソウ目の鳥では前趾(ぜんし)すなわち前向きの3本の指が根元で癒合しているのです。
第二趾(内側の指)は1/3ほど、第四趾(外側の指)は2/3までが、それぞれ第三趾(中指)とくっついているのです。
なぜこんな形に? というのは以前に詳しく書いているので、もう一度その部分をコピペでご紹介します。
合趾足は見た目は不便な足指のように見えるけど、巣作りの時にその威力を発揮するのです。カワセミの巣穴は垂直の崖などに、80㎝から1mほどの奥行きで、体の幅くらいのトンネルを掘るのですが、短い足は狭い穴を通るのに都合がよく、さらにこの合趾足の形がスコップのように土をほじくり出すのに最適なのです!
ということで、これがカワセミ類の選択した足指の進化の結果なのです。
ちなみに、穴掘りスペシャリストのモグラ君の前足は5本の指がすべて癒着していて、さながらスコップのような形状になっているのです。
うわわ~、新年早々 死体の写真かい!?!?
いえいえ、そうではありませぬ!これはたまたまビュンビュンと高速で首を振ったところが撮れただけ! そのために少々ピンボケで、瞬膜も真っ白く撮れてしまったのです。
瞬膜を閉じる前
瞬膜を閉じた時
ごく薄くですが、目が白濁しているのがわかりますか?
その名のとおり、瞬間的に開閉するので「瞬膜」と呼びます。カワセミ君の場合は、もちろん水中へダイビングする時にも瞬膜を閉じて目を守ります。
ちなみに、どの鳥にも瞬膜がありますが、その役割というのは
①目の表面のホコリを取り除いたりして保護する ②太陽からの直射や水面からの反射光を減光したり ③風から目を守ったり ④潜水性の鳥ではゴーグルの役目をしているのです。
おっと、羽の後ろ側から足指が出てきました。
瞬膜を閉じて、気持ちよさそうに「間接頭かき」
今年はきっと、いいことがたくさんあるぞ~~!!!