アオバト ~ 妖しい瞳 ~
日本の伝統色の中に「山鳩(やまばと)色」というのがあります。
「山鳩色」というのは「ヤマバトの羽のように黄色に青色のかかった色、緑みの灰色」・・・と紹介されています。
ところで、「ヤマバト」というのは通常はキジバトの別名というのが定説ですが、古くはアオバトのこともヤマバトと呼んでいました。
アオバト ♂
「アオ」という名前の付く鳥は国内では10種類ほどいますが、漢字表記の時に「緑」の字を書いて「アオ」と呼ぶ鳥は「緑鳩(アオバト)」と、「緑啄木鳥(アオゲラ)」だけです。
ちなみにアオジ、アオシギ、アオアシシギ、アオバズクなどの時には「青」という字を使い、アオサギの場合だけは「蒼鷺」として使い分けています。グレイッシュなグリーン すなわち、すこし濁った青緑と言う意味で「蒼」を使っているのです。まさにアオサギにピッタリのイメージの色!
アオバト ♀
元々、いにしえの色の表現は赤、黒、白、青の4色だけだったという説があります。その中で青というのは緑、青、青緑、青紫までの幅広い範囲の色のことを表していました。だから緑色なのに「アオバト」と呼ばれているのです。
アオバトの生息域は日本以外では中国の南東部、台湾、ベトナム。同じアオバト属に「ズアカアオバト」というのが屋久島以南の南西諸島に分布しています。このあとでも、この鳥の写真を使っていろいろ解説をするので覚えておいてください。
ズアカアオバト
さてさて、アオバトはどうしてこんな美しい色をしているのか?
それは彼らの生活がブナやミズナラなどの広葉樹が茂った山中だからなのです。夏に山へ鳥見に行くとアオバトの声は時々聴くことがあるけど、姿を見ることはほとんどありません。この保護色を見つけることはホントに難しいのです。そして彼らの警戒心もハンパではありません。
学名 学名は「Treron sieboldii 」といいます。
属名 属名の「treon」は「臆病」と言う意味です。種小名の「sieboldii」は、かの有名な「シーボルト」のことです。つまり「シーボルトが見つけた臆病な鳥」。
こ
そして今回のトピックス! アオバトで注目するのが虹彩の色! これはスゴイです!!
アオバト
ズアカアオバト
どちらの種も虹彩は内側が空色で、外側が赤紫の二重になっているのです!!
どうしてこんな二重構造になってるんだろう? この眼を通したら世界はどんな風に見えるのだろう? - その2へ続く ー
妖しい瞳 のアオバト君♬
返信削除三前趾足♬ なんか可愛い(*^-^*)
ドバトは例外中の例外として、よく見かけるキジバト君は地味な鳥の代表種。
返信削除だからこの美しいハトを見ると胸がときめくのです!!