馬尾蜂 その3

ウマノオバチ』のことを知ってもらうには、まずママの産卵管の写真を見てもらうのが一番!
でも全体像を写そうとすると本体がものすごく小さくなっちゃうけどそれは仕方のないこと。


これは本体をそこそこの大きさにしたもの、すると産卵管は全体の1/3くらいしか写りません。


そこで産卵管全体を撮ったものをお見せしましょう。
この時はヒラヒラと翔んで近くのクリの葉にペトッと付きました。
そしたら産卵管が風で左右にゆったりと揺れていました。


図鑑によると産卵管の長さは個体差はあるにせよ、体の約6~9倍と書いてあって今回のも約6倍くらい! 「サンコウチョウ」のパパだって体の2倍くらいしかないので、まるで比較にならないね~。

かの有名な、品種改良された高知県の「尾長鶏(オナガドリ)」の尾羽の最長がギネスで10.6mというから、体長比でいうとこんなものかな?


この写真では根元から1/3くらいのところで、鞘と産卵管が分離しているのが見えます。(Y氏提供)

昆虫館などでの展示ではその産卵管の長さを持て余して、ぐるぐると巻いてあったり、ビローンと長く表示してあったりとっ苦労の跡がうかがえます。

とにかくフィールドで出会ったら感激そのもの間違いなし!だからぜひ探してみてね!出会うチャンスは5~6月だぞ~。

風車なんて目じゃない!

タカ見の二三月峠の展望台がぎゅうぎゅう詰め? あの畳2枚分しかないところに大勢? 新聞に載った?! ・・・おおヤダヤダ! 人見知りのわたくしとしましては、また新しい場所を探さにゃならんじゃん!

※人見知りとは? ⇒ 元々は子供が知らない人を見て、恥ずかしがったり嫌ったりすること。
大人の場合は「内気」・「照れ屋」・「はにかみ屋」・「恥ずかしがり屋」などのこと。
このうちのどこかにゃ、ひっかかるかな? ブヒッ!



二三月峠の展望台が御礼満員になった原因がこれ!!
これがkunichanが嘆いている、問題の三岳山の隣りから滝沢展望台付近まで延々と10基も作った「風車」です。 これは二三月峠から撮った遠景です。 

近くに行くとまるでジェット機の発着場のような騒音! これじゃサシバ君やノスリ君が近寄らないのも無理からぬこと!
きっと風車の南側の住民の皆さんの中にも、耳鳴りや頭痛を起こしている人がいるはず!
それに風車を設置する前は「タカの渡る時期は風車を回さない」と約束したように聞いてるけど嘘八百! 我々のささやかな楽しみを返せ~!


そんな中でもカラスだけは悠々と風車のすぐ近くを飛び回っています。
騒音なんてまるで眼中にないようです。 風車のサイズは大雑把にいうと、羽根の一枚が約45mで地上高は約120mです。とにかくでかい!
他の鳥がびくついても、カラスだけはこの風車のどこまで近づいたら危険なのかを見切っているようです・・・さすが鳥世界の知恵者No.1!

 
さて、クイズの日の延長で問題を! 
ヒントは出さないけど、このカラスを識別してみてね!

学力テスト Vol.66

今回のクイズ。 例によって答えは無しでがす!
今日はすっごくいいことがあったので、特別サービスで里の家のエリア以外のチョウも入れてみました。 じゃあ、ぐゎんばってね~!

おっと「馬尾」の続きを期待していた人はゴメ~ン! それは明日ねっ!






ではGOOD LUCK!!

馬尾蜂 その2


こちらはご存じ『シロスジカミキリ』 体長は約5cmと日本最大のカミキリムシです!


グワッハッハ~ 俺様は強いんじゃ~!・・・どうです?この強大な顎!一度噛まれてみたい?


そしてこちらは『ミヤマカミキリ』。地味~ですが、これもそうとうデッカイです。


こちらも「シロスジ」君に負けず劣らずの強烈な顎!


この2種類ともブナ科に産卵します。ブナ科といえば「クリ」。だからこの2種類のカミキリムシはクリ栽培農家から見れば大害虫! 
里山のクリ畑の樹皮下でも、きっと幼虫が食い荒らしたトンネルがいっぱい!幼虫は3~4年かけて成虫になるんだそうな。

さてさて、こんなすご~いカミキリムシの天敵といえばこれ!
体長は2cmかそこらで、クリクリオメメのとっても可愛い顔をしてます。 
名前は『ウマノオバチ』といいます。


「な~んだ、前回のブログで見たばっかしじゃん!」って? 
まあまあそう言わずに尻尾の先に注意してね!


♂とちがって産卵管が! そうです、これが噂の「馬尾」なのであ~る!

うわ~っ、出かける時間になっちまったので本日はこれにて終了、ほんじゃまた!

馬尾蜂

このハチは「コマユバチ科」に属しています。コマユバチの仲間は寄生蜂の中では代表種!


ハチらしかぬ可愛い顔をしてるでしょ?


和名の『ウマノオバチ』は、産卵管がウマのしっぽのように長いことに由来するするもので、漢字で書くと「馬尾蜂」。


どこが馬の尻尾のように長いんだって?・・・って言いたいんでしょ?
そんなのあるわけないじゃん! だってこれはなんだからさっ!

黄金バット

漢字で書くと「面形天蛾」または「黒面形天蛾」。別名を「ドクロ蛾」、又は「骸骨蛾」というスゴ~イ名前で知られるのはメンガタスズメ属の仲間です。



眼の形が垂れ目になって笑っている形か、そうでないというのも識別の一つらしいので、その点からすると、どうやらこれは垂れ目の方の『クロメンガタスズメ』らしい!

これは南方系のガということですが、里山ではこんな昆虫まで見れちゃうんです!



学名は「Acherontia lachesis」といって、Acherontiaとはギリシャ神話の地獄の川の名にちなんだもので、面形をドクロに見たてたようです。
ヨーロッパでは、この属の蛾の眼を見ると不幸が来る!という迷信があるんだって!




これが、その不幸を呼び寄せるという眼じゃ~!

「昆虫採集の魅惑」という本を読んだ時に「メンガタスズメ」はペルーのアンデス山中が原産で、ジャガイモの栽培とともに世界中に広がった・・・と書いてありました。
これは人間が好んでいる植物とともに、そこに付いていた(それを食草としていた)卵や幼虫が広がったという意味だよね?

「クロメンガタスズメ」の分布を調べると、日本以外では台湾、中国、マレー、インド。
片や「メンガタスズメ」の分布は朝鮮、台湾、中国、マレーと書いてあって、どちらにも南米のことは何も書いてないけどどうしてかなあ? まあいっか! 

ホントはおちょぼ口

チョウやガの成虫の口器は「口吻」と呼ばれています。
名前がピンと来なくてもこの写真を見れば一発!

今回は『イチモンジセセリ』ちゃんのお食事風景でご紹介。


ビローンと長い口吻は、伸ばすと体長以上になります。
今回は「ヤブガラシ」の蜜を吸っています。


吸い終わるとスルスルと内側に巻いていきます。

 
巻き終わり・・・ここまで1秒も掛かりません。

口吻は簡単にいえば、ジュースを飲むストローと同じようなもので、花蜜、樹液、果汁や水分を吸い取るのに適しています。
幼虫の時は葉を大あごで噛み切って食べますが、成虫になると口吻に変化します。
この口吻は小あごの外葉が伸長したものなんだってさ!


要のない時はこんなふうにしっかりと収納されています。どこにあるのかわからんって?
じゃあこれでどうじゃ?

この黒いポッチが口吻です。かわいいおちょぼ口でしょ?

秋の渡りが始まったぞ~

今季初のタカの渡り観察! 「あまちゃん」を見てから出かけたので、現地到着は9時!
今回は『アマツバメ』の飛翔を見てきましたが、あいかわらずシュワッチ~とカッコよく飛ぶのですが、早すぎてピント合わせがついていけません。トホホ・・・


そ れでもこの写真から判ることは、翼を上下に思いっきり反転させても顔の位置が正面を向いたのが変わらないってこと! これってF-1レーサーの運転技術と似てるのかな? 

 素人が運転して右に回転しようとすると、スピードがあればあるほど首から上まで右に傾いてしまいます。
 交差点でよくこんな人を見かけるけど、これでは平衡感覚を失ってしまうことになるので止めましょうね~!


 えっ?「サシバ」はどうしかたって? せっかくアマツバメの話をしてるのに聞きたい? アンタって遠慮ってものがないね~、人が触れたがらない話題をどうしても聞きたい?  ホントに気遣いがないんだから・・・イヤになっちまうぜい!

 じゃあ仕方ないんでお話しましょ! サシバなんてどこ? もちろんハチクマも! 何にも! ゼロ、ゼロ、ゼロのオンパレード!! 1時間くらいボ~っと空を見てたけど、なんも出りゃしね~! グギギギギ~!

お彼岸には墓参りを

今日はお彼岸の中日。お彼岸といえば墓参り!それをサササ~ッと済ませちまえば、あとはタカを見ようが虫を見ようがこっちのもんダイ!

 
お彼岸といえばこの『ヒガンバナ』!

毎年、律儀に数日の誤差はあっても必ずお彼岸の頃に咲いてくれます。

里山では『ヒガンバナ』も控えめに少数の群れで咲きます。
ドバ~っと広がることがないので、もしかしたらイノシシ野郎の食糧になっているのかもしれません。
ヒガンバナの球根は「アルカロイド」を含んでいて有毒だけど、これを知らずに食べるほどイノシシもおバカじゃないよね? もしかしたらこの程度の毒だったら体内で消化しちゃって栄養満点!というか精力増強剤?


この花が咲きだす=タカが渡る・・・と、体内時計にインプットされているので落ち着きがなくなるのはkunichanだけではありませぬ!

今までは朝ドラの「あまちゃん」を見てから一日が動き出す習慣だったのに、7時には現地にいないと落ち着かない日が始まるのであ~る!「あまちゃん」も今週末に終わるからちょうどいいけどネ!
でも、ずっと放映してほしいので、ここ1ヶ月だけ止めてくれるとうれしいのにな~!

そういえばこの花に虫が来るってのをあまり見たことなかったけど、今回はこんなのが撮れましたぞ!


アゲハ』が吸蜜に来ました。

ヒガンバナに似合う虫ってのはやっぱり同系色じゃない方がいいんだ~!と納得!


この写真はkunichanが見ると、きっと「ゲゲゲのゲ~!」っと言うであろう引佐町のタカ見ポイントの近くの風景で三岳山のふもと。 サシバ君たちはこんな景色を鳥瞰図で見ながら南へ渡っていくのであ~る。

おっと、肝心なことを書くのを忘れてたわい!今日からタカ見を始めた友人の話では「今日はパラパラ」だったんだって! 明日行ってみようかなあ~ もちろん「あまちゃん」を見てからネ!



ナイスギャル



あれ?見たことのない色のハチが! それにしてもちっちぇ~! しっぽの産卵管を入れなきゃ1cm足らずかな? 竹筒マンションを吊っている縄に止まって、慎重にあたりの様子をうかがっております。

留守を確認したらさっそく竹筒に下りてきました。



くりくりオメメがとってもチャーミング!そしてオレンジ色のドレスがピッタシのナイスギャルって感じ! このマンションでこんな色のハチは見たことないっす! 

名前は・・・・自分で調べたら全然わからなかったけど、この時いっしょに見ていたkunichanが記憶を頼りにネットで探したら・・・
キイロトガリヒメバチ』というのを探し出してくれたけど、標本ばかりで写真が一枚も出てきません。何で? 名前を間違えてるのけ?
・・・ということでご本人かどうかは定かではありませぬが、まあヒメバチの仲間あたりには間違いなさそう!





おっとさっそく産卵管をセット!


ところが他の寄生蜂に見られるような、鞘を支えにして産卵管を竹筒に刺しているようには見えません。それともこの娘は鞘は竹筒に固定して、鞘の中の産卵管だけを伸ばす方法をとっているのかな?


このハチらしからぬ顔がなんともカワユイでしょ!
たまに、こんなのに出会えるから止められなくなっちゃうんだよね~

トンボ前線に異状あり?




里山の真っ青な秋の空を悠々と翔ぶ『ウスバキトンボ』たち



こちらはビオトープの上空をゆ~っくりと翔んでいました。


疲れるとこんな形で休憩をとります。

 これが例年だったら、この10倍くらいの数が翔んでいて、さらにその中に『アキアカネ』がチラホラ混じって翔んでいるのに今年はさっぱりその姿を見ません。最近になってkunichanが見たのが初認かも?・・・それくらいに見かけないのです。

 ここは農薬とはあまり縁がないので、どうやら他に原因がありそうです。
kunichan説では今年は降雨量が極端に少なく、すなわちビオトープの水が少なく、かつ クソ暑い日が続いたので、水温が例年よりも高くなりすぎてトンボのヤゴがうまく育たなかったのではないか?
 これはいつも田んぼの中のアカウキクサ取りなどをしていて感じるんだってさ!


アキアカネ ♀

 「マユタテアカネ」や「ヒメアカネ」がしばらく前から出だしたので、今後どのくらい発生するのかも気になるところです。

 ここ里山に限ってはアカトンボがグッチャリ!・・・という景色を継続してほしいので、今年は草刈りもしないで、餌になる虫がたくさんいるようにしてあるので、トンボにとっての環境だけは大丈夫なはず! だからトンボ君たちもぐゎんばってくれ~!

自慢の産卵管

この『オオホシオナガバチ』(ヒメバチ科)は里の家では見たことはないけど、すぐ近隣での撮影なのでこれから見られる可能性は大いにあり!



シリアゲコバチ」のような複雑な構造ではないけど、それなりに見るものを引き付ける魅力は充分に持ち合わせています。


体よりも長~い産卵管をいつも後ろにゆらゆらさせています。鳥でいえばサンコウチョウの♂ってところ。普段の生活には支障がないのかなあ?


産卵の時は腰を90度上に折り曲げてから産卵管を突き出します。
この90度ってところがすごい! 腰の付け根が細くないとできない芸当かな?

どんな相手が宿主なのか? 調べてみたら「キバチの仲間」と書いてありました。このキバチが産卵して幼虫になったところにオオホシねえちゃんが登場して産卵するんだと!

キバチ?そんなの里山では見たことないぞ~・・・ということはこの「オオホシオナガバチ」はここでは絶対に見れないってこと? 今度はキバチがどんなところにいるのか?・・・ということから調べなあかん! ウゲ~! こうしてエンドレスの仕事が始まっていくのであ~る。頭がクラクラ~!



似た者同士

ネキトンボ』 この里山では少数派ですが、『ショウジョウトンボ』より1ヶ月ほど遅れて発生し、混在して見られるようになります。

 そうなるとけっこう識別がやっかい!♂はどちらもよく似てるので、よ~く観察しないと、どっちがどっちだか判らなくなってしまいます。「そんなのどっちでもいいじゃん!」なんて言っちゃダメ!そうすると話が進まなくなっちゃうからさっ!
 
 リカちゃんとリナちゃん、ミカちゃんとミキちゃん・・・似てるけど全然別人なんだから名前はしっかり憶えなアカ~ン! 自分の彼女にしたいと思ったらしっかりとインプットするでしょうが!


こちらは胸に模様があるのでネキトンボ♂

漢字で書くと「根黄蜻蛉」。翅の付け根が黄色じゃなくて、赤味を帯びた黄色・・・という意味です。


片や、ショウジョウトンボ♂の胸には模様がありませんが、
こんなふうに翅をたたんで胸の模様を隠されると、特徴が判りにくくてちょっと困るね~


この角度ならバッチリと胸に模様がないので、ショウジョウっていうのがわかります。

 漢字では「猩々蜻蛉」。猩々とは中国の想像上の動物で、赤い色を例えにする時によく使われます。ショウジョウバカマ、ショウジョウトキ etc.
日本の伝統色にも「猩々緋」という黄味を帯びた深赤色があります。

 外見的に大きな違いは胸の横に黒い太い線があるかどうか?です・・・が、翅を斜め下に半分閉じた状態で止まると胸の模様が見えないので、そんな時に一番簡単なのは脚の色!
ネキトンボの脚は黒で、猩々は赤味を帯びています、
これを業界用語で「足がつく」といいます・・・なんちゃって!

 それ以外の部分では、ショウジョウトンボは腹部(しっぽ)が平べったくて太く、ネキトンボはやや細めのしっぽ。見慣れてくると判りますよ・・・きっと!、多分!!

 さてさて、ここまで話が進んできたらクイズを出してみようなっと! これってだ~れだ! ここまでボ~っと読んできた人は、もう一度最初から読み直してくださいませ!